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けやぐ柳会! 「月刊けやぐ」 電子版

「けやく」とは、友だち、仲間、親友といった意味あいの津軽ことばです。

2015年 7月号  お題;字結び「 休 」,「 塗る 」,「 小銭 」 出題・蚤助さん

2015年08月29日 | 川柳

■字結び「 休 」

家の猫鳴きつかれたか一休み  猫じゃ猫じゃ
腕時計主人が休みで時止める  伊閣蝶
俺休みランチとディナー任せたい  篤子
★★ 家事休む結果次の日倍返し  ちどり
休演を避けて舞台の裏の劇  流美ん
休肝日水と言う名のビール飲む  ちどり
休業の呑み屋湯治で燗啜り  蝉坊
休憩を取って目を閉じ夜になり  霜降
休日の疲れ取るため休暇出す  小心居士
休日のパパ脇役でいて平和  蚤助
休日は休まず遊んでしまう日  蚤助
休止符に指揮者の動き駒送り  流美ん
★ 急な客暫し休戦つくる笑み  流美ん
仮病だとばれてもしたいずる休み  久美子
ゲロッコも避暑地で過ごす夏休み  猫じゃ猫じゃ
★★ 玄関を出たら休まる月曜日  良弘
恋だってお休みしたいブルーデイ  蚤助
誤字脱字万事休すの赤っ恥  流美ん
時刻表眺めるだけで休暇終え  蚤助
渋滞になってガイドも小休止  蚤助
春夏秋冬暦が休みリニューアル  蝉坊
ダイエット1日くらい休みたい  篤子
代休日暇を余して仕事する  弧衾若衆
退職後休暇願いを妻に出す  小心居士
退職は病気休職期限切れ  芳男
太陽の休暇願いを誰が下げ  篤子
夏休み子供のいない盆踊り  駄作
夏休みなくして気づく素晴らしさ  猫じゃ猫じゃ
夏休みワクワクしてた現役時  猫じゃ猫じゃ
★ 日曜日みんな休みと思うなよ  久美子
入院で大事な休暇費消する  伊閣蝶
はしご酒だけはやめとく休肝日  蚤助
母・妻を休んでオレに休ませる  良弘
ヒレカツを食べつつロース箸休め  小心居士
分が悪くなると休戦求むパパ  小心居士
二人分弁当作って昼休み  篤子
古時計ときに休止符打ちたがる  蚤助
星取りにややを並べて休む場所  蝉坊
ポチと孫休めの声で腰下ろす  小心居士
右の脳左の脳も休暇中  蚤助
猛暑日はずる休みする気さえ萎え  流美ん
休み明け会社があってほっとする  蚤助
休み明け登校拒否の第一歩  篤子
休みたくなる日が来ない爺してる  弧衾若衆
休みなく襲いかかって来る熱波  篤子
休みなく働く人と使う人  篤子
休めとは体から抜くトゲ一本  芳男
連休が終わり財布が休暇入り  蚤助
連休も平日もなくあくび出る  霜降
連休を休み休みに言えばくれ  芳男
老僧が休み休みに経を読む  小心居士


■「 塗る 」

厚化粧すればするほど深いしわ  久美子
★ 家の色替わって迷う友の街  流美ん
嘘を塗り重ねて厚い面の皮  伊閣蝶
上塗りを重ねた末に無恥になる  駄作
絵手紙の滝の流れに涼をのせ  流美ん
★ 絵日記を赤一色に日焼けの子  良弘
お揃いの塗りのマイ箸持ち歩き  流美ん
衰えた肌艶隠す三度塗り  伊閣蝶
顔出したフラッシュバックを塗り込める  弧衾若衆
壁を塗る家は蒸し風呂ダイエット  猫じゃ猫じゃ
髪の毛を塗り忘れたと孫が言い  芳男
代わり映えしない昨日を塗り替える  蚤助
切手糊つい舌に塗る悪い癖  芳男
錆止めのつもり検診まめに行く  流美ん
参観日子供も迷う化粧かな  小心居士
白塗りで女に変わる心まで  猫じゃ猫じゃ
惣菜も料亭気分塗りの椀  ちどり
★★★ 粗茶ですと薄いお茶出す厚化粧  蚤助
★★ 頼もしい塗り絵の色がはみ出す児  蝉坊
長寿会落語の後の皹(ひび)の跡  小心居士
津軽塗仕上げに息を整える  蚤助
夏祭り絵師の魂大あばれ  流美ん
★ 塗り絵する母は童女の時過ごす  ちどり
塗り終えた巧みの技に猫の爪  小心居士
塗り込めた嘘に埋没羞恥心  篤子
塗りこめた恋が時々胸を刺す  霜降
塗り過ぎて鏡の中は福笑い  猫じゃ猫じゃ
塗りたての壁に絵心湧いてくる  蚤助
塗りムラが模様になった日焼け跡  ちどり
塗りムラを直す左官は息をつめ  蚤助
塗りものをひろげて想う郷の春  蝉坊
ネイル塗る爪小さくて拡大鏡  篤子
ネールしてスクール水着夏休み  良弘
母娘して顔指塗って俺は壁  小心居士
日焼け止め塗っても効かぬ甲子園  久美子
粉飾といいたいほどの厚化粧  蚤助
法隆寺土塀は手軽にサイディング  霜降
ポカの日の空を夕陽が紅く塗る  蝉坊
見えぬとて端の上塗り袖に付け  芳男
緑塗るように広がる山の木々  篤子
眼の縁が黒く塗られてフラメンコ(オ~レ!)  蚤助
夕暮れに覚悟を決めて紅を塗る  弧衾若衆
横文字が苦手で顔に塗りました  蚤助
リップクリーム塗って気分はニューハーフ  蚤助
料理するタレント爪を赤く塗り  蚤助
わが愛車塗装の色も九年落ち  伊閣蝶


■「 小銭 」

★★ 縁日に楽しく揺れた小銭入れ  流美ん
お年玉小銭は嫌と拒否される  久美子
重過ぎる財布の中身小銭だけ  久美子
額よりもピカピカさがす孫二人  弧衾若衆
神様も小銭ばかりで力出ず  猫じゃ猫じゃ
行列は小銭を探すレジの前  芳男
宮司さん小銭の音で額当てる  小心居士
くたびれていない硬貨の生まれ年  蚤助
腱鞘炎小銭に遊ばれ四苦八苦  篤子
小銭入れ電子マネーで失業し  駄作
小銭入れ持って並んだ赤電話  ちどり
小銭でもエラーになれば金になる  霜降
小銭ない立て替えといてそれっきり  猫じゃ猫じゃ
小銭なく賽銭投げる輪に入る  小心居士
小銭にも役割がある夏祭り  良弘
御紋貨幣価値はなくとも手放せぬ  流美ん
賽銭の音が気になる前後ろ  久美子
賽銭の額に見合わぬ願い事  伊閣蝶
仕送りを待って数える銭の音  霜降
自販機が好きでお札は嫌いな子  良弘
★ ジャラジャラと神仏気付くように投げ  流美ん
汁の実もカードで親爺買いやすい  蝉坊
ストラップ縁起かついだ五円玉  流美ん
そば代を小銭で払う落語好き  猫じゃ猫じゃ
大願を小銭に託すお賽銭  蚤助
駄菓子屋で小銭ばらまく昭和の子  蚤助
貯金箱振ってふくらむ夢の音  流美ん
釣銭へ電子マネーの堅い守備  蝉坊
飛び乗って小銭足らずボタン押す  篤子
入退院100円ショップ経由して  蝉坊
野仏の膝に小銭が置いてある  蚤助
8パーで膨らむ財布補助貨幣  ちどり
引き出しの小銭文句を言いたそう  蚤助
百円の価値を歩いて知った脚  蚤助
百均で紙幣を無くす口惜しさ  蚤助
ポイントが小銭に変わりカード増え  芳男
ボクの昭和十円玉のラブコール  蚤助
ポケットに小銭見つけた貸衣装  蚤助
ポケットの重み確かめもう一杯  弧衾若衆
万札を出した矢先に銭ほろげ  芳男
/「ほろぐ」は方言で落とすに近い表現?
水溜り小銭拾ってスマホ落ち  小心居士
両替機賽銭箱と並んでる  小心居士
レジ前は準備してても札を出す  久美子
レジ待たせ小銭揃えて得意顔  篤子
わが財布お札も入る仕様だが  伊閣蝶
割り勘で小銭がないと逃げられた  伊閣蝶
割り勘の端数でもめる酔った客  蚤助


自由題

歳をとるほどに体力自慢する  伊閣蝶
無いはずの谷間を汗が日々流れ  篤子
腹壊し絶食治療胃が嘆く  伊閣蝶


8月のお題/毎月25日締切り
1.「 音 」 2.「 絵 」
出題・伊閣蝶さん


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 /
互選結果は翌月公表



《 関連ブログ 》
● ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
● 蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳への視点。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110

2015年 6月号  お題;「 家 」,「 浮沈 」  出題:芳男さん

2015年07月26日 | 川柳

■「 家 」

ありがとう家一同と猫送り  蝉坊
ある日来た我が家の灯り灯らぬ日  篤子
家々の灯りの下にしあわせが  猫じゃ猫じゃ
家じゅうが歓声あげる初歩き  蚤助
★★★ 家中の明かりを点けて子は留守番  良弘
家建てた田舎に建てた家族来ず  小心居士
一戸建て安い設計後悔す  猫じゃ猫じゃ
家の屋根遠くに見えて足弾み  霜降
オタクたち時代が近づく専門家  芳男
おもてなし自慢の宿も家一番  篤子
帰る家あれば戦いできる日も  篤子
帰る家ある身に思うありがたさ  伊閣蝶
帰るのは家でなくてもいいのにな  弧衾若衆
家系図の不思議スペアと書いてない  蝉坊
家庭内別居で見えた良いところ  小心居士
軋む音座敷童がかくれんぼ  流美ん
★ 君送り離れがたくて遠回り  流美ん
玄関で貯めた本音をかみ殺す  弧衾若衆
国家という嫌な名前はいつ出来た  伊閣蝶
してみれば家族の助けがありました  霜降
受験時期家じゅう禁句満ちている  蚤助
職場でも家でも仕事休みなし  伊閣蝶
新婚さん窓にピンクのカーテンが  霜降
素晴らしい猫だったよと送辞めき  蝉坊
設計図よりも小さい俺の部屋  久美子
狭いけどいつも帰れる家がある  良弘
センセイも家ではただの親の顔  蚤助
曾祖父の放蕩バネに六代目  流美ん
建物のアップでホラー始まるぞ~!  蝉坊
父の日は対局長く家静か  流美ん
★ 長寿国終の棲家は簡易宿  ちどり
★ 2×4(ツーバイフォー)パズルのように家が建つ  ちどり
妻病んで鍋釜流しピッカピカ!  蝉坊
梅雨が明け物干しのシャツ賑やかに  良弘
時々は一人になりたい大家族  久美子
隣の子大学を出てフリーター  小心居士
どの店か記憶ないのに今我が家  芳男
友を待つ蝉亭という山小屋で  蝉坊
ナイターが勝つと一家が一色に  流美ん
★ 猫逝ってツメ見つけ泣きヒゲに泣く  わすれ草
飲みすぎて喪神しても無事帰る  伊閣蝶
はたいた分元を取るため長生きし  弧衾若衆
母逝って無人の家に狸住む  駄作
ハワイの間シベリアの間がある我が家  蚤助
★★★ 日当たりは良いが昼間は留守の家  蚤助
防犯は家で飼ってる老いた犬  芳男
マイホーム駅まで8分高速で  小心居士
マイホーム夢見て並ぶ宝くじ  ちどり
まだローンあるが年金生活に  小心居士
窓際は家にもあった定年後  蚤助
万歩計家から出ずに不満顔  篤子
無人化で断捨離したい親の家  猫じゃ猫じゃ
もう一度建てられるならやってみる  弧衾若衆
役立たぬ順に早起きする我が家  蚤助


■「 浮沈 」

あちこちの義理が絡まる浮動票  蚤助
あの人は今どうしてる浮き沈み  猫じゃ猫じゃ
アベレージ人の生き様乱高下  弧衾若衆
息継ぎができた子しゃべり長くなる  良弘
今思うあれは上司のおべんちゃら  伊閣蝶
浮いた噂ひとつもなくて沈む顔  蚤助
浮き沈み世間の本音見え隠れ  霜降
浮き沈みなく淡々と退職後  駄作
お世辞でも足取り軽い誉め言葉  ちどり
落し蓋どこで買えると訊く娘  蚤助
★ おめでとう言って一人で帰る道  篤子
重くても考えようで鉄も浮く  弧衾若衆
風向きで変わる世間の浮き沈み  蚤助
金づちのカレは会社じゃ浮いている  蚤助
機嫌どう?上司の顔色みてる日々  久美子
勤評は上司の気分で上下する  小心居士
★★ クラス会今も昔も浮く彼女  ちどり
★ 携帯が溺死しちゃった洗濯機  蝉坊
激励が下手でますます沈ませる  蚤助
合区より5億に夢中金バッチ  蝉坊
高評価受けた矢先の都落ち  伊閣蝶
コップ酒底に沈んだわだかまり  蚤助
塞翁が馬が私の座右銘  伊閣蝶
辞令出て昨日の下馬表ひらり落ち  篤子
心中の子は水面に母は底  弧衾若衆
★★ 人生の浮き沈みでるクラス会  小心居士
スイミング太った妻の浮き沈み  小心居士
スーツ着て一人浮いてるロックショー  蚤助
★★ 涼やかに藍を重ねて江戸を着る  流美ん
ストレスに妻と暮らせて強くなる  良弘
先週は開いてた店が閉まってる  久美子
組織という大河に浮かぶ木偶の坊  蚤助
対岸の語らい鮒(フナ)を遠ざける  蝉坊
高値だが天上知らず沈む破目  流美ん
綱ひとつ浮沈の知らせ海女リード  芳男
定年後離婚話が浮沈する  芳男
電話する理由を探すときがある  良弘
内辞の日ポーカーフェイス別れ道  流美ん
認知症記憶が後から浮き沈み  芳男
日が昇り日が沈むまで句を作る  小心居士
人の世の波打つようなコギン刺し  流美ん
ブーケトス一番後ろで腕の中  篤子
ボーナスの出たのを確認してカート  篤子
マネキンのおだて上手に乗せられる  ちどり
水底に沈んだ石の色模様  弧衾若衆
ムー大陸のように育てよ新島よ  蝉坊
明暗を分ける主審のホイッスル  小心居士
ラストでもイケメンの彼花婿に  篤子
露天風呂ゆげの向こうに気もそぞろ  流美ん
わが人生浮かぶ瀬もなく流れゆく  伊閣蝶


7月のお題/毎月25日締切り

1.字結び「 休 」 2.「 塗る 」 3.「 小銭 」
出題・蚤助さん



五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 /
互選結果は翌月公表



《 関連ブログ 》
● ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
● 蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳への視点。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110

2015年 5月号  お題;「 青 」,「 待つ 」  出題:ちどりさん

2015年06月28日 | 川柳

■「 青 」

青い海岩に砕けて真っ白に  篤子
青い草食べて真っ白ミルク出す  篤子
★★ 青い鳥軒先にいて気がつかず  蚤助
青いねと言われた俺ももう親父  久美子
青い山稜線空と溶け合って  猫じゃ猫じゃ
青き日は真っ直ぐだった頑固者  ちどり
★ 青写真描かれていない迷い道  流美ん
青信号二回で渡る道もある  小心居士
青空に鬱のこころを預けたい  篤子
青空になみだを預けサア行くか  篤子
青空を心に持ちたい更年期  篤子
青空を何思うなく眺めたい  猫じゃ猫じゃ
青田買い実ってバレる新採用  芳男
青二才怒鳴られた弟子喜寿間近  小心居士
青バッグ幸福を呼ぶ日曜日  猫じゃ猫じゃ
★★ 青虫の折り紙つきのキャベツ買う  ちどり
赤信号気づかずわたり青ざめる  伊閣蝶
暗記した挨拶抜けて血の気ひき  流美ん
上野駅青の字見つけ小走りに  弧衾若衆
カーテンを青色に変え水族館  篤子
カモシカの角買ってきて眠られず  蝉坊
キャンプの夜紺碧に入る恋模様  流美ん
群青のリアスの海が山登る  弧衾若衆
古希はまだ青いと意見喜寿にされ  小心居士
国政も青田刈りする18歳  小心居士
こんな家でもきっと来る青い鳥  良弘
魚好き赤青白でもめてます  久美子
しあわせは青い地球に包まれる  弧衾若衆
ジジは禿げ親父白髪で孫は青  小心居士
失業後住民税に青ざめる  小心居士
実地では青菜に塩の理想主義  蚤助
信号機いじわるをしてバスは行く  良弘
新鮮なジュース目玉の青物屋  流美ん
新入生涌き出る春が青くなる  良弘
睡魔から引き戻される青信号  芳男
すぐ腐る現代(いま)の子に似る青魚  蚤助
青春に喝を入れられ深呼吸  霜降
青春に戻った声でクラス会  蚤助
清濁を運んで海が青くなる  蚤助
そう言えばお前も俺も青二才  篤子
空を海腹一杯に鰯行く  篤子
立ち去った女の小指青い糸  弧衾若衆
月からは病んだ地球が青く見え  蚤助
妻がやるように出汁とり菜をきざむ  蝉坊
鉄棒は青春時代に逆上がり  芳男
友に見る故郷の空今日も生く  篤子
なにげない日常こそが青い鳥  駄作
野原に寝見上げる空に落ちてゆく  伊閣蝶
パソコンの送信押す手に青い空  篤子
反骨は青臭いものだと加齢臭  芳男
他人(ひと)が花を愛でる隣でワラビ取り  伊閣蝶
費用掛け青果待ってて冬になり  芳男
風葬で海に行っても青山あり  芳男
ホットパンツはみ出しそうな蒙古斑  蚤助
前向いて目指す遠くの青い空  模索
まだ青い言った奴らはみな若い  蚤助
見あげればいいこともある青い空  霜降
もち帰り青筋たてる内弁慶  流美ん
竜宮の酒の味する瑠璃カップ  蝉坊
若青葉ブルーな気持ち包み込む  模索
わが町は古希過ぎてなお青年団  小心居士
忘れてた箱の蜜柑が青化粧  伊閣蝶
私にもあったのかあの青春が  伊閣蝶


■「 待つ 」

焦らずに守り固めて待つが金  模索
うつむいた患者の動き眺めてる  弧衾若衆
★★ うつむいて怒る上司の疲れ待つ  蚤助
えんま様次はオマエと言わせない  弧衾若衆
遅咲きの自覚を待つが咲かぬのか?  流美ん
お互いに早く来すぎた初デート  蚤助
帰り待つだんだんお皿がカラになる  篤子
家族皆寝るのを待ってWOWOWを   篤子
かぼちゃだと舞台の袖で唱えてる  蚤助
関白になれる日パパは夢みてる  小心居士
期待する仲間の怪我は待機組  芳男
君からの返信待って眠れない  久美子
行列も二人の世界楽しそう  流美ん
後考を待つとは言うが頑固者  流美ん
極寒のわれ待雪草に似たり  流美ん
先に居る患者の順番数えてる  弧衾若衆
死神を待たせ辞世の句をひねる  蚤助
双六の上がりで待ってる落とし穴  蚤助
吸った息やっと抜け出る手術後  芳男
せん妄が消える日寿司屋冷やかしに  蝉坊
大家族トイレの前の大渋滞  小心居士
宝くじ後何人で俺の番  小心居士
チームプレイ待てのサインへど真ん中  蝉坊
ちょっと待て三途の川の赤信号  小心居士
次のバスならば待てると日に2本  蝉坊
連れを待つ飲み屋の席のやるせなさ  伊閣蝶
定刻の正直者が待たされる  蚤助
出かかったくしゃみで待たす理髪店  蚤助
出稼ぎと言ってた親父行方不明  弧衾若衆
伝言板待たされすぎた字の怒り  蚤助
ドキドキとビックリ箱も待っている  蚤助
ドキドキも待合のうち三十分  芳男
止まらない咳で朝待つ花粉症  伊閣蝶
とりあえず列の後ろに付いてみる  伊閣蝶
何を待つ時の流れに身をまかせ  猫じゃ猫じゃ
虹が出た待つ人想う雨上がり  猫じゃ猫じゃ
20分待たせる君を5分待つ  良弘
寝返りに声かけ手も出し孫の守  芳男
寝ずに待つそんな時代もあったけど  蚤助
初登校曲がり角まで行って待つ  篤子
披露宴祝辞頼まれ酔えぬ俺  小心居士
フラレタカ二時間待って気づかされ  霜降
孫を待つ知らせのスマホ大にする  篤子
また今度連絡してね待つ気なし  小心居士
待合所どこもかしこもジジとババ  霜降
待ち合わせあのドキドキはどこ行った  霜降
待ち合わせイライラに変わる15分  ちどり
待ち兼ねて着衣ビリビリぽちの乱  流美ん
★★ 待ち時間俺にはあるが妻になし  小心居士
待ちたくて早くしたくて待合室  良弘
待ちぼうけ会うの嫌ならそう言えよ  伊閣蝶
待ちぼうけ人を観ながら暇つぶし  模索
★ 待つことを得意にさせてくれた君  良弘
待つ人のいる喜びをかみしめて  駄作
待つ人も待つことも無き余生かな  猫じゃ猫じゃ
見送りと出迎えいつもタマとポチ  小心居士
メールして安否確認返事待つ  ちどり
やっと出た1キロ減には無理がある  芳男
★★ 夕食も風呂も冷めてる倦怠期  久美子



6月のお題/毎月25日締切り

1.「 家 」 2.「 浮沈 」
出題・芳男さん



五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 /
互選結果は翌月公表



《 関連ブログ 》
● ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
● 蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳への視点。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110





2015年 4月号  お題;「 背 」,「 運ぶ 」  出題:裕雅さん

2015年05月11日 | 川柳


■「 背 」

公(おおやけ)に背き後悔語らない  弧衾若衆
★  お見舞いの背を見送って寂しすぎ  蝉坊
親の背に何を見たのか我が息子  ちどり
恩師ならどういうだろう曲がり角  蝉坊
傷のある後ろ姿は隠しとく  弧衾若衆
幸福な疲労背中で聞く寝息  蚤助
幸不幸背中合わせの一里塚  流美ん
★★★  告白の背を押す花火また上がる  蚤助
5時からは背筋を伸ばし飲み屋直行  裕雅
子供の日柱の傷も寂しそう  久美子
子に説教鏡に映せぬ我が背中  芳男
再就職肩身狭いが背広着る  芳男
参観日親の視線が孫の背に  小心居士
★★  支払いの時だけ妻に背を押され  小心居士
少年が目に焼きつけた背番号  蚤助
新人が先ず床柱背に座り  蚤助
★  背比べ今や倅と腹比べ  模索
背比べした子にわが身を案じられ  霜降
正座して背筋のばして座薬飲む  芳男
セーターが丸い背中に乗っている  篤子
背泳ぎが右手強すぎ円を描く  小心居士
背泳ぎは寝ているだけでラクチンだ  猫じゃ猫じゃ
背中だけ見てるとメタボ他人(ひと)のこと  弧衾若衆
背中似た父と子の立つ海開き  蚤助
背中には顔よりもっと思い出る  猫じゃ猫じゃ
★★★  背中には君が好きだと言えるけど  久美子
背中見て育った息子は恐妻家  裕雅
背に負われぬくぬく寝てた幼い日  猫じゃ猫じゃ
背に視線振り向く先に猫がいた  猫じゃ猫じゃ
背に腹は孫のためならかえられる  小心居士
背の君を頼りに生きる六十路坂(むそじさか)  猫じゃ猫じゃ
背伸びした手習い事に身を縮め  流美ん
背伸びする気力も萎えた定年後  裕雅
背伸びするほど小さくなる器量  蚤助
★★★  背を伸ばせショーウィンドーに叱られる  ちどり
背を向けてママに小声で愚痴るパパ  小心居士
背を向ける父母の間に子の寝息  良弘
銭湯の唐獅子そっと観て帰り  蝉坊
立ち見席招待券も背伸びする  蚤助
駄馬の子も駄馬の子なりの荷を背負う  蚤助
父の背がかすんで見える墓参り  霜降
突然の機長の放送背には汗  芳男
女房のブラジャーずらして湿布貼る  弧衾若衆
母の先父が背中で叱ってる  良弘
パパは口ママは背中で意思表示  小心居士
流行りなの子を背負ってもずり下がり  芳男
反発も父の背中に気付かされ  模索
不孝者母の涙に背筋伸び  芳男
復興のダンプの列は他県から  蝉坊
孫の背が並ぶ湯船で目尻下げ  駄作
山を背に前に見えるは陸奥湾で  篤子
指文字を小首傾げて背が焦らす  流美ん
ランドセル夢も希望も背にあまる  篤子
悪いわね背に妻の声ゴミ両手  小心居士
ワンルーム背中を掻いてくれる壁  蚤助


■「 運ぶ 」

青い鳥妻は気づかぬ俺のこと  小心居士
明日に向け瞬く星に投げキッス  流美ん
★  笑み運び孫来て財布カラになる  ちどり
LCC価格下げたら墜ちました  蚤助
★  買えるほど運賃かけた泥野菜  蚤助
風運ぶカレーの匂いと母の声  篤子
カップルに幸せ運ぶコウノトリ  模索
帰京の荷喜怒哀楽も詰めこんで  蝉坊
キューピット役板につき縁遠い  流美ん
★  綺麗だが隣の桜うちに降る  小心居士
薬売りなんだかうれしい紙風船  霜降
交渉は上手いが筆が捗らぬ  流美ん
コウノトリ見かけないのに子を運び  芳男
コンパニオン酔いと色気を運び込む  裕雅
桜咲く人の思いは天上に  猫じゃ猫じゃ
シェルパの名出ることのないチョモランマ  蚤助
★  自転車に追い抜かれ風花散らす  良弘
終電の土産の折りの一人旅  蚤助
春節に土産運んで好決算  裕雅
新幹線お土産ソコソコ夢重い  篤子
新婚の荷物にベビーカーもあり  蚤助
宅配便親の気持ちも詰めている  ちどり
宅配も譲り合ってる過疎地域  弧衾若衆
団塊が運んでほしい負の資産  芳男
つながりが一つ一つの運はこぶ  模索
妻からの指令を運ぶ我がペット  駄作
ネコつなぐ親の思いと子の思い  篤子
年金は振込前に足運び  芳男
乗り換える人生も見る上野駅  良弘
乗り過ごし戻ったはずが元の駅  小心居士
パイロット託した命運び去る  裕雅
運び人昔郵便今電波  猫じゃ猫じゃ
★  話すたび振り向かないで運転手  蚤助
春の庭季節が運ぶサプライズ  霜降
春運ぶ桜便りに気もそぞろ  猫じゃ猫じゃ
ハローワーク健康維持に足運ぶ  小心居士
陽が昇り共同井戸から水運ぶ  弧衾若衆
人と荷は引き受けますが夢はまた  篤子
雛鳥の様に待ってる我が家でも  久美子
披露宴しない話へ膝が向き  蝉坊
披露宴何が起きても二時間半  小心居士
フィクサーの仕組む通りになる恐さ  蚤助
夫婦旅幸せ運ぶはずだった  小心居士
ブタクサは見たこともない花粉症  蝉坊
フラットな床で躓く足運び  弧衾若衆
持つ人の力考え荷を作る  蚤助
雪解けの泥と銀座を観て周り  蝉坊
夜逃げして運んだものは記憶だけ  芳男
来週で給料運び終わりです  弧衾若衆



5月のお題/毎月25日締切り

1.「 青 」 2.「 待つ 」
出題・ちどりさん


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 /
互選結果は翌月公表



《 関連ブログ 》
● ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
● 蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳への視点。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110



2015年 3月号  お題;「 嘘 」,「 はじめる 」  出題:良弘さん

2015年04月11日 | 川柳

■「 嘘 」

明日から本気でやるぞダイエット  駄作
★  怪しいな妙に饒舌今日の夫(つま)  猫じゃ猫じゃ
嘘おっしゃいつれない素振りだけど目が  流美ん
嘘固め抱負語るは厚化粧  篤子
嘘だよと言った心の声震え  芳男
嘘ついたことなどないとご臨終  蝉坊
嘘ついた日からおサルがヒトになり  蝉坊
嘘つきと夢語る人紙一重  模索
★★  嘘つきは嫌いと言った厚化粧  蚤助
嘘でいい華奢なからだと言われたい  猫じゃ猫じゃ
嘘でしょう信じたくない裏表  流美ん
嘘はダメとはいうもののそれは無理  霜降
うそピォーンと笑って逃げた子お父さん  篤子
嘘見抜くコツは小鼻の動く癖  篤子
うっかりと嘘が言えないメモる奴  蚤助
ウッソー!へ児らが振り向く参観日  蝉坊
美味いねと嘘でもうれしい誉め言葉  ちどり
閻魔様抜き取った舌五万枚  霜降
★  同い年?何故か話が噛み合わぬ  久美子
思いやる嘘を抱えて祈る日々  裕雅
解釈でどうにでもなる平和主義  弧衾若衆
買う気なし勧誘電話で暇つぶし  芳男
カンニングしたいと泣いた受験の子  良弘
嫌いとも好きとも言わす妻がいる  良弘
禁煙に嘘の尻尾が掴めない  蝉坊
口紅の色に負けない嘘をつく  蚤助
恋心嘘を見抜けず貢ぐ金  猫じゃ猫じゃ
この日だけ善男善女華燭の宴  裕雅
児の耳へ国会ライブはばかられ  蝉坊
仕方ない嘘つく親を見て育つ  良弘
したり顔じゅん子のたまう八紘一宇  霜降
上司の命背かぬ程度で茶を濁す  裕雅
★  白い歯で真っ赤な嘘がつけるとは  蚤助
吸い殻でなくても嘘はわかるのよ  猫じゃ猫じゃ
そっと乗り体重計に嘘はない  芳男
騙されてみせる器量のでかい人  蚤助
ダム造れきっと豊かな村になる  弧衾若衆
ちっぽけな嘘を土産に里帰り  蚤助
妻ですとつい宿帳についた嘘  蚤助
天秤の嘘とショックの振れ具合  蝉坊
投票後出口調査でついた嘘  蚤助
★  取り敢えず愛していると言っておく  篤子
認知症日々新鮮な夫婦仲  蝉坊
ばれぬ嘘まことに変わる世のならい  猫じゃ猫じゃ
ばればれの孫の手招きついて行く  弧衾若衆
一重の子誰に似たのと義母が言う  久美子
一つずつ互いの嘘が見えてくる  裕雅
ぼけた父のべつ幕無し語るうそ  模索
★  誉め上手小さな嘘を散りばめる  ちどり
本当の話は過去に隠れてる  弧衾若衆
マンネリの二人に嘘は良く似合う  良弘
目の前の鏡は嘘よ試着室  久美子
目をみればすべてがわかるあの人の  霜降
許しなさい流しなさいと神父さま  蝉坊
許せない言い訳並ぶ医者の嘘  流美ん
別れ際未練断ち切る捨て台詞  流美ん


■「 はじめる 」

IHソウルフードを引き寄せる  蝉坊
明日からね食い納めからダイエット  篤子
あれこれと始めて悔いる過ぎし時  裕雅
★  言い訳はスタート前に用意する  裕雅
諍いの始まり探し黙り込む  芳男
入口と出口重なる春の門  模索
おはようで恋が始まる校門前  霜降
開店日裏で借金疼いてる  蚤助
ガラケーに戸惑う親が子にスマホ  良弘
着ぐるみの猫が居並ぶ入社式  蚤助
★  ケータイが一度もならず新年度  弧衾若衆
五七五四季か人かで追い詰める  蝉坊
混沌へ余計なことをしなければ  蝉坊
残業と言って始める趣味作り  裕雅
式辞読みおのれ励ます退職者  弧衾若衆
新学期気持ちだけでも引き締める  久美子
新幹線来たが廃線間に合わず  蝉坊
人生の達人目指す曲がり角  蝉坊
スランプのトンネル抜けてリスタート  蚤助
背くらべ終え減量に向きあえる  蝉坊
ちょっとした不安吹き消す発車ベル  蚤助
遂に来た!くしゃみ鼻水目の痒み  久美子
通学のバスがはじまりだったよね  駄作
2thstで揃え始める新生活   篤子
次の人見つかった後打ち明ける  良弘
手習いをはじめましたがやめました  蚤助
★★  天気雨恋の予感の雨宿り  久美子
同棲が揃いのグラス探させる  蝉坊
農園の夢へ害虫腕まくり  蝉坊
はじまった経に呼応の児の鼾  流美ん
始まった酔いの証の武勇伝  流美ん
はじまりは天然色のワンシーン  流美ん
はじまりはトイレを探す夢の中  芳男
始まりはホンの些細な行き違い  裕雅
始まりも忘れてしまう腐れ縁  模索
始めよう言葉だけでも胸弾む  猫じゃ猫じゃ
始めるが続かないのがダイエット  猫じゃ猫じゃ
初画面猫にかざしてするスマホ  蝉坊
初年金生活すべてダイエット  ちどり
★  派手な色着る年頃がやってきた  流美ん
花めぐりまず手始めにガイド本  霜降
春なのに買った冬物着はじめる  芳男
ビートルズ過ぎボサノバに招かれて  蝉坊
引き出しにレコード針のシンフォニー  蝉坊
膝・腰が整形通いの第一歩  篤子
フィットネス説明聞いて疲れ果て  弧衾若衆
ふた呼吸させて始める蘇生術  蝉坊
古いもの入れ替えてまた春の駅  良弘
勃発といって因縁ボヤケさせ  蝉坊
孫噺初代の猫へ反れてゆき  蝉坊
孫呼んでスマホ参戦定年後  篤子
また春がいつか来ないと母は言う  弧衾若衆
目標が低すぎとうに越えていた  蚤助
勇退と言われてみたい公務員  弧衾若衆
夜明け前誰か働く朝の音  蚤助
酔うとまた一人で世界負うた気に  蚤助


●自由題

お花見の場所取り先に酔いつぶれ  ちどり


4月のお題/毎月25日締切り

1.「 背 」 2.「 運ぶ 」
出題・裕雅さん


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 /
互選結果は翌月公表



《 関連ブログ 》
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川柳と音楽、映画フリークの独り言。
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身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳への視点。
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2015年 2月号  お題;「 梅 」,「 苦い 」  出題:霜降さん

2015年03月09日 | 川柳

■「 梅 」

青空にアーユーハピーと梅薫る  蚤助
案の定飲み足りなくて梅酒まで  蚤助
★★  生き延びる覚悟の固さ梅の種  霜降
梅一輪結論の出ぬ議論する  蚤助
梅一輪ともに送りし義父の野辺  ちどり
梅オカカ母の定番丸むすび  ちどり
梅昆布茶味にハマって怠けてる  篤子
梅咲いて鶯まだかと待つ爺様  篤子
梅仕事時に人の輪繋ぎ止め  篤子
梅酒飲む我が家の庭の梅ですぞ  霜降
梅漬けてその酸っぱさに皺増える  篤子
梅遠し桜は更に外吹雪  猫じゃ猫じゃ
梅の香が今年も塀越しおすそ分け  小心居士
梅の香にキッチンの妻手を休め  霜降
梅の香の雅台無しスギヒノキ  駄作
梅の花咲かぬ神社を振り返る  弧衾若衆
梅の実をすぐる祖母の手皺自慢  流美ん
「うめ」ばあちゃん「う」をカットされ記事デビュー  流美ん
梅干しの酸っぱい顔を子が真似る  霜降
梅干を銜えたようなババの顔  小心居士
梅まつり天神絵馬を読み切れず  蚤助
梅見上げ手袋触れた初デート  霜降
梅紋の灯籠が待つ夏休み  蝉坊
★  梅を干す母の背中も丸くなる  久美子
絵馬も書き梅の花にも神頼み  ちどり
折られたい梅の小枝の先に花  良弘
願掛けて梅酒を断って待ちわびる  流美ん
寒風へ梅一輪の春の使者  蚤助
健康のため梅酒飲み二日酔い  小心居士
高血圧味付けなしで塩梅いい  芳男
★★★  紅白の梅の門扉に忌中札  蝉坊
子の世話にかまけ紅梅花咲かず  篤子
根性で桜より梅先に散る  良弘
桜ほど派手には生きぬ梅一輪  弧衾若衆
紫蘇の葉でくるみ梅干しらしくなり  蝉坊
松竹梅どれが上なの三すくみ  弧衾若衆
しわくちゃのおばちゃん昔梅娘  小心居士
大に種小は梅肉握り飯  芳男
散るは桜落ちるは梅と恋の花  蝉坊
艶もなく皺寄ってこそ梅ッ酒  芳男
天神の梅が咲いたとテレビ言い  篤子
天神の梅に託した願いごと  蚤助
東京の梅温室の外で咲く  蝉坊
肉探す梅肉あえのエピソード  流美ん
白梅も紅梅も咲くよその庭  蚤助
初節句孫の笑顔が春を呼ぶ  裕雅
花屋さんウインドー越しの梅の春  霜降
一枝の梅の香りが座をはらう  猫じゃ猫じゃ
屏風絵に描かれて枯れぬ梅の花  篤子
★  風流が過ぎて風邪ひく梅日和  蚤助
待ち遠し梅桜咲く北の春  猫じゃ猫じゃ
名産は納豆ですと梅花園  芳男
雪切りの春待つ日々へ梅だより  流美ん
来年を待たずに梅酒空になる  久美子
蝋梅の香りに混じる堆肥かな  小心居士


■「 苦い 」

甘い罠油断大敵苦い過去  流美ん
アルバイト知らぬ親爺に苦いチョコ  芳男
己にも他者(ひと)にも負けて苦い酒  蚤助
思い出は甘さ控えめほろ苦い  ちどり
俺褒める姑見つめる妻の笑み  小心居士
辛口の良薬はよく効くらしい  ちどり
缶コーヒー雪解け道に顔を出し  霜降
義理チョコが配られたのに抜かされた  小心居士
苦言とは良かれと思った人生訓  芳男
苦心作同床異夢の五七五  芳男
★  口論の後の心に残るもの  小心居士
焦がれつつ練りあげたチョコほろ苦い  流美ん
ごくたまにビールが甘い夜も来る  良弘
酒の味肩の荷物が苦味増す  裕雅
山菜の苦み残して灰汁を抜く  篤子
四季を飲む杯苦いはずがない  蚤助
失恋も時の魔法で甘くなる  霜降
してあげた「のに」つけたから苦い味  蚤助
絞られて苦汁の洗濯角が立ち  芳男
青春の苦い思い出酒流す  猫じゃ猫じゃ
セクハラの判決を聞くひな祭り  蝉坊
背伸びしてブラック始め春休み  良弘
チョコだけはビターが好きと彼女言い  篤子
同期でも視線をはずす部下上司  小心居士
トーストの焦げへ急がぬ朝の笑み  蝉坊
どこいった苦みばしったいい男  駄作
苦い味知って世の中分かり出し  蚤助
苦いモノには蓋をして拝むカネ  蝉坊
似顔絵に腹をたてつつ誉めている  流美ん
苦くとも頬被りした糖衣錠  芳男
ニガニガよ子を諭してる母の知恵  篤子
苦味とは大人の味さ子は早い  猫じゃ猫じゃ
苦味まで詰め込めないかサンマ缶  蝉坊
苦虫はかんでいないがそんな顔  蚤助
★  苦虫はどんな虫だろ亭主見る  ちどり
猫舌に熱々の味聞かれても!?  流美ん
灰皿に苦い思いも押しつぶし  蚤助
微積分あれがわかれば今頃は  霜降
ブルマンの旨さ値段と正比例  霜降
ホタル来いこっちの水もに~がいぞ  蚤助
孫の味苦いも辛いも同じ顔  弧衾若衆
見つけたよ苦味あとひく蕗の薹  流美ん
昔いた苦みばしったいい男  猫じゃ猫じゃ
良薬が甘い時代の沙汰の味  蝉坊
良薬と言われて飲むが苦くない  小心居士
良薬も苦さ忘れてジェネリック  弧衾若衆
わぁ苦い!飲めない君が今ジョッキー  久美子
★  忘れてた苦い経験ふいに出る  弧衾若衆


3月のお題
1.「 嘘 」 2.「 はじめる 」
良弘さん・出題


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 /
互選結果は翌月公表



《 関連ブログ 》
● ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
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2015年 1月号  お題;「 新 」,「 乱 」  出題:駄作さん

2015年02月14日 | 川柳


■「 新 」

☆☆  青空に病後の路を尋ねられ  蝉坊
新しい辞令がくれた袖机  蚤助
噂好き新事実など知らんぷり  流美ん
岡田さんイオンでメガネ買いましょう  蝉坊
鏡見て新品ほしいと古女房  芳男
けっぱれと新年くれる旧友がいる  蝉坊
降雪に新築案がまた浮上  流美ん
子離れの季節新芽に悟らされ  蚤助
コぺピして入れ替えさせて新作に  芳男
札握り新装開店また並び  弧衾若衆
舌切り爺サードライフを始めます  蝉坊
シュプールに新雪も舞うランデブー  流美ん
新入りの金魚に三毛の好奇心  蚤助
☆  新幹線パントマイムのお見送り  蚤助
☆  新館を古民家風にリニューアル  芳男
新旧の数が同数再雇用  芳男
新婚時手と目が話し今逸らす  小心居士
新社員パートの主婦にしごかれる  蚤助
新春に想うは去年(こぞ)のことばかり  霜降
新人が上司の十八番(おはこ)まで歌う  蚤助
新人に玉突きされて窓の外  裕雅
新人の失敗廻って俺の元  篤子
新製品なら妻はみな欲しくなる  良弘
新雪でつくっただるまお出迎え  駄作
新雪に足跡跳ねて登校日  篤子
新設のポストに移籍電話番  芳男
新鮮な空気を運ぶ過疎のバス  蚤助
新入生どこから見ても笑みこぼれ  霜降
新年に顔を見るだけ社の顧問  小心居士
新発見夢だけ見せて泡と消え  裕雅
新品の心が欲しいと初詣  篤子
☆☆  新品のズックに少し泥を塗り  弧衾若衆
☆☆  新品の服が馴染まぬ次男坊  ちどり
巣立つ子の荷に入れてやる新タオル  蚤助
席変えに胸がどきどき新学期  小心居士
ぜひほしい洗濯いらぬ新素材  霜降
次は無いだからデートは新鮮だ  蚤助
妻が拭き少しは変わる古畳  良弘
悩みすぎ年の誓いは新年度  芳男
新妻のおなかを隠すAライン  小心居士
はっとする振袖姿で娘が回り  篤子
プリンター新品買ったら故障消え  芳男
マニュアルで新患ですかと常に聞け  芳男
揺れながら目をまっすぐに新入生  弧衾若衆
ルーキーの尻を誉めてる解説者  蚤助


■「 乱 」

愛と恋大安売りの流行歌  蚤助
厚化粧特殊メークのように化け  蚤助
穴埋めの札束もまた汚れてる  蚤助
☆☆  アラと呼びマアで割り込む列の前  蚤助
医者が来て取り直しましょう心電図  弧衾若衆
うろたえてしまうと父はただの他人男(ひと)  蝉坊
☆☆  大雪に冷めて子を待っ母の味  良弘
俺の子のまさかと思う飲みっぷり  蚤助
歌舞伎町愛もみだらも紙一重  弧衾若衆
☆☆  看護師の胸が近づき脈乱れ  駄作
元旦にお屠蘇が過ぎて大トラに  裕雅
ケンカして芋の乱切り上手くなる  良弘
玄関で右足探す僕の靴  篤子
娘のすがる父は不死身という不徳  蝉坊
ご令嬢マメな接待ご乱心  芳男
しなければよかった妻への口ごたえ  小心居士
☆☆  しまいにはゴチャ混ぜきめる鍋奉行  流美ん
成長で格差拡大乱招く  裕雅
続く波形呼吸を止めてみる個室  蝉坊
点滴の食事といえどはばかられ  蝉坊
天も地も憎い生命(いのち)をのんだ土砂  蚤助
取りたいな妻から天下三日でも  小心居士
認知症子供に返った母の乱  ちどり
寝癖でも無いよりましの頭頂部  ちどり
ネットではドットひとつで乱が起き  蚤助
初詣大吉引き当て取り乱す  霜降
他人(ひと)事のようなニュースが右左  流美ん
不器用で刺し子の模様乱れがち  篤子
無礼講上司と部下の夢の跡  小心居士
ほほえんだ中年ナースに脈乱れ  弧衾若衆
誉めてやり伸びてくれれば世話はない  蚤助
乱れ飛ぶ噂集めて五七五  篤子
☆  目の奥の小さな炎反抗期  篤子
雪掻きでジム並みの汗みだれ散る  流美ん
嫁が来て波乱の前兆隠し味  小心居士
乱気流スチュワーデスに抱きつきたい  霜降
乱世より平和がいいとデモに出る  芳男
乱闘で混乱国会懐かしく  芳男
乱の文字イロイロあって現代に  篤子
ローンさえなけりゃ父などいらぬと子  蚤助
ワープロの疑問だらけのボキャブラリー  蚤助


■ 自由題

大掃除筋肉痛は年を越し  芳男
子が育ち実家遠のくお年玉  芳男
年越しに土手鍋出しておおみそか  芳男
初夢はやっと一匹柵を越え  芳男
乱れずに朝を迎えた更年期  芳男


2月のお題
1.「 梅 」 2.「 苦い 」
出題/霜降さん


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 /
互選結果は翌月公表



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2014年12月号  お題;「 プレゼント 」,「 煩悩 」  出題:弧衾若衆さん

2015年02月02日 | 川柳


■「 プレゼント 」

あげた服一度も着たの見たことない  弧衾若衆
アメリカのでかい箱よりのし袋  弧衾若衆
遺品でも短足ウエスト喪服合う  芳男
イブの夜真っ白白の雪一杯  篤子
妹をねだっておいたクリスマス  蚤助
大掃除絆創膏のプレゼント  芳男
大晦日大過ないのがプレゼント  猫じゃ猫じゃ
おごりならどれも好物なんだけど  蚤助
お歳暮をプレゼントだとクリスマス  芳男
おむつ替えオシッコ飛ばしご挨拶  ちどり
買ったげる年金支給日ババ強気  篤子
金婚であなたにあげるものはない  弧衾若衆
クリスマス寺の子供も待っている  蚤助
クリスマスでかい靴下枕元  猫じゃ猫じゃ
クリスマス何もいらない無欲ゆえ  霜降
結局は現金がいい早く言え  弧衾若衆
結構な品をさっそく替えにゆく  蚤助
交換会曲が長くてもとのまま  小心居士
豪雪を突いて来る仔にてんこ盛り  篤子
この頃は敬老の日に貰うだけ  小心居士
★  下心隠しきれない贈り物  駄作
12月生まれで慣れたプレゼント  良弘
小市民値段で決まるプレゼント  霜降
そのうちに密かに棄てる夢を見た  弧衾若衆
高そうな安物にするプレゼント  蚤助
誕生日おめでとうだけ言う家族  良弘
誕生日期日指定で宅配便  篤子
超豪華主役がかすむラッピング  流美ん
チョコレート本命義理も今はなし  猫じゃ猫じゃ
どこからか督促状の贈り物  蚤助
緞帳が上がり乙女になれる薔薇  流美ん
ねぇあなたまさか忘れてないわよね?!  桜選
熨斗紙が替わって巡るお進物  蚤助
のど自慢鐘を響かせじい涙  篤子
バースデイ手紙も菓子も消える年  良弘
花丸をくれた義母への胡蝶蘭  流美ん
プレゼント裏に値札が付いていた  小心居士
★  プレゼント選ぶ自分が弾んでる  ちどり
プレゼント親の苦労を子は知らず  蚤助
プレゼントくれる人あるうちが花  猫じゃ猫じゃ
プレゼント口と違って手は素直  蚤助
ほんとうに美味しかったよ郷の酒  蝉坊
★  孫帰る筋肉痛の置き土産  ちどり
道決まり行く子の背中に父一句  篤子
物よりもリボンが高いプレゼント  小心居士
貰い物リサイクルする年の暮れ  桜選
嫌な上司退職日には菊送る  小心居士
割り勘の端数が僕のプレゼント  蚤助


■「 煩悩 」

有り余る物に囲まれ出る不満  蚤助
悪戯を始末し回る子煩悩  蚤助
一番の敵は鏡の中にいる  蚤助
何時までも白馬の王子待っている  篤子
居るだけで幸せだった筈なのに  流美ん
大暦(おおこよみ)治療計画描きに買い  蝉坊
お坊さん説話に煩悩見え隠れ  ちどり
喝采の中に混じっている嫉妬  蚤助
金がいるハナシになると皆黙る  蚤助
壁ドンを支える腕の頼りなさ  弧衾若衆
教養は浅いが欲は深い人  蚤助
決心が揺らぎ小ささ思い知り  蚤助
子煩悩オレオレ詐欺のカモになる  ちどり
米つつく生きゆくためか煩悩か  篤子
これだべが義理が顔出しあれだべが  弧衾若衆
★  混んでいるレジでも並ぶ訳がある  良弘
酒肴止められないのはもう病気  篤子
柵にどっぷりつかり夢数多  流美ん
除夜の鐘新たな煩悩連れて来る  ちどり
除夜の鐘年末ジャンボにかき消され  霜降
除夜の鐘百九以降を待って突く  良弘
★★★  ステーキをそっと切り裂く外科の癖  芳男
退職後暇でき数が増えました  小心居士
出す前に出されたお菓子同じ物  弧衾若衆
旅に出て行き先増えて帰り着く  篤子
妻がいて後ろめたいが見る美人  良弘
妻よりもキレイな人はいるけれど  弧衾若衆
のんのんと舞い積もらせる雪女  流美ん
パンドラは煩悩だけを戻し入れ  芳男
百八つ思い出させる除夜の鐘  小心居士
百八つ思いつかないのが悩み  霜降
百八つ血圧ゴルフ投句数  小心居士
病室のナースはとても美しい  弧衾若衆
煩悩があるからこその人生さ  猫じゃ猫じゃ
煩悩が生きる力さ百八つ  猫じゃ猫じゃ
煩悩が消えたら命あとわずか  猫じゃ猫じゃ
煩悩かせめて108に減らせたら  篤子
煩悩が役に立つことなかろうか  蚤助
煩悩と折り合いつけて生きていく  駄作
煩悩は忘れた頃に湧き上がる  小心居士
煩悩もくいちがってる老夫婦  小心居士
煩悩を超越したいとこの煩悩  芳男
煩悩を年々忘れ今施設  小心居士
毎日のおかずで迷う料理下手  霜降
やりたいないけないことを妻の留守  小心居士
ヨン様の次はゆづだのKEIだのと  篤子
来年の分まで飲んで年暮れる  蚤助
割り勘にして割り箸が忙しい  蚤助


■「 自由題 」

恒例の掃除の神が降霊し  芳男



1月のお題
1.「 新 」  2.「 乱 」
出題 / 駄作さん


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 / 互選結果は翌月公表



《 関連ブログ 》
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川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
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2014年11月号  お題;「 酒 」,「 光る(光り) 」  出題:猫じゃ猫じゃさん

2014年12月14日 | 川柳


■「 酒 」

赤提灯内緒話も大声に  裕雅
あんた誰全ては酒のせいにして  弧衾若衆
いい癇とほめても追加しない嫁  良弘
胃検診下剤の変わりにビール飲む  芳男
居酒屋に上座下座のない気楽  蚤助
居酒屋はテーブル隔てて別世界  裕雅
いつだった二度と飲まぬと誓った日  弧衾若衆
色同じロイヤル瓶に梅酒入り  芳男
宴会をこなしてからの一人酒  良弘
怒っても泣いてもみんな酒のせい  篤子
お銚子をつけて評判右上がり  篤子
お通しが家族分出る父の夢  良弘
同じ店同じ面子と同じネタ  駄作
辛口の美味さを血筋教えてる  流美ん
寒風に首から入る縄のれん  蚤助
下戸なのにお猪口ばかりが増えている  篤子
午前様静寂の底に横たわる  弧衾若衆
コップから溢れ流れる気と涙  篤子
この猪口がいつも見ていた美酒悪酒  蝉坊
盛り場の交番修羅の夜が明ける  蝉坊
酒が先つまみは後と苦情言い  芳男
酒だけの注文客はつまみ出し  芳男
酒なくば桜も月も意味なさず  猫じゃ猫じゃ
酒飲めば恋しい人が明滅し  霜降
自慢するキリンはわかるアサヒだす  猫じゃ猫じゃ
ジャズに酔いたまには独り呑みもオツ  流美ん
勝利酒ドンチャンさわぎ目に凍みる  流美ん
スピーチの出番を待って酔えぬ酒  蚤助
大吟醸確信もって二本買う  弧衾若衆
月見酒月はちらっと見たっきり  蚤助
特急で五臓に届く熱い燗  蚤助
ナポレオン下戸も上戸もなぎ倒す  霜降
なみなみと注いでお口が迎えてる  篤子
飲み会でニセ虎になりうさはらす  猫じゃ猫じゃ
飲みこんだはずの不満を酒が吐く  蚤助
飲みたいがじっと我慢の未成年  久美子
呑むほどに君は汗まで蒸留酒  ちどり
呑めなくて涙を酒に流せない  篤子
晩酌はご飯したくの時にする  久美子
深酒を意見した奴先に逝き  蚤助
二日酔い二度と呑むかの繰り返し  篤子
また酒を悪者にして場を治め  蚤助
末期酒と言って今宵も飲みに出る  蚤助
メール来て軽く呑んでが午前様  ちどり
酔うほどに愉しさを増すアネが好き  篤子
酔っているときは忘れる薔薇の棘  蚤助
酔っぱらい役で芽が出た下戸役者  蝉坊
酔っぱらったネ合格発表の日  流美ん
酔わそうとしてまた君に酔わされる  良弘
来世でも確率100の呑み友さ  流美ん
若杜氏の汗も混じって純米酒  弧衾若衆


■「 光る(光り) 」

赤ちゃんの欠伸が移る日向ぼこ  蚤助
赤ん坊光るにこ毛にほおずりす  猫じゃ猫じゃ
朝日あび「今日最高に輝こう」  流美ん
足もつれ光る床だと手で撫でる  芳男
アタマ見て父だと当てる娘のチカラ  篤子
産まれたと携帯光り爺になる  蚤助
LEDつけて街路樹眠られず  蚤助
幼き日歌い走った「エイトマン」  駄作
神様に光りが足らん愚痴を告げ  弧衾若衆
雷が怖いふりしてしがみつく  久美子
群衆の中にぽつんと君が居た  弧衾若衆
好物は鉱石と書く光り物  ちどり
小春日のような眩しさいとおしむ  流美ん
木漏れ日に手を握りしめ老夫婦  弧衾若衆
衣替えお日様だって着替え中  蚤助
逆上がりできた日の空忘れない  蚤助
寒空に我が家の明かり見えたとき  良弘
省エネもイルミの光に忘れ去る  裕雅
少年が光をまとい駈けてゆく  霜降
死んだ眼も仕事終わると光り出す  裕雅
水晶を囲んで未来議論する  蚤助
誰にでもキラリと光る玉がある  弧衾若衆
ちょつと見て出された寿司は光もの  芳男
月あかり二人の影を追わないで  流美ん
点滅し急げ急げと信号機  ちどり
同窓会二十歳のころに会いに行く  霜降
永久(とわ)の愛蛍の舞いに誓う夜  蝉坊
トンネルに入ると起きるバス旅行  蝉坊
願いごと無視して来ない流れ星  良弘
猫の眼がケージで光る訃報の夜  蝉坊
花火の夜ゆかた姿が負けてない  流美ん
光ってる落ち葉がミンナ黄金なら  篤子
光りもの年をとるたびふえていく  猫じゃ猫じゃ
ひかりより速いはやぶさ過疎駆ける  弧衾若衆
光る海輝く素肌もう一度  猫じゃ猫じゃ
光る子を持ちたい母の胸算用  篤子
二人には眩しいほどの月あかり  久美子
冬晴れに虫干しをする夫婦仲  蚤助
ベスト着て光るタイピン闇の中  芳男
星空のキャンバスに描(か)く大花火  蚤助
眼力(めぢから)は親に負けない赤ん坊  蚤助
モノクロの記憶の中にある光  蚤助
もみじの葉光り出番を欠く箒  流美ん


12月のお題
1.「プレゼント」  2.「煩悩」
出題/弧衾若衆さん

五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 / 互選結果は翌月公表



▲ アレチウリの果実
東京・板橋区・加賀・野口研究所/12.13. 2014.

冬場の自然は一見不活性に見えます。
道端のネットフェンスからはみ出している、
形も感触触感もキュウリそっくりの葉を見つけました。
ただ、果実と思われるものは瓜とは似ても似つかない、
金平糖/こんぺいとう/様の塊で、
四方八方にトゲを発する破裂する癇癪玉のような形をしています。
冬に活性化するキュウリもあるのかと調べてみると、
アレチウリという在来種の生態系に悪影響を及ぼす危険な帰化植物でした。
「荒地」という形容詞的な命名には「厄介者」という主観的なものを感じます。
実の表面を覆っている棘は、
乾燥すると音もなく鋭く指の皮膚に突き刺さります。
ニヒルな殺し屋のような怖さがあります。

植物界は一見不活性に見える冬場にも、
黙々と着々と春に向けてエネルギーを貯えているようです。
特にモクレンやコブシのベルベットのような花芽や、
サクラの花芽の膨らみを見かけるたびに、そう感じます。

アレチウリ/荒れ地瓜/Sicyos angulatus/burr cucumber/
ウリ科1年生草本。英名はトゲのあるキュウリの意。北米原産の帰化植物。
名高い、セイタカアワダチソウ/背高泡立草/キク科多年草/などと同じく、
日本の侵略的外来種ワースト100に選定されています。


▲ アレチウリの蔓と葉と果実


▲ アレチウリの葉と果実


《 関連ブログ 》
● ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
● 蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳への視点。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110





2014年10月号  お題;「 続く 」,「 宝 」  出題:流美んさん

2014年11月09日 | 川柳

■「 続く 」

飽きっぽい性格のまま六十歳  霜降
あしたする仕事をちょっと残しとく  良弘
明日分も飲んだ結果さ二日酔い  蚤助
あどけなさ手土産にして子の帰省  蝉坊
いい女数年ごとに現れる  弧衾若衆
いいとこで必ず続くサスペンス  篤子
いいところいつもつづくの文字が出る  久美子
遺産とは仏壇の親良く似たり  芳男
いつまでも続いてほしいこの景色  猫じゃ猫じゃ
エヌエチケ―日々山を出す八時半  良弘
OB会上下関係まだ続く  蚤助
伯母からの草書の手紙勘で読む  ちどり
★★  親心ハガキの表まで続く  蚤助
家系図の享年にみたある予測  蚤助
過疎地域線路は続く今のうち  弧衾若衆
凅れる日を遠ざけてるかナキボクロ  流美ん
北国の暖房しまう暇がない  篤子
恐妻の我慢の父の背が丸い  蚤助
金曜日酒かドラマをがまんする  良弘
クールビズ終わってすぐにウォームビズ  篤子
継続が元気の秘訣今日も呑む  ちどり
血圧のお薬出しておきますね  篤子
獣道信頼があと歩かせる  流美ん
ごきげんよう朝からリズム日が過ぎる  弧衾若衆
五十年厚い友情弔辞読む  猫じゃ猫じゃ
今年こそ言い続けもう半世紀  蚤助
探し物一つ出てきてまた一つ  篤子
三週間飛雄馬の魔球届くまで  わすれ草
爺婆がしてくれたこと孫にする  裕雅
下町に響く売り声三代目  桜選
渋滞の先に悠々ミニパトが  小心居士
出世して話どんどん長くなる  蚤助
焼香の列は途切れず経途切れ  小心居士
女系です時々猛女出る家系  わすれ草
震災の記憶が続く暖房器  芳男
政治家は叩けばみんな何か出る  桜選
洗剤を見せて隠して新聞屋  良弘
想像に任すENDに待つ続編  流美ん
続編の不満が観たい続続編  蝉坊
ダイエット懲りずに試し器具の山  小心居士
台風が過ぎても妻が低気圧  芳男
黙らんか静かにご飯食べさせろ  小心居士
地球には飢餓の国あり芋煮会  蚤助
つい癖で出会った人に名刺出し  小心居士
次は何?妻が始めるダイエット  久美子
続かないダイエットから貯金まで  猫じゃ猫じゃ
定年後やはり妻から前借を  小心居士
長雨の眼で褪せてくる空の色  蝉坊
中締めにまだまだいける顔集う  蚤助
火がついた説教過去にさかのぼり  流美ん
ひとつだけ命は命跡ひかず  弧衾若衆
一人立ちトイレに向かうと皆続く  裕雅
プロレスを未明に見せるテレビ局  蝉坊
凡人は死ぬまで尽きぬ悩み事  裕雅
見たくないCM見せて引っ張るな  蝉坊
三日だけ埋める日記帳懲りず買う  ちどり
見続ける夢に背中をちょい押され  霜降
婿養子ばかり細腕繁盛記  蚤助
モーニングコール先に言ってよオフ日だと  流美ん
別れよう間違ってキスまた暮らす  弧衾若衆


■「 宝 」

当たったら買わなくて済む宝くじ  蚤助
生きてきた宝探しの迷い道  霜降
要らないと人様捨てた仔が宝  篤子
おくるみの宝に包まれてみたり  流美ん
お宝を見せたがる人隠す人  蚤助
ガラクタも値段がついてお宝に  ちどり
きっとある金では買えぬ宝物  裕雅
今日もまた元気に生きて宝物  流美ん
原石と磨いた子供フリーター  小心居士
原石も磨かれぬ間に定年に  小心居士
甲子園スパイク入れが破れてる  小心居士
子宝が生意気になり磨きかけ  弧衾若衆
子の瞳キラキラ濡れる宝物  霜降
★★  子は宝そう思えない反抗期  久美子
木漏れ日の中で小鳥の声聞く日  篤子
子等くれた小ちゃな小ちゃな赤い石  篤子
窓際に死蔵されてる生き字引  蚤助
白銀も黄金も玉も子宝も  桜選
人生を狂わせてくれジャンボくじ  蚤助
過ぎ去ったあの雑言も宝物  蝉坊
少し前カメラ・車が今は杖  小心居士
捨てたのを後悔してる一年後  良弘
スマホでも孫の動画で宝物  芳男
全クールこなして命語る友  流美ん
疎遠だが蔵壊すとき駆けつける  小心居士
育つ猪口ある日宝の仲間入り  蝉坊
宝くじそろそろ我が家の番じゃない?  桜選
宝の子金で育てる家もある  良弘
宝船夢に出たのは空船か  霜降
宝船欲を積み込み沈みかけ  弧衾若衆
宝物セピア色した写真帳  猫じゃ猫じゃ
宝物タンスで眠りゴミになる  裕雅
宝船積みすぎ沈む夢を見た  小心居士
宝物何があるかと考える  久美子
宝物ひとそれぞれの胸の内  猫じゃ猫じゃ
宝物若さと言われ覚悟する  弧衾若衆
玉手箱開けなくたって老いはくる  蚤助
知恵もなく体力なくて口達者  芳男
付き合いで置かせた薬重宝す  篤子
妻指輪娘ピアスで俺入れ歯  小心居士
友達も家族もできて墓を買う  良弘
虹を見たあの旅の日が蘇る  流美ん
野山駆け川で魚釣りした時間  わすれ草
初仕事腰が怯んだ億の山  流美ん
引き出しの奥の思い出宝物  ちどり
他人(ひと)はゴミ私はたからそれぞれに  猫じゃ猫じゃ
福耳で聞いた宝の隠し場所  蚤助
便利な亭主いなくなったら暮らせない  わすれ草
宝物を小出しにしては肥える寺  蝉坊
朗らかな子らを育てたキャリア猫  蝉坊
掘り続け手にする前にあの世行き  弧衾若衆
まがい物はめた指輪は宝物  芳男
孫が来て大変ですと嬉しそう  蚤助
マチュピチュで亡妻(つま)が拾ったただの石  蚤助
ママ達は子宝忘れ昼談笑  裕雅
無位無冠晴れてユニクロ族になる  蚤助
桃太郎ちゃんと分けたか戦利品  弧衾若衆
モヤかかるカネじゃ買えないモノたちに  蝉坊
ユニフォーム泥んこにしてみな笑顔  蚤助
嫁さんが床の間背負う旅の夜  篤子
六十歳我社の宝とつなぎとめ  芳男
我が家にはみんなで守ることがある  良弘


11月のお題
■「 酒 」  ■「 光る(光り) 」
出題;猫じゃ猫じゃさん


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 / 互選結果は翌月公表




▲ハマナスの実
東京・北区・十条仲原・清水坂公園/2014.11.07

ハマナス/浜茄子,浜梨/Rosa rugosa/
Ramanas rose , Rugosa rose , Japanese rose
バラ科バラ属の落葉低木。
ハマナシがハマナスに転化。
夏に赤い花/まれに白花/を咲かせ、
根は染料などに、花はお茶などに、
果実はローズヒップ/rose hip/として食用に。
青森市ほかの自治体の「花」です。
ハマナスに因んだ懐かしい歌…。

「 知床旅情 」

森繁久弥 作詞・作曲

知床の岬に 「はまなす」の咲くころ
思い出しておくれ 俺たちのことを
飲んで騒いで 丘にのぼれば
遥か国後に 白夜は明ける

旅の情か 酔うほどに さまよい
浜に出てみれば 月は照る波の上
君を今宵こそ 抱きしめんと
岩かげに寄れば ピリカが笑う

別れの日は来た ラウスの村にも
君は出て行く 峠を越えて
忘れちゃいやだよ 気まぐれカラスさん
私を泣かすな 白いかもめを

1960/昭和35/年発表
「 」は筆者記入



《 関連ブログ 》
● ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
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身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳への視点。
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2014年09月号  お題;「 大人 」,「 隠す 」  出題:篤子さん

2014年10月07日 | 川柳

■「 大人 」

★  青空が見えているかと娘へメール  蝉坊
赤信号子に睨まれて立ち止まる  裕雅
あこがれた大人もなんだこんなもの  蚤助
幾つからお酒が飲める聞く息子  久美子
イケ面も口を開けばまだ幼稚  小心居士
お刺身はワサビ乗っけていただきます  篤子
おじいさん大人を終えて子にもどる  良弘
おじさんはエッチと決める女学生  蚤助
大人味大人買いする子供達  久美子
大人しい成人式が懐かしい  小心居士
大人しく話を聞けと娘の説教  芳男
大人だけ貰える袋だとばかり  蝉坊
大人ってほめるときには何かある  蚤助
大人ですサナギを脱ぐと蝶はみな  蝉坊
★★★  大人には大人の事情深夜酒  猫じゃ猫じゃ
大人ぶり平穏無事と子にリキム  流美ん
大人への踊り場鼻ピアス外す  蚤助
親も子も大人になれぬ反抗期  ちどり
還暦にやっと慣れたらすぐ古希だ  蚤助
★★★  還暦を過ぎてもお金くれる母  小心居士
気配りに思わず漏らす大ッ人なぁー  篤子
★★  逆風に遭って大人の顔になる  蚤助
球児たち小人に見えた大人の日  篤子
「金瓶梅」読んだ私はもう大人  わすれ草
靴売り場また今度ねと諭す妻  小心居士
悔しさを耐えているよと目に涙  芳男
敬老会喜寿過ぎたのに使い番  小心居士
子が出来て親から援助オトナです  弧衾若衆
ご近所がみな年上で手が痒そ  流美ん
ご都合で大人と子供使い分け  裕雅
子供には大人になれる未来あり  裕雅
子供にはわからぬうまさビール味  猫じゃ猫じゃ
こどもらよおとながみんなこうじゃない  蚤助
子供らよ大人げなくて悪かった  蚤助
先が見えひとつひとつと片付ける  弧衾若衆
酒煙草止めた時から成人し  芳男
酒呑んでひき逃げですか公務員  蝉坊
叱られて大人げないと親叱る  良弘
じじいより長生きしそうシニアだよ  弧衾若衆
自由です成人式の留置場  蝉坊
18で成人無理よ25で  弧衾若衆
人格に一票入れてみたいもの  蝉坊
★★  診断に老人性がつきまとう  ちどり
少しずつ汚れ大人になりました  蚤助
絶滅が危惧され保護を検討し  駄作
卒寿から大人になれと喜寿言われ  小心居士
大人(たいじん)と言われ財布の紐緩む  猫じゃ猫じゃ
ちゃん君が付かずにさんで呼び呼ばれ  篤子
長男大人次男子供でなきゃならぬ  わすれ草
天眼鏡自分探しが止め処ない  蝉坊
年とれば大人になるという誤解  蚤助
泣き笑いみな引っ提げてなる大人  霜降
入浴料表面積で取ってくれ  蝉坊
ヌードルも箸で食べるとあぐらかき  蝉坊
腹の虫折り合いつけて大人ぶる  ちどり
腹も出た毛もなくなって無感動  芳男
晩酌に妻の真似して子も監視  良弘
部下の声大人になれと踏み潰す  裕雅
振り返るその時々で大人振り  流美ん
屁をしても照れず笑わず飯を食う  霜降
まずくてもそれもありかと笑ってる  弧衾若衆
まずビール付き合い程度の嗜みを  篤子
★★★  守るものできて根っこが腰すえる  流美ん
胸キュンもいつのことだか壁ドンも  弧衾若衆
姪七人さわいでるうち皆大人  わすれ草
モヒカンのジイジも混じる参観日  蝉坊
夢に見た大人買いする百均で  猫じゃ猫じゃ
夢に見た全巻セットお棚買い  篤子
欲が出て年金計算間違える  弧衾若衆
若い頃のあの洋服が似合わない  篤子
訳聞かず泣かせてくれた友の胸  流美ん


■「 隠す 」

★★  生きてれば秘め事だって老化する  蚤助
エロ映画角の手前でサングラス  弧衾若衆
送るねに隠されていた下心  篤子
親も子も言えない事があるらしい  久美子
鏡から素顔が消えるまで化粧  蚤助
隠し事した時いつもでる仕種  裕雅
隠しごと見つかりそうな脳スキャン  蚤助
隠したい若気のいたりすねの傷  猫じゃ猫じゃ
隠したが場所を忘れた認知症?  猫じゃ猫じゃ
隠しだてしてくれるなとほぞをかむ  猫じゃ猫じゃ
隠しても隠しきれない腹の肉  猫じゃ猫じゃ
隠しても目が口ほどにものをいい  駄作
隠すなと言うマスコミがひた隠し  裕雅
隠れてもしっぽが見える間抜け猫  猫じゃ猫じゃ
かくれんぼ幼い声がまあだだよ  霜降
隠れんぼ取り残されて帰る道  裕雅
かくれんぼまわり怖くて出て行くよ  弧衾若衆
我慢する彼女自慢の隠し味  小心居士
神棚に上げたへそくり台所  弧衾若衆
カミナリがなると思わずへそ隠し  小心居士
完璧にブロックされている事実  蝉坊
キッチンに隣り知らずのブランデー  蝉坊
強風にじっと耐えてるアデランス  蚤助
★  金欠の子のポケットに札隠す  わすれ草
金庫買い入れるものなく鍵隠す  芳男
靴底をアップしたのに気づかれず  蝉坊
芸能人マスク帽子にサングラス  芳男
★★  香典に借りた飲み代そっと足し  小心居士
ここだけのハナシにきっと羽根が生え  蚤助
此処だけの話はみんな知っている  ちどり
戸籍には血液型の欄がない  蝉坊
子に言わず妻に言えない嘘もある  良弘
米小麦炭水化物に糖がある  篤子
★  ごめんなさい!線路に小石置きました  わすれ草
これ以上無理を言うなと整形医  蚤助
これだけは言わずにおくよ君が逝く  弧衾若衆
サラリーマン本音隠して異動待つ  裕雅
爺さんがヘソクリ探す家中(いえじゅう)で  小心居士
じゃあまたね握手の中の熱い情  流美ん
しらんぷりする青春の隠し事  わすれ草
すっぴんが判らない程する化粧  久美子
「ただいま」と大人の殻を脱ぎだす子  流美ん
地区予選エース隠して初戦負け  小心居士
チャーシューをスープの海にまず沈め  蝉坊
ちょんまげに喰い放題の不戦敗  蝉坊
月明り二十歳の恋を照らし出す  霜降
告げ口と少女の像は生き続け  蝉坊
土埃積もって隠す津波跡  篤子
ディスクロ誌社長の笑顔が隠すもの  裕雅
苦手な具いかに食べさすかが手腕  流美ん
★  日記には父も好きだと書く娘  良弘
ネイルした爪を隠して御焼香  篤子
呑み出すと津軽ことばに負ける美女  蝉坊
パソコンで遺言隠せぬパスワード  芳男
初恋を隠す息子とジュース飲む  良弘
腹立ちを笑顔で隠し出す渋茶  ちどり
美辞麗句ばかり真意はつかめない  蚤助
披露宴イキな演出もらい泣き  流美ん
へそくりの亡命先に迫る危機  蚤助
へそくりをどこにしようか悩む父  久美子
別荘のつもりでペンキ塗る古家  蝉坊
本心を探しメールの画面拭く  流美ん
本当はね肉食系なのごめんなさい  篤子
マル秘ですうまいハナシがてんこ盛り  蚤助
満月に見透かされてる隠しごと  蚤助
木星で待っているよと先に逝き  蝉坊
よく見ろよこの子アイツにそっくりだ  弧衾若衆


10月のお題
■「 続く 」  ■「 宝 」
出題;流美んさん


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 / 互選結果は翌月公表





アキアカネ/秋茜/
Sympetrum frequens/Autumn darter/
トンボ科アカネ属/
東京・北区「石神井川緑道」/09.28.2014

旅愁や郷愁の「愁」の字を見るとよく
「赤とんぼ」を想い出します。

「赤とんぼ」2詠。


赤とんぼ

三木露風 作詞/1921(大正10)年
山田耕筰 作曲/1927(昭和 2)年

夕焼、小焼の  あかとんぼ
負われて見たのは  いつの日か。

山の畑の  桑の実を
小籠に摘んだは  まぼろしか。

十五で、姐やは  嫁にゆき
お里のたよりも  たえはてた。

夕やけ 小やけの  赤とんぼ
とまっているよ  竿の先。



あの素晴しい愛をもう一度

北山 修 作詞  加藤和彦 作曲
1971(昭和46)年

命かけてと 誓った日から
素敵な思い出 残してきたのに
あの時 同じ花を見て
美しいと言った二人の
心と心が 今はもう通わない
あの素晴しい愛をもう一度
あの素晴しい愛をもう一度

赤トンボの唄を 歌った空は
なんにも変わって いないけれど
あの時 ずっと夕焼けを
追いかけていった二人の
心と心が 今はもう通わない
あの素晴しい愛をもう一度
あの素晴しい愛をもう一度

広い荒野に ぽつんといるよで
涙が知らずに あふれてくるのさ
あの時 風が流れても
変わらないと言った二人の
心と心が 今はもう通わない
あの素晴しい愛をもう一度
あの素晴しい愛をもう一度


ふたつの詩はちょうど50年を隔てて発表されていました。
つぎの50年後も間近となりましたが、
果たして「赤とんぼ」にまつわる歌は
また現われるでしょうか。 蝉坊




2014年08月号  お題;「 処分 」,「 乗り切る 」  出題:詠得笑さん

2014年09月04日 | 川柳

■「 処分 」

朝採れの野菜に規格などいらぬ  流美ん
暑さまで処分期待の低気圧  芳男
余りもの片し続けた腹回り  詠得笑
遺産分け済んで故人は忘れられ  蚤助
イチローをライ9で使う日本観  蝉坊
★  いつか着る処分できないお気に入り  猫じゃ猫じゃ
いつか読む処分できない全集本  猫じゃ猫じゃ
大掃除何も捨てない妻がいる  霜降
お買い得思わず買って処分品  久美子
押入れが足りず断ち切る思い入れ  詠得笑
おもちゃ箱奥をこっそり捨てて見る  良弘
戒告にオレが上かと訓告者  弧衾若衆
哀しみをちぎって捨てて「ごきげんよう」  流美ん
カネで済むはずのことだがそれがない  蚤助
ガラクタを処分できずに隅で寝る  裕雅
期限切れこれは目安とほかと混ぜ  弧衾若衆
契約がクシャミをしだすヒジ故障  蝉坊
腰掛けの椅子を外され辞表書き  篤子
ゴミ出し日夫がゴミとVサイン  小心居士
これ捨てて俺の物だけ邪魔にする  久美子
これだけは処分できない君の文  駄作
献立は処分品からひねり出し  芳男
殺処分逃れたからと名はラッキー  芳男
★★  さまざまな秘密知ってるシュレッダー  蚤助
散骨と海に撒かれる夢を見た  小心居士
社長から急な呼び出し覚えあり  小心居士
処分市妻が野性を解き放つ  蚤助
処分され親子ともども反省文  猫じゃ猫じゃ
処分品何故に値が付きもう一度  篤子
知らぬ間にバザーに俺の靴が出る  小心居士
信用も売ってしまって店たたむ  蚤助
捨てたけどまた惜しくなる粗大ゴミ  蚤助
★★★  棄ててから大事なものと気づく朝  弧衾若衆
政権も国土も奪う原子力  蝉坊
整理するという言い訳の処分術  篤子
尊敬も頼りにもされ粗大ごみ  良弘
大根にまた土をつけ売りに出し  蚤助
★  タクシーを拾って未練捨てにいく  蚤助
脱毛に万策尽きて頭剃る  小心居士
★★  他人なら棄てちゃいそうな物がある  良弘
旅先に穿いて棄ててこ古下着  詠得笑
断罪の気分ただよう喫煙所  蝉坊
断捨離で出た箱一つリサイクル  篤子
断捨離の手を想い出が今日も止め  流美ん
ティーバック色が薄まり屑篭へ  篤子
定年で粗大生ゴミ処分され  芳男
定年で楽する間なく見棄てられ  裕雅
定番はリメイクされた残り物  ちどり
出来すぎたトマトは採らず土の餌  芳男
特売を着て特売にまた出かけ  蚤助
どしゃぶりにテレビ持ち込み金払い  弧衾若衆
隣の樹何故だか家が好きらしい  流美ん
夏物の処分セールも遠い夏  蝉坊
生ゴミにされないように皿洗い  蝉坊
習い事めげて道具も不燃ごみ  ちどり
抜け出して相撲観戦処分もの  猫じゃ猫じゃ
本気度が透けて見える甘い処分  裕雅
盆の袈裟檀家檀家と飛んで行き  流美ん
また来いといってリンゴの実を選(すぐ)る  蝉坊
真っすぐに見切り野菜へ急ぐカゴ  蝉坊
見切り品用も無いのについ手が出  猫じゃ猫じゃ
耳にタコすてる棄てるの捨て台詞  蝉坊
もの売れず販促グッズだけ捌け  蚤助
安く買い高値で処分リサイクル  芳男
夕凪へあばよと捨てる青イソメ  蝉坊
夕飯は冷蔵庫一掃大サービス  霜降
冷蔵庫並んで待ってる処分品  篤子
老後読むはずの全集紙劣化  わすれ草


■「 乗り切る 」 出題:詠得笑

荒波を乗り切り定年今は妻  小心居士
荒波を横に進んで無事定年  弧衾若衆
在りし日の声手繰り寄せ語る日々  流美ん
言えないが今夜は星がキレイだよ  弧衾若衆
一輪車折り重なった道標  蝉坊
祈りから希望に変わる三年目  詠得笑
いま出たと時間稼ぎをする出前  蚤助
遠距離と満員に耐え定年に  小心居士
落ち込みも生きてるんだとバネにする  流美ん
親子縁泣いて笑って年重ね  霜降
家計簿をへそくりで埋めやりすごす  ちどり
傘立ての杖を感謝でしまい込み  蝉坊
★★  家族して宿題仕上げ始業式  詠得笑
我慢して妻に従順オシドリに  小心居士
カラオケで十八番歌われ乗り切れず  芳男
辛味噌を舐め寒がりの「夏」と居る  良弘
昨日まで酷暑で今は寒ッてが  篤子
給料日一週前の四苦八苦  猫じゃ猫じゃ
★★  愚痴ってるうちはなんとかなっている  蚤助
月末にここ乗り切ればと言い続け  裕雅
甲子園暑さ乗り切り好試合  裕雅
甲子園負けて補習へ猛ダッシュ  流美ん
酷暑日が生死を分ける大都会  霜降
子らが立ち猫も戸惑う甘やかし  蝉坊
転びそうだけどふたりのスラローム  流美ん
困難を乗り切った後のビール一杯  裕雅
里帰り猫のお守りを娘に託し  蝉坊
締め切り日乗り切る自信ありません  猫じゃ猫じゃ
住宅の次はお墓のローン組む  蚤助
周遊券元を取るまでタダ移動  弧衾若衆
除雪後冬の坂道乗り切った  猫じゃ猫じゃ
線香花火の散り菊咲かせおわりたい  篤子
戦中も戦後も無事に昭和の子  篤子
★  太平洋ひとりぼっちで見て帰る  蝉坊
食べ盛る子が我慢する父の糧  良弘
朝食のプラン便座で練りあげる  蝉坊
通勤は長いが暑さ乗り切れる  良弘
妻気付く前に消し取るシャツの紅  小心居士
定年を迎えた自分をほめてやる  霜降
夏バテが続いてほしいダイエット  わすれ草
乗り切った熱中症の後遺症  芳男
乗り切りを約束しての蒲焼屋  篤子
乗り切ると確約できぬこの暑さ  猫じゃ猫じゃ
乗り切れず小遣い毎度取り崩し  芳男
波頭から見えては消えた夢の島  蝉坊
ビアガーデン乾杯をしてまたガンバ  篤子
百八つ鐘を鳴らして新年に  篤子
風鈴を下げて暑さよ飛んで行け  篤子
深酒で往復路線乗り切った  芳男
振り向けば無垢の幾多の顔を踏み  弧衾若衆
風呂掃除妻のチェックに胸撫でる  小心居士
偏差値に触れてはならぬ甲子園  蝉坊
星つかむつもり汚水の波に乗り  蝉坊
前向きに検討という持久戦  蚤助
また勝った受験の夏の甲子園  蝉坊
マラソンのゴールタオルで生け捕られ  蚤助
猛暑日で小まめに補給するビール  詠得笑
★★  もの忘れ増えて良くなる夫婦仲  蚤助
やっと秋だけど夏痩せしなかった  久美子
やっとこさ嫁いだ娘子と戻り  駄作
雪室で夏乗り切ると小学生  篤子
よくできたハナシと閻魔笑いだし  蚤助
来世ではきっとアンタを振ると妻  蚤助
両の手を格闘させたフルコース  蚤助
冷蔵庫眺め数える給料日  ちどり
笑わない日々に休止符友の笑み  流美ん
割り勘でマイク放さぬ下戸の意地  蚤助


9月のお題
■「大人 」  ■「 隠す 」
出題;篤子さん


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 / 互選結果は翌月公表





▲コブシ/辛夷/Magnolia kobus/Kobushi magnolia/
モクレン科モクレン属/落葉広葉樹/
東京・北区・「石神井川緑道」/08.31.2014

北海道、本州、九州、済州島に分布。
「コブシ」がそのまま英名・学名になっています。
果実は集合果で「にぎりこぶし状」のデコボコがあり、
これが名前の由来です。
駄洒落のつもりのカメラ演出でしたが、
「瓢箪から駒」でした。  蝉坊



▲ コブシの実
東京・板橋区・「石神井川緑道」/09.28.2012


《 関連ブログ 》
● ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
● 蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳への視点。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110

2014年07月号  お題;「 西瓜 」,「 あせる 」  出題:修さん

2014年08月07日 | 川柳


■「 西瓜 」

赤ん坊いないか西瓜切ってみる  蚤助
味同じいびつな西瓜の独り言  小心居士
絵日記でこまったときは西瓜出す  良弘
絵日記の西瓜は種もおいしそう  ちどり
笑み誘う訛りが味の「シイカ~♪」売り  流美ん
縁側で孫は西瓜で俺酔歌  小心居士
お手伝い持った西瓜をみな落とす  蚤助
★ 母さんは西瓜の端が好きらしい  蚤助
核家族増えてメロンのように売り  駄作
敢闘賞方向音痴西瓜割  蚤助
缶ビール西瓜冷やして余される  芳男
切り売りの西瓜ちょっぴり淋しそう  蚤助
切り口が鋭いものから食べ始め  弧衾若衆
ぐちゃぐちゃで食べるとこない西瓜割り  弧衾若衆
声が減り近所にスイカ旅立たす  流美ん
子ができず種なし西瓜も癪の種  芳男
子だくさんスイカ切る手が武者震い  霜降
児のいない村にスイカの当たり年  蝉坊
コント真似縁側でした種飛ばし  流美ん
持参した西瓜勝手に食べるやつ  小心居士
志村けん真似て西瓜を食べる孫  小心居士
賞品のスイカを周る盆踊り  蝉坊
人生の三月ばかりやスイカップ  わすれ草
西瓜売り訛り確かめ財布持つ  篤子
スイカ売り山の向こうの砂丘から  蝉坊
スイカ食む子の笑顔みて甘さ増し  霜降
西瓜美味僕らもみんな今が旬  蚤助
西瓜みて俺の腹見る罪な妻  小心居士
西瓜よりポンといい音するお腹  小心居士
西瓜より水着気になる浜の蟹  裕雅
西瓜割り砂につまずきヘッディング  小心居士
スイカ割り誰も割れずに日が暮れる  小心居士
西瓜割りもったいないがばらまかれ  良弘
たたいたら中身が分かるドヤおやじ  弧衾若衆
叩いてはみたけどどれが旨いのか  久美子
★ 叩かれた末に売れずにいる西瓜  蚤助
叩かれてじっと我慢のスイカかな  猫じゃ猫じゃ
建て売りでスイカ畑が覆われる  蝉坊
種出しに夢中になって味忘れ  芳男
種なしに種はないかと食べ続け  芳男
種なしの西瓜タネある育て方  蚤助
種を取る手間ひまの中幸見つけ  弧衾若衆
ついリズムつけてたたいて買うスイカ  わすれ草
吊されて熟すスイカにほだされて  蝉坊
手加減をしろよ食えんぞ西瓜割り  蚤助
デカ西瓜カットで欲しいお中元  流美ん
テニスコートにスイカ芽を出し夏終わる  わすれ草
夏座敷スイカの匂い昼寝の子  猫じゃ猫じゃ
囃子方西瓜叩いてみる調子  篤子
冷えてない西瓜食ってる倦怠期  蚤助
一つ眼を描いて仕上げるスイカ小屋  蝉坊
ひまわりとスイカのような嫁の夏  蝉坊
日を浴びたスイカ頬張る児の黒さ  流美ん
平成の子等はフォークでスイカ食う  ちどり
木刀は西瓜割るため生き延びる  芳男
ポンポンとスイカとともに選果され  猫じゃ猫じゃ
真っ黒な種がなければ描きにくい  弧衾若衆
まん丸で綺麗なヤツが味が良い  篤子
麦わらと西瓜がめくる若き日々  裕雅
野菜室空っぽにしてさあ西瓜  蚤助
冷蔵庫棚整理して西瓜売り  篤子
輪切りしてスイカ食べ口見当たらず  わすれ草


■「 あせる 」

悪態を拾うマイクの切り忘れ  蚤助
紫陽花の青ざめコウベ垂れ切られ  わすれ草
焦りなど知ったことかと時計針  蚤助
焦るなとなだめるあんたうざいのよ  猫じゃ猫じゃ
焦るほど妻の前では墓穴掘り  芳男
アンタ今元カノの名で呼んだわね  蚤助
勢いといってごまかされる焦り  蝉坊
居眠りし車窓に見知らぬ街がある  ちどり
今もなお色褪せぬ君胸に住む  霜降
色褪せた写真の向こうに淡い恋  猫じゃ猫じゃ
色褪せた写真にキラリ純な君  流美ん
引率者弁当出ると思ってた  弧衾若衆
内と外小言に叱責脂汗  裕雅
えんま様お金を忘れ戻ります  弧衾若衆
お気に入り染め色立たぬ盆浴衣  流美ん
思い出は鮮やかに色褪せていく写真たち  篤子
お若いといわれ美白が口ごもる  蝉坊
開演を前に客席人まばら  蚤助
軽く言う妻のおねだり高すぎる  小心居士
★★★ 旧姓は私ひとりのクラス会  久美子
嫌ってた来賓一人急に増え  弧衾若衆
ギリギリでファスナー噛んで下がらない  久美子
警報に焦って避難的はずれ  篤子
決勝戦手に汗握る同点弾  篤子
月末へ伸びていかない棒グラフ  蚤助
このカード支払いとして使えません  弧衾若衆
★ 最終の一駅前で降りたとき  芳男
試着室チャック下ろせず亭主呼ぶ  小心居士
実は今3次大戦中なのか?  蝉坊
住職がお経度忘れ焦る鐘  小心居士
終電に乗って我が家で目が覚める  小心居士
心身のパッドを棄てて嫁に行き  蝉坊
捨てられぬ思い出隠すあせた服  良弘
セパレーツ1年たつと超ビキニ  小心居士
チャィム鳴り焦ってかぶるアッパッパー  流美ん
徴兵に触れずまんまと開ける穴  蝉坊
出て行けと言ったらほんとに出て行かれ  小心居士
天気だけ埋めずに終える夏休み  良弘
答弁は善処善処と言い逃れ  芳男
何故汗が不思議な私更年期  篤子
何気ない親の言葉にあせる朝  裕雅
女房の見舞いに元カノ赤い花  弧衾若衆
★ 認知症母はセピアの中に住む  ちどり
寝過ごして右往左往の夫の家  流美ん
ノンストップ焦れても無駄な乗り違え  流美ん
泌尿器科出てきた医師が同級生  小心居士
平場でも転ける姿を笑われて  芳男
頻尿はトイレ探して目を覚ます  芳男
フェイントで時刻通りのバスが行く  蚤助
振り向いた目線に誤解感じ取る  裕雅
風呂上り梳かす数だけ毛が抜ける  小心居士
へそくりを隠した本が妻の手に  蚤助
弁解を涙流して様子見る  芳男
ホームレスに「いい女だ」といわれたの  わすれ草
★ ポスターが西陽に色を盗まれる  わすれ草
ままごとのパパが突然浮気する  蚤助
元カレの藁人形が並ぶ部屋  蚤助
湯あがりが賞味期限と向かいあい  蝉坊
ランジェリー売場で亭主縮こまる  蚤助
蓮子蓮子蓮子蓮子と連呼する  蝉坊
わが友の半数すでに認知症  駄作
わけもなく焦りがよぎる六十路越え  霜降


8月のお題
■「 処分 」  ■「 乗り切る 」
出題;詠得笑さん


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 / 互選結果は翌月公表





▲ ツユムシ/露虫/Phaneroptera falcata/
バッタ(直翅)目/キリギリス科/の幼虫。
岩手・宮古市・千徳/07/31/2014

涼しい三陸の早朝、軒下の朝顔の花での出会い。
50年以上前、虫かごに入ってもらったことがあります。
滞在中結構な広い庭を何度も歩いたのに、
一度も蚊に刺されたことがなく、
事前の虫除け・虫さされ薬は全くの取越し苦労。
聴くと最近下水道が通ったとのこと。
東京の公園の酷暑と虫さされとは別世界でした。  蝉坊



《 関連ブログ 》
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川柳と音楽、映画フリークの独り言。
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2014年06月号  お題;「 嫁 」,「 半袖 / 夏の服装全般 」  出題:くにさん

2014年07月07日 | 川柳

■「 嫁 」

秋ナスも鯖も食べないできた嫁  猫じゃ猫じゃ
医大ずきな父を偉大な母が看る  蝉坊
いつのまに会得したのかうちの味  駄作
★  居なければ居ないで探すダイニング  弧衾若衆
★★  ウエディングドレスは今も細いまま  久美子
うちの嫁狐の檻の前で泣く  蝉坊
★  老いて母嫁を呼ぶのが少し増え  良弘
おだてられ無駄に買いものうちの嫁  小心居士
お姫様抱っこは無理と婿が泣く  久美子
外国人労働力が尻に敷く  蝉坊
嫁した娘が孫を使ってすねかじり  芳男
家事万端得意で嫁の来手がない  蚤助
肩書きに女史つく嫁は今日も留守  蚤助
勝手とは嫁と姑の泣き所  芳男
★★★  愚痴いわぬ嫁がよく載る投書欄  蝉坊
愚痴だけど言えるオマエが愛おしい  弧衾若衆
煙たいがいないと寂し嫁姑  小心居士
声高く隣の嫁を褒める祖母  小心居士
娘(こ)が嫁ぎ小さくなった朝の音  蚤助
ご飯盛る嫁の気分で大盛りに  小心居士
才媛といわれ新郎目をつむり  蝉坊
酒タイム姑もひるむ嫁の意気  流美ん
サッカーで見初めた女(ひと)とキックオフ  蝉坊
試合後に拾ったゴミと恋の種  蝉坊
★★★  実家では嫁は娘の顔をする  良弘
白無垢の君をつまみに黒ヱビス  流美ん
真珠婚今じゃ舅にお説教  ちどり
好き嫌いいつの間にやら嫁の味  芳男
妻に似た嫁に手こずる婿と飲む  蚤助
手料理とお湯にレトルト浸す嫁  小心居士
照れくさいイビッタ嫁に介護され  霜降
糖高く目方も肥ゆるうちの嫁  小心居士
齢(とし)経れば嫁も姑か姦しか  くにさん
ぬか床を継いで家計もまかされる  蚤助
農機具も旦那も自在農の嫁  蚤助
バーゲンでもっと詰めろと凄む嫁  小心居士
★  花嫁の腕を離せぬ父がいる  ちどり
花嫁は馬か夜汽車で齢が知れ  くにさん
花嫁はただいまといいすぐ戻り  猫じゃ猫じゃ
花嫁を不安にさせている祝辞  蚤助
腹の子も拍手をしてる披露宴  蚤助
陽だまりで寝そべりあくび嫁と猫  小心居士
人前で妙に褒め合う嫁姑  小心居士
披露宴弥三郎唄い睦まじく  弧衾若衆
平凡が理想といった嫁の紅  蝉坊
村挙げて女王のように嫁迎え  蚤助
めごい嫁流れがゆるむ姑流  流美ん
娶ったら嫁の実家に迎えられ  芳男
良い嫁になるな寿命が縮むかも  蚤助
嫁いびり今は昔の核家族  猫じゃ猫じゃ
嫁曰く単身赴任が懐かしい  くにさん
嫁がきて嫁の私ははてどっち  篤子
嫁さんの事前に欲しい注意書  小心居士
嫁姑手を握らせる孫の笑み  流美ん
嫁姑腹心となる長い道  わすれ草
嫁ちゃん後はがと笑って話すランチ聞く  篤子
嫁の味コンビニが上言えません  久美子
嫁の父一度はなってみたいもの  くにさん
嫁のポカ母に似てると父笑い  わすれ草
嫁は嫁他人様よと念押され  篤子
嫁よりも姑がこわい一人っ子  弧衾若衆


■「 半袖 / 夏の服装全般 」

暑いけど上着は決して脱げません  久美子
アロハ着てカリユシだよと熱くなり  芳男
アロハシャツ昭和の夏を連れてくる  蚤助
今様が50年ぶり短パンツ  くにさん
★  腕まくり周りにやる気見せておく  蚤助
お下がりのツンツルテンに孫笑い  弧衾若衆
お揃いのハワイのシャツが揺れる庭  蝉坊
買い揃え財布も涼しクールビズ  ちどり
★  北の夏着ぬ半袖に切る樟脳  流美ん
キャミソールまだまだかなと乞うご期待  弧衾若衆
クーラーの吹き出し口がうらめしい  駄作
クールビズ過剰で上司席を替え  わすれ草
クールビズ率先総務課風邪を引き  小心居士
形状記憶半袖シャツが午睡する  蚤助
個性的だけども変な夏の服  蚤助
混んできた車内で出番待つ腋臭(わきが)  蝉坊
シースルー君の目線をお見通し  流美ん
省エネの遺産登録切った袖  芳男
女性誌のグラビア夏を闊歩する  蚤助
1000円で三着のシャツ3年目  弧衾若衆
袖口を広げてフリソデ遊ばせる  篤子
袖なしの白い二の腕乱反射  蚤助
袖なしを種痘の痕が許さない  蝉坊
滝の汗涼しい顔でいる浴衣  流美ん
タンクトップトップバストがヘソあたり  蝉坊
★  妻が言う縮んだ水着買い換える  小心居士
Tシャツがいいと老後が決めるまで  蝉坊
Tシャツが優先席を動かない  蚤助
Tシャツにジーンズ無理な若作り  蚤助
夏衣風をまとって夕涼み  猫じゃ猫じゃ
夏服になった途端にときめいて  久美子
二の腕の白さまぶしく夏木立  猫じゃ猫じゃ
二の腕を出して食らった大目玉  篤子
早まって背中のタグがいずくなる  芳男
★  半袖が着痩せ美人の異名剥ぎ  流美ん
半袖が七分に見える三男坊  弧衾若衆
半袖が私の二の腕誇張する  ちどり
半袖で1年過ごす暑がりや  小心居士
半袖と長袖競う梅雨の朝  芳男
半袖になると空気は夏になる  蚤助
半袖に振袖出てるおばあちゃん  久美子
半袖の親爺と触れる肌寒さ  くにさん
半袖の婀娜な年増のセルライト  くにさん
半袖は袖分まけろと嫌な客  小心居士
半袖をたくしあげたいビーチ焼け  蝉坊
半袖を出して間もなく冬支度  猫じゃ猫じゃ
半袖をノースリーブに恋敵き  良弘
ヒーローがタトゥーをさらけ出すゴール  蝉坊
ママのシャツワンピースにし子は踊る  良弘
見る方が恥ずかしいから服を着ろ  蚤助
もうダメと言いながらでもノースリーブ  篤子
UVを断つため?半袖長手袋  くにさん
浴衣着てすましていてもパンパース  わすれ草
Yシャツの解雇ネクタイ巻き添えに  蝉坊
ワンピース妻見て孫がふなっしー  小心居士


自由題

ガイドより遍路よく知る寺巡り  小心居士
心澄み浮かんだ句までご詠歌に  小心居士


7月のお題
■「 西瓜 」  ■「 あせる 」
出題;修さん


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 / 互選結果は翌月公表





「車輪の下」?!

ご安心のほどを。
放置自転車のタイヤでした。
スポークの間から「こんにちは」と
手を振っているようです。  蝉坊

アノマテカ/ヒメヒオウギアヤメ/姫緋扇菖蒲/
Anomatheca laxa/ラペルージアとも/
アヤメ科アノマテカ属/南アフリカ原産/
多年草(球根植物)/種子でも繁殖
東京・王子本町
05/13/2014


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2014年05月号  お題;「 雨 」,「 泳ぐ 」  出題:小心居士さん

2014年06月08日 | 川柳

「 雨 」

憧れた晴耕雨読直ぐ飽きた  小心居士
紫陽花の葉を転げ落ち土に舞う  弧衾若衆
新しい靴はき部屋で雨恋う子  良弘
雨合羽妻がかぶるとアメッシー  小心居士
雨合羽ヒーローきどる児のジャンプ  流美ん
雨乞いが遠足を待つ子を泣かせ  蝉坊
雨乞いをした祈祷師の家流れ  小心居士
雨だれが居合のように首に落ち  蚤助
雨だれの軒下で松衣替え  芳男
雨だれを子守歌にし父を待つ  猫じゃ猫じゃ
雨粒もサッカー見てる雨宿り  流美ん
雨粒を真珠だという歌心  猫じゃ猫じゃ
雨模様迷う着替えにブーイング  流美ん
雨漏りに用心しろと夜尿症  蝉坊
雨漏りを直したつもりがひどくなり  小心居士
雨宿りお礼にビニール傘を買う  小心居士
雨宿り主旨を忘れて午前様  小心居士
雨やどり見れば先客紋白蝶  わすれ草
雨よけが完成したら好天気  芳男
雨上がり物干し台の白いシャツ  霜降
雨上がる陽光の下(もと)皐月闇  くにさん
雨が見た喜怒哀楽の人模様  蝉坊
雨が止み晴れると見える妻と傘  小心居士
★  雨似合う街に産まれた晴れ女  篤子
雨の日は家にこもって愚痴を言う  霜降
★★  雨降ってぬかるみになる夫婦仲  猫じゃ猫じゃ
雨降ってまた雨降って君がいる  良弘
帰り際やらずの雨に思案顔  猫じゃ猫じゃ
傘の花わたしの傘も咲きにゆく  わすれ草
傘の骨一本折って雨上がる  蚤助
傘をさす老母(はは)に昔の雨が降る  蚤助
家事サボる言い訳はみな雨だから  ちどり
君と会うので大きめな傘を出す  良弘
急な雨傘さす人のしたり顔  蚤助
急な雨二人うれしい傘のうち  駄作
今朝も無事伝えるために雨戸開け  蚤助
ゲリラ雨帰宅遠のく50分  くにさん
子も育ち飲み屋で過ごす雨宿り  芳男
桜花咲かせる雨が花散らす  篤子
五月雨が集まりすぎて土手崩れ  弧衾若衆
慈雨でさえ限度超えれば恨み買い  猫じゃ猫じゃ
ショパン聴く夜の静寂にゲリラ雨  流美ん
ずぶぬれの子の頭拭くやわらかさ  霜降
そっと傘隠し君待つ雨宿り  流美ん
外は雨今なら本音話せそう  蚤助
梅雨の部屋洗濯物でディスプレイ  蚤助
手のひらで確かめてみる雨模様  蚤助
出不精という虫になる雨景色  蝉坊
天と地を行ったり来たり洗い出す  弧衾若衆
投票日風雨が試す民主主義  蝉坊
友の死が届いて今日は雨になる  篤子
蛞蝓も溌溂とみる雨愛し  くにさん
にわか雨いちどに開く傘の花  猫じゃ猫じゃ
春雨が大降りとなる自宅前  芳男
一粒の雨に救いの神を見る  弧衾若衆
ブランドの骨まで愛した傘がない  蝉坊
降り出して急に玄関遠くなる  ちどり
弁当も雨宿りしたハイキング  蚤助
ボクの傘どうやら君が好きらしい  蚤助
棟上げに胸撫で下ろす雨男  流美ん
無理なのに傘に入れと肥えた妻  小心居士
恵みにも悪魔にもなり晴れを待つ  弧衾若衆
夕立が来るぞシャンプー用意しろ!  蝉坊
夜目遠目醜女に辛いビニル傘  詠得笑
ラブラブの傘がおののくホームラン  蝉坊


「 泳ぐ 」

足が出てガママインドが疼きだし  蝉坊
あんまりな言いがかりでも目は泳ぐ  くにさん
イカにサバクジラも泳ぐ五月晴れ  猫じゃ猫じゃ
一夜明け金魚ねぶたに旅があり  蝉坊
犬かきでやっと過ごした宮仕え  蚤助
井の中で泳ぎ回るな蛙の子  猫じゃ猫じゃ
芋の子の仲間になりに行くプール  蚤助
イルカたち得意な泳ぎバタフライ  猫じゃ猫じゃ
魚柱離れて泳ぐ豪気者  猫じゃ猫じゃ
栄転も岸に上がれず底を見る  弧衾若衆
泳いだか流されたのかわからない  弧衾若衆
泳がせてアリバイくずすおみやさん  猫じゃ猫じゃ
泳ぐ鯉なんの苦労も無さそうだ  猫じゃ猫じゃ
泳げずに三途の川で断わられ  小心居士
泳げずに沈んだままの人生感  芳男
泳げない水中歩行で上がる息  くにさん
顔は母泳ぎは父のDNA  篤子
風吹くと親が保護する鯉のぼり  蝉坊
金槌は沈んで行く時目は泳ぐ  芳男
競争の世間抜き手で泳がねば  蚤助
去年よりプールを浅くした娘  良弘
疑惑あり泳がした妻金と消え  小心居士
草丈が伸びて犬たちシンクロに  篤子
結党し直ぐ解党で世を泳ぐ  芳男
鯉のぼり親の夢乗せちと重そう  霜降
こいのぼり人寄せ係で泳がされ  弧衾若衆
★  子に泳ぎ見せたら浮き輪投げこまれ  小心居士
こりゃ深い必死にもがく青蛙  弧衾若衆
混浴を夢想し通うスイミング  蚤助
皿洗い椀を沈没させてみる  蝉坊
死ぬまでに一度ハワイで泳ぎたい  霜降
自分では泳いでいるが救助くる  小心居士
車窓から海女の間に見た人魚  蝉坊
シャボン玉虹色魅せて宙泳ぐ  流美ん
終章は競わずにいる自由形  蚤助
湘南をサザンの曲でひと泳ぎ  流美ん
上品に泳ぐと溺れそうになり  蚤助
新人は手とり足取り溺れ気味  芳男
スクランブル渡るだけでも溺れそう  篤子
裾泳ぐ曲に誘われ家事遠く  流美ん
盛装で泳ぐ金魚のような女(ひと)  蚤助
船室で泳ぐ姿が背後霊  芳男
遡上する鮭の風説流れ旅  蝉坊
鯛焼きを海に帰そと譲らぬ子  良弘
ついはしゃぎ泳ぎ過ぎたら滝の前  弧衾若衆
無くなったチョコはと泳ぐ目が教え  篤子
ネクタイを締めてノルマの海泳ぐ  蚤助
バーゲンの混雑上手く泳ぐ妻  小心居士
旗泳ぎ山菜香る道の駅  流美ん
バタバタと親の真似する子の泳ぎ  芳男
「部下なんだ」目が泳いでるイーメール  駄作
ほめるとこ探しあぐねて目が泳ぎ  蚤助
無念無想どうにも気になるビキニの娘(こ)  霜降
目が泳ぐ午前様の理由(わけ)訊かれ  猫じゃ猫じゃ
休み無く働く君は回遊魚  ちどり
夢さえも地べた這いずる平泳ぎ  詠得笑
酔いつぶれ床でクロールさせる水  流美ん
★  四年生父とは別の更衣室  良弘
世の中を泳ぐつもりが泳がされ  小心居士
世渡りの上手の泳ぎ沈めたし  くにさん
陸上はビキニ水泳ワンピース  蚤助
★  老スイマー水から出れば杖をつき  ちどり
わたし乗せ泳ぐ父の背二畳ほど  わすれ草


自由題

君は花粉症だったっけと献花  蚤助
焼香にむせて遺影が咳払い  蚤助
たくさんの逸話残してグッドバイ  蚤助
良い席をとっておくよと先に逝く  蚤助
良い人と皆に言わせてほなお先  蚤助
以上、M氏に捧ぐ。


6月のお題
■「 嫁 」 ■「 半袖 / 夏の服装全般 」
出題;くにさん


五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 / 互選結果は翌月公表




▲ 「ラブラブの樹」

路地をゆくと突然現われ、びっくりして笑ってしまう、
オリジナリティあふれる樹形のランドマークです。

スダジイ/漢字表記なし/Castanopsis sieboldii/
ブナ科シイ属/常緑広葉樹/
いわゆる「椎の木」は本種/
実は小ぶりの典型的なドングリ/
「ラブラブの樹」はDC/ domestic“call”=家庭内呼称/です。  蝉坊

‎05/07/2014
東京・北区・滝野川4丁目



《 関連ブログ 》
● ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
● 蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳への視点。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110