懸垂爺さん

今日（厳密に言えば昨日）、大阪環状線に乗っていた時のこと
座席に腰掛けていた1人の老人が立ち上がったかと思うと、やおら吊り革の下がったステンレス（？）の棒を掴み、懸垂をおっ始めたのである
私が呆気に取られていると、1回、2回、3回と着実に、それもかなりのスピードで数を重ねて行き、数えていたわけではないからハッキリとはしないが、20回程度はやっていたように思う
その後、目的の駅に着いたらしく、鳥の羽が付いた帽子を被って（こんなものを実際に被っている人は初めて見た）扉の前へと移動した
老人には30代ぐらいの大男の連れがいた
男はドアの上に貼ってある広告を指差しながら、何事かを話している
それに応じて老人は、同じく広告のそれぞれを指しながら
「うどん」「そば」と言った

走行中の電車の中で懸垂を始めるくらいであるから、やはり何処かおかしな人だったのであろう

その広告を見てみると
「うどん」と言って指した先には「盛岡冷麺」
「そば」と言って指した先には「イカそうめん」とあった