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暇になった大学生の暇つぶし兼雑談

新型コロナウイルスの影響で授業が激減し、時間だけが出来てしまった大学生の稚拙な文章です‥

今日の本

2020-07-02 21:27:00 | 日記
今日はある本を読み切りました。

有川浩さんの「レインツリーの国」という本です。

難聴で人間関係も上手くできない人がネットを通して、ある男性と出会い、ぶつかりながらもお互いの価値観を、受け入れ、共に成長する話です。

実はオチ自体は、読んでいて想像できていたものですが、難聴の方の苦悩が非常に繊細かつ複雑に描かれています。
女性はどれだけ頑張っても、健聴者は聴覚障害者の苦しみが分からないと考えていました。
それがその人にとって、周りから隔絶する自衛のバリアでもあり、閉鎖的な殻でもあったんですね。
その中でも、あるシーンが印象的です。

女性が「難聴の人でも、色んな方々がいて、一括りにはできない。話せる人もいれば、話せない人もいて、それぞれ言語ツールが違う。私は話せるが、話せない人と対話し、同じ苦しみを持っている体で話していると、『あなたは話せるではないか』と怒られた」と男性に話すシーンです。

一言一句一緒ではありませんが、ほぼ同義です。


これを読んだ時、最近の私は「話せない人」という登場人物と似ているのだと感じました。


以前話しましたが、私の親は病気を患っておりました。あまり親のことは話したくないので、ここからは私の気持ちだけ話させて下さい。

私は決して裕福な家庭ではありません。
同期は皆が塾に行っておりましたが、私は行っておりません。私立進学校に通わせてもらっていましたが、「親が死んでも残せるものは学歴だけ」という親の信念の下、親は学費を私につぎ込んでくれました。おかげで現役で医学部に合格できました。色々と自分たちのことを犠牲にして、ここまで育ててくれました。
両親はそれぞれの義母義父との関係も良いわけではなく、お互い苦労していました。実母実父とも仲は良くありませんでした。そんな中、病気が見つかりました。(母、父どちらかは省略させて頂きます)

あと少しで医者になれる、これからは自分の為に日々を過ごして欲しいと考えていた矢先でした。
なぜ俺の親がこんな目に合うんだと、涙を流したことも何度もあります。そのような病気でした。本当に悔しかった。

そんな中、式典がありました。病院実習に入る前に皆行うものです。
これには保護者にも招待状が来ます。うちにも来ました。「別に来なくて良い、大した式でもないし、時間の無駄」と話していましたが、親はこっそり来るつもりだったようです。(私にはバレていましたが)
 
でも、実際入院していたので、式典には参加できませんでした。
他の同期の親はたくさん来ていました。
別にこれが羨ましいとか、妬ましいとかそんな風には思わないんです。特に興味がないんで。
ただ、こうやって普通にできるようなことが自分の親にとってはできないんだなと思うと、途端に悔しくなるのです。
さらに私の学部は非常に閉鎖的でして、いわゆる村社会です。何かをしたら学年全体に広まり、それぞれの内情は分かっているという感じです。そうやってそれぞれの事を「理解している」「あいつは〜だから」そんな風潮なんですね。
別に分かって欲しくはないですが、分かったフリをされるのは嫌なんですね。

それぞれ見えない所で苦悩があると思います。
だからこそ、それを少し聞いただけで、かわいそうだとか、なんとかなるよ、とか耳障りになってしまいます。

「お前ら親元気で式典にも来てるやんけ、うち来てへんのに」
この感情が式典中に消えることはありませんでした。今までで一番忌々しい式典です。

その後、親の病院に式典でもらった白衣を持って行き、看護師の方にも協力してもらい、親と写真を撮りました。
嬉しそうでした。
(正直恥ずかしくて、こんな状況じゃなかったら親と写真なんか撮っていませんでした)
喜んでくれたのは嬉しかったですね。

それでもやっぱり嫌な思い出です。

これは未だに心に残っていて、時たま自分の心が刺々しくなります。
最近は同期を見ているのもしんどくなる時もあります。

ただひたすら、親の完治を願うだけです。



ごめんなさい、本を読んでいて、こんなブラックな気持ちになってしまうなんて‥さらにそれをここに書くなんて‥でも今日1番考えさせられた事なんで、どうして記しておきたかったのです。
本自体は本当にいい本なんです!おすすめです!(私の心が黒いだけ)


今日はこの辺で。
次回は明るい話を書かせて下さい。
見苦しい中、ご覧頂き有り難うございました。


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