ボンゴレぐみの3ちゃんねる掲示板

吉本興業の漫才師「ボンゴレ」のぐみによる日常のエッセイです。

お土産再び…

2005年05月02日 | 漫才ゲリラ 3ch掲示板
GWを前に両親がマレーシアに旅行に行ってきました。連休前と言うことで日本人の姿もほとんどなかったらしく、たっぷり楽しめたとの事でした。無事に帰国してなによりです。さて、一般的に友人知人が海外に行こうものなら楽しみは「お土産」ですよね?しかし僕は以前もここで書いたことがあるように父親のお土産に全く期待を抱いていません。今まで父親の選んだ数々の「作品」は僕たちのテンションを違った方向に上げさせることには一役買いましたが、「ありがとう」と素直に言えるものはありませんでした。こちらの第一声は「これ何?」「どこに置くの?」「誰が食べるの?」の3パターンに集約されます。果たして今回のマレーシア行きではどのようなものを日本に持ち込んできたのでしょうか…

 大きなスーツケースの中から紙袋、ビニール袋に包まれた様々な包みが出てきます。「ショータイム」の始まりです。まず出てきたのは「いかにも」という物。マレーシアが誇る世界一の高層ビル、ぺトロナス・ツインタワーがパッケージとなったチョコレート。こちらで言うところの通天閣のパッケージのお土産と言うところでしょう。同じ「タワー」でもその高さには歴然とした差はありますが…続いて出てきたのはマンゴークッキー。パッケージはペトロナス・ツインタワー。大きな箱のマンゴークッキー、パッケージはペトロナス・ツインタワー。そしてマンゴープリン、パッケージは…マレーシアのお土産は「ペトロナス・ツインタワー」しかないのでしょうか!?「ここでまとめて買っちゃえ!」という父親の心理が働いたのでしょうか?ともかく出てくる箱という箱の表にはペトロナス・ツインタワーが。オヤジめ…今回はパッケージで攻めてきました。

 家で食べていいものをいくつか開いて食べてみたのですが、パッケージに難のあるものの味の方は普通でした。これが母親が付いて行った効果でしょうか?父親のみならきっと味も残念な結果に終わったはずです。しかし僕はどうも違和感を感じていました。毎回何かしらの問題が発生する父親の海外旅行です。こんな円満なお土産で終わりなわけがありません!きっと何か残っているはずです!一体何が残ってるんだ!?僕の疑問はあっという間に解決されました。今回父親はある事件に遭遇して帰ってきていたのです…事件と言ってもベタなものですが、マレーシアについて初日に父親はスリにあったそうです。

 駅のエレーベーターで数人の男に囲まれていた父親の姿を後ろの母親は不審に思っていたそうですが、気が付いたときには犯人は父親の「メガネケース」をすっていたらしいのです。財布と間違えて…犯人もびっくりしたでしょう。お尻の左右のポケットに財布とメガネケースを入れていたみたいですが、犯人も二択をはずしたのです。すぐにケースがないことに気づいた父親はあれっと思い振り向けば、後ろの男が「落ちてた」と手渡してくれたそうです。んなアホな…父親もそう思ったでしょうが、犯人グループは次の瞬間にも財布を狙っていました!前の男が切符を落とし、それをよけるため父親が注意をそらした瞬間に財布は抜き取られていたそうです。すぐに狙う犯人も犯人ですが父親もすぐに財布がないのに気づきました。そして先程切符を落とした人物を見つけ母親がその男をつかんだらしいのです!詰め寄られたその男は自分は切符を落としただけだと言い張ったらしいのですが、証人として警察に一緒に行ってくれという要求に仲間に連絡を取ったのか、先程そばにいた男たちがまたしても「財布落ちてた」と持ってきたそうです…

 結局マレーシアの間抜けなスリに財布のお金を少し盗まれていたようですが、大事には至らずでした。やはり…父親の旅行には「お土産」がつき物でした。さすがなのは「母親」ということですかね… ぐみでした。(ボンゴレぐみ)