けにーやじま (旧無礼講ロッカーズ)

信濃三十三観音札所NOW!
令和以降は長野県内外の札所めぐり、古刹名刹訪問記が主です。

信濃三十三番札所 第八番西明寺、その周辺:長野市小田切「馬神の七つ石」

2024年02月27日 | 信濃三十三番札所霊場





信濃三十三観音札所霊場 公式サイト

小田切八景 七つ石の落雁(らくがん)

「秋風に吹きおくられて遠つ人 常世のかりの声ぞ落ち来る」

馬神の七つ石~小田切の人達が大切にしているスポット

令和6年2月18日(日曜日)最高気温18℃ 半袖
・2/5に大雪があった後に降水なし、一週間以上気温15℃超え(2/13~2/19)という、温すぎる気候。
・国道19号~平和観音~七ツ石までの地図上の激坂(市道小田切39号線)が、自転車で上るに相応しい道なのか確認に行った。
・家から平和観音(新橋平和観音)の間は自転車、平和観音からはTシャツで山歩き。西明寺の裏の名無し山登頂も予定し、冬用トレッキングシューズをリュックに背負う。
・山は下界の視通が最良の時期。平和観音までは根子岳をバックに、犀川と小市橋の眺望がある。それより上は木々に遮られ、閉ざされた空間。裾花凝灰岩の白土斜面の山中となる。
・道はコンクリート舗装の激坂で、どうしてもこの山道を自転車で行きたければ行きなさい、てな道。
・25分歩くと道の分岐があり、この地で馴染みのタイル貼りの洗面台「小田切八景の歌碑」に気付く。歌碑を囲む7つの巨石があり、これが「七ツ石」であった。
・「秋風に 吹きおくられて 遠つ人 常世のかりの 声ぞ落ち来る」(秋風に 吹き送られて 遠つ人 とこよの雁の 声ぞ落ち来る)
・雁には「遠つ人」という枕詞があり、雁を「遠く旅する人」に喩えている。
・古の人は、秋空に隊列を組む雁の姿に常世の国(古代日本の理想郷)から飛来する神の使者を見ていたという。
・私は「遠つ人」と知らず、「遠い人」と読み、常世とは仮の世、無常の現世でないところ、ならば死別した人を思い起こす歌か、と現地で考えたが、調べたらやや違っていた。
・「小田切八景」の全ての歌は、明治32年(1899)に長野県歌「信濃の国」を作詞した、浅井洌(あさいきよし:長野県師範学校教諭)先生が詠んだものである。何が書いてあるか、どういう情景を詠んでいるのか、わからなくてもじっくり考えるが良い。
・七ツ石から市街地方面を写真に収めようとしたが、うまくいかない。上の「小田切の人達が大切にしているスポット」リンクのPDFにある開けた風景は見られない。
・七ツ石から左へ折れ、市道小田切33号線を10分歩くと吉窪古墳群(3号、4号)がある。立札がありすぐわかる。
・吉窪古墳群から10分。吉窪城址へ折れる道を過ぎると、西明寺が見えて来る。平和観音からここまで3.5㎞、45分。
・吉窪城址には三角点があるが木が茂り、開けた眺望ではない。城跡への陽当たりのない道中に江戸時代の墓石が並ぶ。(今回立寄りなし)
・西明寺にて本尊千手観音拝観。陽だまりの境内で冬用トレッキングシューズに履き替え、裏の名無し山へ。道らしきものは途中で消え、山頂の方角を確認しながら強引に斜面を登る。斜面は一面に落ち葉が積もり滑る。
・15分で登頂。北方向の鞍部に、小屋が見える。そこには「秋葉山正一位大権現」の石碑と、空になった木製の祠が並んでいた。
・尾根づたいに進むと七二会・陣馬平山への眺望が開けて、再び小田切39号に出る。平和観音に戻るまで徒歩で2時間だった。
・小田切や七二会の坂は自転車で上ると厳しいのだが、歩いてみたらそうでもない。西明寺、塩生の巡礼桜(エドヒガン)などは、車がなくともR19小市上町バス停からポイっと歩いて行ける。



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