キートンの四方山話

大学で産学連携や知財をやっています。海洋・深海や船舶関係が多め。発言はあくまで個人的見解で所属の組織とは関係ありません

「夕凪の街 桜の国」

2007-07-29 22:40:27 | 映画・コミック等の感想
109横浜MMに「夕凪の街 桜の国」を見に行きました。

被爆は過去の出来事ではなく、語り継いでいかねばならない進行形の出来事であることと、そのうえで後世の人間は幸せにならないといけない、と強く思いました。
特に長崎県人&広島で2年ほど仕事をしていた身としては!

原作を読んだ衝撃は・・・。最初、表紙の絵が気に入ったんですよね。読んだ後は内容に涙しました。小学校の頃、平和教育や図書室の本で戦争の悲惨さ、残酷さは学んでいましたが、それらの本よりも、いっそう平和の尊さ核の悲惨さ・非人間性が身にしみました。

さて、その原作の映画化ですが、つくりとしては、ほぼ原作に忠実。キャスティングも打越氏を除いてイメージどおりかな。唯一の難点は、皆実の葛藤というか罪悪感が原作よりもあっさりして説明されていたこと。なんでそこまで幸せになることに対する罪悪感があるのか、ということをもっと原作通りにやっていれば、理解できたかも。皆実が生き残ったことへの罪悪感だけではなく、同級生や同郷の人たちを助けられずに自分だけ生き残ったこと、死んだ人を踏み台にして生き残ったこと、などへの罪悪感があったと思うのですが、その辺の描写が不十分だったかな。

インタビューなどでも書かれていましたが、この映画の重要な点は、田中麗奈さんの最後の涙と笑顔かな。


★★★★★
(原作のすばらしさにはおよばないけどね)
今年28本目

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