死が招く ポール・アルテ
「赤髯王の呪い」の時の感想と同じく、一言で言えば
「またそれかい!」って感じでしょうか
話の取っ掛かりとしては面白そうな感じもしたんですが、密室のトリック自体は似たような作例を読んだ覚えがありますしねぇ
実はもっと重大な、私個人としては受け付けない問題があるのですが、それはここでは書けないので割愛します
第四の扉 ポール・アルテ
評判だったデビュー作ですが、推理小説としての出来は確かに「赤髯~」や前述の「死が招く」よりは良いかもしれません
ただちょっとねぇ……色々と簡略化しすぎな感じがありましたね
もう何が変かってね、どう考えても登場人物が示し合わせて、密室殺人が起こる御膳立てをしてるとしか思えないんですね(笑)
これだけ下準備してりゃあ、誰かが空気読んで密室殺人の1つや2つ起こすだろう、って言ってもおかしくないぐらい、事件を待ってるような雰囲気なんですよね
そういう所で何というか、「本格らしい本格」への行き過ぎた固執というようなものを感じました
それが良いと思うか、悪いと思うかは個人差があると思いますけど
沈黙者 折原一
2つの家族を襲った殺人事件と、
2人称によって語られる、警察でも裁判所でも自分の名前、年齢、住所を明かさない万引き犯「沈黙者」の行方
それら2つのラインの話を平行して追った長編なのですが……
その2つを繋ぐものが終盤まで判然としないのがちと問題ではないでしょうか
「沈黙者」が事件に関係していることをもっとハッキリ断定出来るように書いてないと、「沈黙者」の正体を推測することも覚束ないですから
掴みどころがないとでもいいましょうか
後、物語の冒頭で、物凄い結末が待ってるかのような書き方してめちゃくちゃハードル上げてるんですが、何故なんでしょうか(笑)
面白いかそうでないかという事とは別問題ですが、正直、そんなオチらしいオチは無かったと思うんですけど
黙の部屋 折原一
実在する画家の絵を元にした話で、歴史ミステリの芸術系亜種みたいなものかも
何か事件が起こるでもなく、ひたすら画家の正体を追っていきます
実際の絵を何十点も挿入している所も変わってますね
全体的な登場人物の使い方は「沈黙者」に似てるかもしれませんが、個人的にはある部分であっさり引っ掛かって騙されてしまいました
倒錯のロンド 折原一
初期の作品だからでしょうか
後に書かれた物と比べて、叙述トリックというものに対するスタンスが素直でシンプルだと思いました
他の作品の文章から感じる、「如何にも叙述トリックな感じ」もありません
でも同時に「これぞ」っていうような、お手本みたいな印象もありました
叙述物に特化して色々書いていると擦れてしまって、こうは書けなくなってしまうものなのかも
「赤髯王の呪い」の時の感想と同じく、一言で言えば
「またそれかい!」って感じでしょうか
話の取っ掛かりとしては面白そうな感じもしたんですが、密室のトリック自体は似たような作例を読んだ覚えがありますしねぇ
実はもっと重大な、私個人としては受け付けない問題があるのですが、それはここでは書けないので割愛します
第四の扉 ポール・アルテ
評判だったデビュー作ですが、推理小説としての出来は確かに「赤髯~」や前述の「死が招く」よりは良いかもしれません
ただちょっとねぇ……色々と簡略化しすぎな感じがありましたね
もう何が変かってね、どう考えても登場人物が示し合わせて、密室殺人が起こる御膳立てをしてるとしか思えないんですね(笑)
これだけ下準備してりゃあ、誰かが空気読んで密室殺人の1つや2つ起こすだろう、って言ってもおかしくないぐらい、事件を待ってるような雰囲気なんですよね
そういう所で何というか、「本格らしい本格」への行き過ぎた固執というようなものを感じました
それが良いと思うか、悪いと思うかは個人差があると思いますけど
沈黙者 折原一
2つの家族を襲った殺人事件と、
2人称によって語られる、警察でも裁判所でも自分の名前、年齢、住所を明かさない万引き犯「沈黙者」の行方
それら2つのラインの話を平行して追った長編なのですが……
その2つを繋ぐものが終盤まで判然としないのがちと問題ではないでしょうか
「沈黙者」が事件に関係していることをもっとハッキリ断定出来るように書いてないと、「沈黙者」の正体を推測することも覚束ないですから
掴みどころがないとでもいいましょうか
後、物語の冒頭で、物凄い結末が待ってるかのような書き方してめちゃくちゃハードル上げてるんですが、何故なんでしょうか(笑)
面白いかそうでないかという事とは別問題ですが、正直、そんなオチらしいオチは無かったと思うんですけど
黙の部屋 折原一
実在する画家の絵を元にした話で、歴史ミステリの芸術系亜種みたいなものかも
何か事件が起こるでもなく、ひたすら画家の正体を追っていきます
実際の絵を何十点も挿入している所も変わってますね
全体的な登場人物の使い方は「沈黙者」に似てるかもしれませんが、個人的にはある部分であっさり引っ掛かって騙されてしまいました
倒錯のロンド 折原一
初期の作品だからでしょうか
後に書かれた物と比べて、叙述トリックというものに対するスタンスが素直でシンプルだと思いました
他の作品の文章から感じる、「如何にも叙述トリックな感じ」もありません
でも同時に「これぞ」っていうような、お手本みたいな印象もありました
叙述物に特化して色々書いていると擦れてしまって、こうは書けなくなってしまうものなのかも
読みたいですわ
今はそんな暇ないですけど
今は猿でも分かるすぱっとした感じのが
読みたい気分
今はそんな暇なry
黙の部屋と倒錯のロンド
おもしろソーナノ
>原著で
流石、センセー
わたしゃ、そんなことひとっつも考えたことなかったですわw
ましてやアルテは洋物は洋物でもフランス人
天文学的な時間をかけても読める気がしませんですよ
細かいニュアンスとか、訳の問題を考えたら、オリジナルが読めた方がいいんでしょうけど
実際、ヒドイ邦訳に出くわしたこともありますし