今を受け入れて

2022-03-04 07:47:01 | 
父の話にお付き合いいただきありがとうございました。

あまりに衝撃的で辛かったです。

でも日常は続きますから、いつかはこういうハプニングも生活の一部となるのでしょう。

今はせん妄状態から少し脱しているようなので、今のうちに今ある幸せの中で『私は私』普通に過ごしていきたいです。

あの日
仕事が終わってから、
父が倒れた商店街にまた私一人で行きました。

父がどこでどうやって倒れたのか気になったからです。

店仕舞いをしようとしている花屋のおじさんに声をかけました。

「あの、今朝11時前ぐらいにここらへんでお爺さんが倒れていなかったでしょうか?」

「え?知らないなぁ」
そう言ってから、おじさんは私の話を聞いてくださり共感しながら
「気づかなかったわ〜ごめんねぇ。」
と言ってくれました。
そして、おじさんの親の話も話してくれました。「おじさんの親もよく倒れるから心配だ」って言ってました。
親は違えど、親への心配は誰しもあるんだと思いました。
きっとおじさんもそう私に伝えたかったんでしょう。
今度 おじさんのお店でお花を買おうと思いました。

地面に血痕がないか見ながら商店街を歩き進みます。

『あ!』

ありました。
薬局の前からポツポツと血痕が。

薬局の前にあるお店の店長さんに声をかけました。

「え?うそ!大丈夫なん?俺ずっと店おったけどなぁ。そう言えば11時前は一旦〇〇さんとこに行ってたかなぁ。」
そう言って近くにいてる奥さんにも事情を話してくれました。
「ほんまに?わからんかったわ。
気づかなくてごめんなぁ。」
そう言ってくれました。

次に薬局の隣の靴屋さんのおじさんにも声をかけてみました。
「あ〜、知ってる。
知ってるっていうか、うちのお店の前を通りかかった人が『さっきおっちゃん倒れてはったよ。あんたんとこのお店の前に血が落ちてるよ』って教えてくれてん。
俺が気づいた時にはもうおらんかったから、どんな人でどんな状況だったかは知らんのやけれど。」
そう話してくれている間に、後ろからさっきの店長が靴屋さんに顔を出してきてくれました。
そして私の代わりに靴屋さんに私の父が倒れたことを伝えてくれました。

幸い血痕は商品には着いてなかったそうで安心しました。

「色々ありがとうございました。商品に血がついてたらと思うと、申し訳ないです。血を落としてしまいご迷惑をおかけしました」
そう伝えて、何度も頭をさげました。

おっちゃん達は
「何かあったら商店街の人たちに言ってくれたらいいからね」
なんて言ってくれました。

コロナ禍なのに、なんて人情がある商店街でしょうか。

実際 警察官の話によると、
父が倒れた時に警察に助けを求めてくれたり、道行く人が声をかけてくれたり、血だらけの父にティッシュをくれたりしてくれたそうなんです。

本人にその記憶が無いのが残念でなりません。
結局父は自分が倒れた事も、病院で縫われたことも記憶がないようです。
1日経ってやっと、痛みや傷に気づいたそうです。

今、完全に正気に戻ったかといえばそれも怪しく、傷口に抗生剤の軟膏をぬらなければならないのに、ニベアクリームを塗って
いるそうです。

そして呆れますが、やっぱりお酒は飲むんだそうです。

母は半分怒って、
半分あきらめながら、

「ネイロ、もうしゃーないわ。あきらめよう。いちいち心配してたら身が持たないよ。ネイロ もうお父さんのことは考えんとき。」
そう言いました。

私を父の呪縛から放とうとする母。



母も、受け止めきれずにいるのに、
私を巻き込みたくない気持ちが大きいのでしょう。

1人では受け止めれない重圧を抱えて強い母で居ようとしてくれています。


「うん。 わかった。」
と、口では言いますが
やっぱりいざというときは少しでも力になれるよう私はもっと強くなろうと思います。



どんな逆境でも
私は私を楽しむ強さを持ちたい







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