第1話 邂逅
『咲-Saki-』のスピンオフ作品『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』新連載開始!!
阿知賀編の物語は、小学6年生の原村和が奈良の学校に転校し、少し時が過ぎたところからスタート。
のどっちはそこで、番外編で触れていた「優希にちょっとずつ似ている」二人の少女に出逢い、友達になる。
見たところ、穏乃は性格が、憧は外見が、それぞれタコスに似ているのかな?
友達になった二人に“勉強以外で”得意な事はないかと尋ねられたのどっちは「麻雀」と返答した。
小学生大会も行われている『咲-Saki-』世界に於いて、麻雀というのはそうマイナーな趣味でもないだろう。
だが、穏乃と憧は「麻雀」という単語に大きく反応し、のどっちをある場所へと連れて行った。
のどっちが連れられて来たのは、中高一貫のお嬢様校、阿知賀女子学院。
そこでは、元麻雀部の部室を使い、小学生向けの「阿知賀こども麻雀クラブ」が開かれていた。
そして、その麻雀教室で先生を務めていたのが、大学生だった赤土晴絵。
まず間違いなく、彼女が、カツ丼さんや小鍛治プロが話していた「赤土さん」なのだろう。
赤土先生の勧めで、のどっちも早速対局開始。
そして、のどっちは、麻雀教室での記念すべき半荘1回目を見事にトップで飾った様だ。
この時同卓していたのは、穏乃、憧、赤土先生。
赤土先生の反応を見るに、のどっちは小6の頃から、かなり強かったらしい。
まぁ、赤土先生については、小学生相手だから本気を出さなかった部分もあるのだろう。
だが、少なくとも、この麻雀教室で2位と3位だという穏乃と憧より、のどっちは強かった様だ。
もっとも、勝ったのどっち自身は「半荘1回だけで強い弱いなんて測れない」と言っていたが。
のどっちって、小学生の頃から、既にデジタル思考の持ち主だったのね。可愛い。
あと、穏乃と憧が2位と3位だといっても、そもそも小4以上のクラブ員は3人しかいないのだとか。
さて、のどっちが2位と3位を倒した事で、阿知賀こども麻雀クラブのナンバーワンが呼び出された。
……って、こう書くと、まるでのどっちが道場破りでもしているみたいだな。
阿知賀こども麻雀クラブのナンバーワンは、絶対領域が素敵な、この女の子。
阿知賀女子中等部の1年生で、名前は松実玄。玄人の「玄」だね。
阿知賀編の集合イラストで最前面に描かれていた女の子は、穏乃でも憧でもなかったのか。
なお、余談なのか、重要な伏線なのか、玄には姉がいるらしい。
そして、その姉は小6のどっちと同等のおっぱいを持っているとのこと。
……それは、そこそこに巨乳だという意味にとって良いのだろうか?
それはさておき、玄と赤土先生が交代し、のどっちにとっては2回目の対局開始。
細かい過程は分からないが、この2回目の半荘も、のどっち優位で進んだらしい。
オーラス開始時点での点数状況は、のどっち32100点、玄27000点、憧25800点、穏乃15100点。
南4局 親:憧 ドラ:
オーラスになって、のどっちは赤土先生に質問する。
ここまで一度もドラを見掛けていないが、今回は赤ドラは抜いたのかと。
しかし、姿を見せなかった赤ドラは、抜かれていた訳ではなかった。
ドラや赤が卓上に現われなかったのは、松実玄をナンバーワン足らしめている能力の賜物。
即ち、
すべてのドラは玄に集まる…!!
おお、玄はドラ独占能力の所有者なのか。
ドラが固まるくらいなら麻雀漫画やゲームではポピュラーな能力だけど、独占まで来ると稀少だな。
逆に、槓ドラが絶対乗らない能力者だったら、既に本編に登場しているケド。
玄のこの能力は、ただ爆発力に優れるだけではなく、相対的に他家の和了平均点も下げる事が出来る。
また、ドラ限定とはいえ、これからツモって来る牌が予測出来るという点も強力だ。
弱点があるとすれば、相手に能力を知られると、自分の手牌が透け透けになってしまう事くらいか?
でも、玄の能力を教えられた、のどっちの反応はと言えば……、
「そんなオカルト… ありえません……っ!!」
出たー!
小学生のどっちのSOA!
この決めゼリフ、小6の時から既に使っていたのか。
ところで、上のコマの捨て牌、玄が9枚目に切っていたが消えている様な。
あと、玄が一度も手牌を晒していないのなら、どうして27000点になっているんだろう?
小学生の打つ麻雀だし、誰か―――、というか、穏乃がチョンボでもしたの?
さて、スゴイ能力を持っている事が分かった玄だったが、
ツモ ドラ
ここから切った不要牌のが穏乃の満貫に当たり、この半荘は終了。
……ナンバーワン、のどっちのトップを捲くれないどころか、ラス落ちして終わっちゃったよ。
まぁ、穏乃の手は、見え見えの萬子の混一色みたいだし、のどっちの声に驚かなければ止まっていたのかな?
いや、でも、タンヤオドラ8の一向聴なんだから、危険だと分かっていてもは止まらないか?
う~ん、前巡に捨てられたハズのがそのままなら、も押したのだろうと判断出来たのだが。
この後の対局でもドラは玄が独占したが、やっぱりのどっちは認めなかった様だ。
「ただの偶然ですっ… 10回続いたりしたら別の理由を考えます」
うんうん。
能力なんて理論的にありえないよね。
だから、10回未満なら偶然、10回以上続いたらイカサマか何かだよね。
のどっちのその姿勢、僕はとても正しいと思う。
ところで、憧の服の模様、冒頭では格子だったのに、いつの間にかハートマークになっているのは何だろう?
途中で無地になったりしていたのは、単に描き忘れたか、描かなかっただけだと思うケド。
それはさておき、穏乃の勧めもあって、のどっちはこの後も麻雀教室に通う事になったそうだ。
のどっち、高遠原中麻雀部に入る以前にも、同世代とリアルで打っていた時期があったんだな。
麻雀教室の皆は一緒に行動する機会が増え、暫くは楽しい時間が続いた様だ。
「みんなといると楽しい……っ」
だが、楽しい時間も永遠には続かない。
まずは、赤土先生が福岡の実業団にスカウトされ、麻雀教室は閉鎖される事になる。
元々、阿知賀の麻雀教室は、赤土晴絵が憧の姉に勧められ、リハビリのために開いたのだとか。
何でも、奈良県には、晩成高校というIH常連の強豪校があるらしい。
そして、その晩成高校に土を付けたのが、6年前の阿知賀女子麻雀部。
特に、高1でエースだった赤土晴絵は「阿知賀のレジェンド」と呼ばれていたそうだ。
だが、怒涛の快進撃を続けていた阿知賀女子は、準決勝で敗退してしまったらしい。
阿知賀女子の敗因となったのは、エース赤土晴絵の大量失点。
そのショックで、赤土は一時期、牌に触れる事すら出来なくなってしまったのだとか。
しかし、そんな赤土も、この麻雀教室をキッカケにして、自分を取り戻した。
皆に麻雀を教えている内に、自分がどんなに麻雀が好きだったのかを思い出したのだと、赤土は言う。
なお、牌に触れられなくなるほど赤土を追い詰めたのは、すこやんこと小鍛治健夜だったそうだ。
そんなすこやんはプロになり、史上最年少八冠保持者の肩書きを手にしていた。
更に、この時の小鍛治プロは、史上初の九冠達成に向けて王手を掛けていた様だ。
グランドマスターすこやん、強い事は分かっていたけど、予想以上に半端無かったな。
でも、そんな強いのに、オドオドしているのは麻雀中も変わらないのか。
まぁ、麻雀は偶然の要素が強い競技だし、慢心しない姿勢が小鍛治プロの強さの秘訣なのかも知れないケド。
それとも、もしかしたら、6年前に赤土の心を折ってしまった事が、今でも尾を引いてたりするのだろうか?
ところで、小鍛治プロが赤土を負かした準決勝って、県大会と全国のどちらだろう?
小鍛治プロはIHで赤土と対戦したと言っていたから、全国の準決勝と考えて良いのかな?
また、赤土に会いに来たスカウトは、驚いた事にトシさんだった。
トシさん、ちょっと前までは、福岡で実業団チームの監督なんかやってたのか。
もしかして、永水女子について詳しかったのも、ずっと九州にいたからとか?
しかし、そんなトシさんが、どうして岩手で教師なんかやる事になったんだろう?
麻雀教室が閉鎖された翌春、のどっちと穏乃は、憧とも別れる事となった。
のどっちと穏乃は阿知賀に進学したものの、憧は進学先に阿太中を選んだのだ。
憧が阿太中に進学した理由は麻雀が打ちたいから。
阿知賀には麻雀部がないため、憧は近隣で一番麻雀の強い阿太中にしたのだそうだ。
そして、中学卒業後は、強豪の晩成高校に進学するというのが、憧の将来設計らしい。
憧、まだ小学生だというのに、しっかりしているなぁ。
そこまで麻雀が好きだというのは、ちょっと意外だったが。
その更に翌春、のどっちと穏乃にも、別れの時が訪れる。
検事である母の転属に伴い、のどっちが長野へと転校する事になったのだ。
中学で別のクラスになってしまった二人は、片方が転校すると決まって、余計に疎遠になってしまった様だ。
のどっちが番外編で呟いていた「進学とか… クラス替え… 転校…」って、こういう事だったのね。
こうして、離れ離れになってしまった、「阿知賀こども麻雀クラブ」の面々。
だが、バラバラになってしまった歯車は、穏乃が中3になった夏に再び回り始める。
夏休み、暇を持て余した様子の穏乃は、家でテレビのチャンネルを回していた。
偶然やっていた全国中学生麻雀大会個人戦決勝に興味を持ち、観始めた穏乃の前に映ったのは、
全国の舞台に立ち、優勝を決めた、旧友・原村和の姿だった。
余程驚いたのか、穏乃は叫びながら走り出してしまう。
だが、すぐに我に返ると、連絡先を知らないのどっちの代わりに、憧へと電話を掛けた。
当然ながら、阿太中麻雀部に入ったハズの憧も、のどっちが優勝した試合を観戦していたらしい。
しかし、興奮して自分も大会に出たいと言い出した穏乃を、憧は冷静に諭した。
まず、自分達は中3だから、もうインターミドルに出る事は出来ない。
次に、インターハイに出るには晩成高校に入らなければならないが、晩成の偏差値は70もある。
そして、阿知賀女子には麻雀部がないし、寄せ集めの部員では晩成高校には敵わない。
何より、自分は晩成高校に進学するつもりだから、穏乃の敵に回る事になる、と。
そう言われた穏乃は思わず電話を切ってしまうが、憧の言葉はぐうの音も出ない正論だよなぁ。
しかも、穏乃は元々のどっちや憧より弱かった上に、中学では麻雀から離れていた。
なのに、今この場の思い付きで、大会に出たいなんて言い出すのは、考えが甘いと言わざるを得ない。
一方、偏差値70の晩成高校に、余裕で入れるという憧はスゴイな。
僕は高校受験のない中高一貫校だったからよく分からないけど、大学なら東大レベルって事でしょ?
小学生の頃は、そこまで賢そうには見えなかった憧だけど、今はのどっちとどちらが頭が良いんだろう?
それと、憧の「しずは本当に計算ができないな…」というセリフには、麻雀的な意味合いもあるのかね?
点数計算は出来るみたいだが、タコスみたいに点差計算や、点数状況に応じた打ち回しが出来ないとか。
電話を切った穏乃は、制服に着替えると、阿知賀女子麻雀部の旧部室へとやって来た。
かつて部屋の前に掛かっていた「麻雀部」のプレートは既に無い。
だが、その扉には鍵が掛かっておらず、部屋の中には埃一つ無い雀卓が今でも残っていた。
その光景を不思議に思う穏乃に背後から掛けられる声。
穏乃が振り向いたその先にいたのは、「阿知賀こども麻雀クラブ」のナンバーワン、松実玄だった。
何と、玄は、麻雀教室が閉鎖されてからも、麻雀教室での当番を守って、掃除を続けていたらしい。
自分がいつも通りでいれば、またあの頃みたいに誰かが来るかも知れないと、そう考えて。
穏乃は、そんな玄に、自分はまたここで皆と麻雀がしたい、そして全国に行きたいと話す。
玄も穏乃の考えに同調し、まずは二人で同好会を作り、次に5人揃えて部活に昇格すると目標を決めた。
そして、3人目の部員は、思いの外、早く現れた。
「まずひとり!
ここにいる…っ!!」
そう言って部室に入って来たのは、晩成高校に行くハズの憧だった。
「あたしと しずが同じ学校なら
二人揃って 和の前に立てるでしょー?
全国の舞台で!!」
「また みんなではしゃごう!
そして… 全国に行こうよ!
遊ぶんだ… 和と!!」
あら、冷静なキャラかと思っていたら、意外に熱いじゃん、憧。
こういうキャラ、僕は好きかも。
松実玄。
高鴨穏乃。
新子憧。
阿知賀女子麻雀同好会(未公認)、現在会員(予定)3名で、次回に続く。
いや~、どうなるかと思っていたスピンオフだけど、第1話は面白かったなぁ。
友達が離れ離れになっていくのは悲しかったし、玄が待っていたのは泣けたし、憧がやって来たのは燃えた。
本編とリンクする部分も多く、そういう意味でも楽しめた。
しかし、のどっちの「奈良にいた頃の友達」というセリフが、こんな形で伏線として回収されるとはなぁ。
全国編で出て来るかとは思ったけど、スピンオフ作品になるなんて、当時は想像も付かなかった。
しかし、こういう事なら、本編ののどっちが「阿知賀女子」の名前に気付かない訳はないよな。
普通は抽選会で気付くだろうし、試合をTVで観戦した可能性も高い。
まぁ、気付いてはいても、連絡先が分からないから、会えないでいるという事もあり得るが。
果たして、のどっちと穏乃、憧、そして玄は、本編ではどの様な形で再開するのだろう?
そういや、阿知賀編の話数カウントは、「第○局」ではなく「第○話」なんだね。
もしかしたら、最終話が「第36話/第119.5局」とかになって、本編に合流したりして。
短期集中連載時の第3話が「第3話/第0局」となったみたいに。
ところで、高鴨穏乃の苗字は「たかかも」と「たかがも」、どっち?
作中では高鴨穏乃、ガンガンNETの作品紹介では「高鴨穏乃」となってるケド。
あと、穏乃が赤土に言っていた「家の手伝い」って、何なんだろうね?
店舗特典
少年ガンガン9月号には店舗特典が付くと聞き、秋葉原へ行って来た。
幸い、8月12日はサークルの麻雀合宿中で近くにいたし、コミケ前日だからか人も少なく、並ばずに買えた。
ただ、各店舗で2冊ずつ購入した少年ガンガン6冊+αは尋常でなく重かった。
僕は体育会系じゃないから、全自動卓より重いモノは持った事がないというのに……。
『咲-Saki-』1stシリーズ Blu-ray BOX 来春発売決定!!
扉絵の情報によると、来春に『咲-Saki-』の Blu-ray BOX が出るらしい。
でも、以前、アニメ『咲-Saki-』は画質(?)が何とかだから、ブルーレイは出ないと聞かされた様な。
まぁ、よく分からないけど、発売するというからには、発売するのだろう。
で、僕はブルーレイさえ買った事ないんだけど、「Blu-ray BOX」って、幾らくらいするの?
確か、DVD版は全巻で7万円以上したから、Blu-rayで全巻だと10万円くらい見ておいた方が良いのか?
『咲-Saki-』のスピンオフ作品『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』新連載開始!!
阿知賀編の物語は、小学6年生の原村和が奈良の学校に転校し、少し時が過ぎたところからスタート。
のどっちはそこで、番外編で触れていた「優希にちょっとずつ似ている」二人の少女に出逢い、友達になる。
見たところ、穏乃は性格が、憧は外見が、それぞれタコスに似ているのかな?
友達になった二人に“勉強以外で”得意な事はないかと尋ねられたのどっちは「麻雀」と返答した。
小学生大会も行われている『咲-Saki-』世界に於いて、麻雀というのはそうマイナーな趣味でもないだろう。
だが、穏乃と憧は「麻雀」という単語に大きく反応し、のどっちをある場所へと連れて行った。
のどっちが連れられて来たのは、中高一貫のお嬢様校、阿知賀女子学院。
そこでは、元麻雀部の部室を使い、小学生向けの「阿知賀こども麻雀クラブ」が開かれていた。
そして、その麻雀教室で先生を務めていたのが、大学生だった赤土晴絵。
まず間違いなく、彼女が、カツ丼さんや小鍛治プロが話していた「赤土さん」なのだろう。
赤土先生の勧めで、のどっちも早速対局開始。
そして、のどっちは、麻雀教室での記念すべき半荘1回目を見事にトップで飾った様だ。
この時同卓していたのは、穏乃、憧、赤土先生。
赤土先生の反応を見るに、のどっちは小6の頃から、かなり強かったらしい。
まぁ、赤土先生については、小学生相手だから本気を出さなかった部分もあるのだろう。
だが、少なくとも、この麻雀教室で2位と3位だという穏乃と憧より、のどっちは強かった様だ。
もっとも、勝ったのどっち自身は「半荘1回だけで強い弱いなんて測れない」と言っていたが。
のどっちって、小学生の頃から、既にデジタル思考の持ち主だったのね。可愛い。
あと、穏乃と憧が2位と3位だといっても、そもそも小4以上のクラブ員は3人しかいないのだとか。
さて、のどっちが2位と3位を倒した事で、阿知賀こども麻雀クラブのナンバーワンが呼び出された。
……って、こう書くと、まるでのどっちが道場破りでもしているみたいだな。
阿知賀こども麻雀クラブのナンバーワンは、絶対領域が素敵な、この女の子。
阿知賀女子中等部の1年生で、名前は松実玄。玄人の「玄」だね。
阿知賀編の集合イラストで最前面に描かれていた女の子は、穏乃でも憧でもなかったのか。
なお、余談なのか、重要な伏線なのか、玄には姉がいるらしい。
そして、その姉は小6のどっちと同等のおっぱいを持っているとのこと。
……それは、そこそこに巨乳だという意味にとって良いのだろうか?
それはさておき、玄と赤土先生が交代し、のどっちにとっては2回目の対局開始。
細かい過程は分からないが、この2回目の半荘も、のどっち優位で進んだらしい。
オーラス開始時点での点数状況は、のどっち32100点、玄27000点、憧25800点、穏乃15100点。
南4局 親:憧 ドラ:
オーラスになって、のどっちは赤土先生に質問する。
ここまで一度もドラを見掛けていないが、今回は赤ドラは抜いたのかと。
しかし、姿を見せなかった赤ドラは、抜かれていた訳ではなかった。
ドラや赤が卓上に現われなかったのは、松実玄をナンバーワン足らしめている能力の賜物。
即ち、
すべてのドラは玄に集まる…!!
おお、玄はドラ独占能力の所有者なのか。
ドラが固まるくらいなら麻雀漫画やゲームではポピュラーな能力だけど、独占まで来ると稀少だな。
逆に、槓ドラが絶対乗らない能力者だったら、既に本編に登場しているケド。
玄のこの能力は、ただ爆発力に優れるだけではなく、相対的に他家の和了平均点も下げる事が出来る。
また、ドラ限定とはいえ、これからツモって来る牌が予測出来るという点も強力だ。
弱点があるとすれば、相手に能力を知られると、自分の手牌が透け透けになってしまう事くらいか?
でも、玄の能力を教えられた、のどっちの反応はと言えば……、
「そんなオカルト… ありえません……っ!!」
出たー!
小学生のどっちのSOA!
この決めゼリフ、小6の時から既に使っていたのか。
ところで、上のコマの捨て牌、玄が9枚目に切っていたが消えている様な。
あと、玄が一度も手牌を晒していないのなら、どうして27000点になっているんだろう?
小学生の打つ麻雀だし、誰か―――、というか、穏乃がチョンボでもしたの?
さて、スゴイ能力を持っている事が分かった玄だったが、
ツモ ドラ
ここから切った不要牌のが穏乃の満貫に当たり、この半荘は終了。
……ナンバーワン、のどっちのトップを捲くれないどころか、ラス落ちして終わっちゃったよ。
まぁ、穏乃の手は、見え見えの萬子の混一色みたいだし、のどっちの声に驚かなければ止まっていたのかな?
いや、でも、タンヤオドラ8の一向聴なんだから、危険だと分かっていてもは止まらないか?
う~ん、前巡に捨てられたハズのがそのままなら、も押したのだろうと判断出来たのだが。
この後の対局でもドラは玄が独占したが、やっぱりのどっちは認めなかった様だ。
「ただの偶然ですっ… 10回続いたりしたら別の理由を考えます」
うんうん。
能力なんて理論的にありえないよね。
だから、10回未満なら偶然、10回以上続いたらイカサマか何かだよね。
のどっちのその姿勢、僕はとても正しいと思う。
ところで、憧の服の模様、冒頭では格子だったのに、いつの間にかハートマークになっているのは何だろう?
途中で無地になったりしていたのは、単に描き忘れたか、描かなかっただけだと思うケド。
それはさておき、穏乃の勧めもあって、のどっちはこの後も麻雀教室に通う事になったそうだ。
のどっち、高遠原中麻雀部に入る以前にも、同世代とリアルで打っていた時期があったんだな。
麻雀教室の皆は一緒に行動する機会が増え、暫くは楽しい時間が続いた様だ。
「みんなといると楽しい……っ」
だが、楽しい時間も永遠には続かない。
まずは、赤土先生が福岡の実業団にスカウトされ、麻雀教室は閉鎖される事になる。
元々、阿知賀の麻雀教室は、赤土晴絵が憧の姉に勧められ、リハビリのために開いたのだとか。
何でも、奈良県には、晩成高校というIH常連の強豪校があるらしい。
そして、その晩成高校に土を付けたのが、6年前の阿知賀女子麻雀部。
特に、高1でエースだった赤土晴絵は「阿知賀のレジェンド」と呼ばれていたそうだ。
だが、怒涛の快進撃を続けていた阿知賀女子は、準決勝で敗退してしまったらしい。
阿知賀女子の敗因となったのは、エース赤土晴絵の大量失点。
そのショックで、赤土は一時期、牌に触れる事すら出来なくなってしまったのだとか。
しかし、そんな赤土も、この麻雀教室をキッカケにして、自分を取り戻した。
皆に麻雀を教えている内に、自分がどんなに麻雀が好きだったのかを思い出したのだと、赤土は言う。
なお、牌に触れられなくなるほど赤土を追い詰めたのは、すこやんこと小鍛治健夜だったそうだ。
そんなすこやんはプロになり、史上最年少八冠保持者の肩書きを手にしていた。
更に、この時の小鍛治プロは、史上初の九冠達成に向けて王手を掛けていた様だ。
グランドマスターすこやん、強い事は分かっていたけど、予想以上に半端無かったな。
でも、そんな強いのに、オドオドしているのは麻雀中も変わらないのか。
まぁ、麻雀は偶然の要素が強い競技だし、慢心しない姿勢が小鍛治プロの強さの秘訣なのかも知れないケド。
それとも、もしかしたら、6年前に赤土の心を折ってしまった事が、今でも尾を引いてたりするのだろうか?
ところで、小鍛治プロが赤土を負かした準決勝って、県大会と全国のどちらだろう?
小鍛治プロはIHで赤土と対戦したと言っていたから、全国の準決勝と考えて良いのかな?
また、赤土に会いに来たスカウトは、驚いた事にトシさんだった。
トシさん、ちょっと前までは、福岡で実業団チームの監督なんかやってたのか。
もしかして、永水女子について詳しかったのも、ずっと九州にいたからとか?
しかし、そんなトシさんが、どうして岩手で教師なんかやる事になったんだろう?
麻雀教室が閉鎖された翌春、のどっちと穏乃は、憧とも別れる事となった。
のどっちと穏乃は阿知賀に進学したものの、憧は進学先に阿太中を選んだのだ。
憧が阿太中に進学した理由は麻雀が打ちたいから。
阿知賀には麻雀部がないため、憧は近隣で一番麻雀の強い阿太中にしたのだそうだ。
そして、中学卒業後は、強豪の晩成高校に進学するというのが、憧の将来設計らしい。
憧、まだ小学生だというのに、しっかりしているなぁ。
そこまで麻雀が好きだというのは、ちょっと意外だったが。
その更に翌春、のどっちと穏乃にも、別れの時が訪れる。
検事である母の転属に伴い、のどっちが長野へと転校する事になったのだ。
中学で別のクラスになってしまった二人は、片方が転校すると決まって、余計に疎遠になってしまった様だ。
のどっちが番外編で呟いていた「進学とか… クラス替え… 転校…」って、こういう事だったのね。
こうして、離れ離れになってしまった、「阿知賀こども麻雀クラブ」の面々。
だが、バラバラになってしまった歯車は、穏乃が中3になった夏に再び回り始める。
夏休み、暇を持て余した様子の穏乃は、家でテレビのチャンネルを回していた。
偶然やっていた全国中学生麻雀大会個人戦決勝に興味を持ち、観始めた穏乃の前に映ったのは、
全国の舞台に立ち、優勝を決めた、旧友・原村和の姿だった。
余程驚いたのか、穏乃は叫びながら走り出してしまう。
だが、すぐに我に返ると、連絡先を知らないのどっちの代わりに、憧へと電話を掛けた。
当然ながら、阿太中麻雀部に入ったハズの憧も、のどっちが優勝した試合を観戦していたらしい。
しかし、興奮して自分も大会に出たいと言い出した穏乃を、憧は冷静に諭した。
まず、自分達は中3だから、もうインターミドルに出る事は出来ない。
次に、インターハイに出るには晩成高校に入らなければならないが、晩成の偏差値は70もある。
そして、阿知賀女子には麻雀部がないし、寄せ集めの部員では晩成高校には敵わない。
何より、自分は晩成高校に進学するつもりだから、穏乃の敵に回る事になる、と。
そう言われた穏乃は思わず電話を切ってしまうが、憧の言葉はぐうの音も出ない正論だよなぁ。
しかも、穏乃は元々のどっちや憧より弱かった上に、中学では麻雀から離れていた。
なのに、今この場の思い付きで、大会に出たいなんて言い出すのは、考えが甘いと言わざるを得ない。
一方、偏差値70の晩成高校に、余裕で入れるという憧はスゴイな。
僕は高校受験のない中高一貫校だったからよく分からないけど、大学なら東大レベルって事でしょ?
小学生の頃は、そこまで賢そうには見えなかった憧だけど、今はのどっちとどちらが頭が良いんだろう?
それと、憧の「しずは本当に計算ができないな…」というセリフには、麻雀的な意味合いもあるのかね?
点数計算は出来るみたいだが、タコスみたいに点差計算や、点数状況に応じた打ち回しが出来ないとか。
電話を切った穏乃は、制服に着替えると、阿知賀女子麻雀部の旧部室へとやって来た。
かつて部屋の前に掛かっていた「麻雀部」のプレートは既に無い。
だが、その扉には鍵が掛かっておらず、部屋の中には埃一つ無い雀卓が今でも残っていた。
その光景を不思議に思う穏乃に背後から掛けられる声。
穏乃が振り向いたその先にいたのは、「阿知賀こども麻雀クラブ」のナンバーワン、松実玄だった。
何と、玄は、麻雀教室が閉鎖されてからも、麻雀教室での当番を守って、掃除を続けていたらしい。
自分がいつも通りでいれば、またあの頃みたいに誰かが来るかも知れないと、そう考えて。
穏乃は、そんな玄に、自分はまたここで皆と麻雀がしたい、そして全国に行きたいと話す。
玄も穏乃の考えに同調し、まずは二人で同好会を作り、次に5人揃えて部活に昇格すると目標を決めた。
そして、3人目の部員は、思いの外、早く現れた。
「まずひとり!
ここにいる…っ!!」
そう言って部室に入って来たのは、晩成高校に行くハズの憧だった。
「あたしと しずが同じ学校なら
二人揃って 和の前に立てるでしょー?
全国の舞台で!!」
「また みんなではしゃごう!
そして… 全国に行こうよ!
遊ぶんだ… 和と!!」
あら、冷静なキャラかと思っていたら、意外に熱いじゃん、憧。
こういうキャラ、僕は好きかも。
松実玄。
高鴨穏乃。
新子憧。
阿知賀女子麻雀同好会(未公認)、現在会員(予定)3名で、次回に続く。
いや~、どうなるかと思っていたスピンオフだけど、第1話は面白かったなぁ。
友達が離れ離れになっていくのは悲しかったし、玄が待っていたのは泣けたし、憧がやって来たのは燃えた。
本編とリンクする部分も多く、そういう意味でも楽しめた。
しかし、のどっちの「奈良にいた頃の友達」というセリフが、こんな形で伏線として回収されるとはなぁ。
全国編で出て来るかとは思ったけど、スピンオフ作品になるなんて、当時は想像も付かなかった。
しかし、こういう事なら、本編ののどっちが「阿知賀女子」の名前に気付かない訳はないよな。
普通は抽選会で気付くだろうし、試合をTVで観戦した可能性も高い。
まぁ、気付いてはいても、連絡先が分からないから、会えないでいるという事もあり得るが。
果たして、のどっちと穏乃、憧、そして玄は、本編ではどの様な形で再開するのだろう?
そういや、阿知賀編の話数カウントは、「第○局」ではなく「第○話」なんだね。
もしかしたら、最終話が「第36話/第119.5局」とかになって、本編に合流したりして。
短期集中連載時の第3話が「第3話/第0局」となったみたいに。
ところで、高鴨穏乃の苗字は「たかかも」と「たかがも」、どっち?
作中では高鴨穏乃、ガンガンNETの作品紹介では「高鴨穏乃」となってるケド。
あと、穏乃が赤土に言っていた「家の手伝い」って、何なんだろうね?
店舗特典
少年ガンガン9月号には店舗特典が付くと聞き、秋葉原へ行って来た。
幸い、8月12日はサークルの麻雀合宿中で近くにいたし、コミケ前日だからか人も少なく、並ばずに買えた。
ただ、各店舗で2冊ずつ購入した少年ガンガン6冊+αは尋常でなく重かった。
僕は体育会系じゃないから、全自動卓より重いモノは持った事がないというのに……。
『咲-Saki-』1stシリーズ Blu-ray BOX 来春発売決定!!
扉絵の情報によると、来春に『咲-Saki-』の Blu-ray BOX が出るらしい。
でも、以前、アニメ『咲-Saki-』は画質(?)が何とかだから、ブルーレイは出ないと聞かされた様な。
まぁ、よく分からないけど、発売するというからには、発売するのだろう。
で、僕はブルーレイさえ買った事ないんだけど、「Blu-ray BOX」って、幾らくらいするの?
確か、DVD版は全巻で7万円以上したから、Blu-rayで全巻だと10万円くらい見ておいた方が良いのか?
ほらラッキーマンの背中にガモウが愚痴るあれですよ。
月刊ガンガン6冊とか周りから見たら失笑しますよ。
特典だけくださいかパクるかの2つに1つですよ。
ブルーレイボックスはキチンと特典全種類のために複数セット買い集めてくださいよ。
今年発売予定のキスダムBlu-ray BOXが4万くらいなので、同じ2クールの咲もそれくらいなのでは?
ここ最近の本編より面白かった気がするし続きも気になるわ
6年前(本編の現在からみると10年前)は、阿知賀女子は県予選で負けてないのですから、当然全国でしょう。
どことなく似ている気もするから親戚か、安西先生と三井みたいな感じか・・・
仮にカンドラまで集めちゃってドラ捨てずにテンパイするとしたら、カン二回されたらきついだろうし
情報ありがとうございます。
思ったよりは高くないんですね。
>福岡に行くといっていた和の先輩
そう言えば、すばら先輩は福岡に行ったんでしたね。
確かに、すばら先輩とトシさんが、親戚だという可能性はありそうです。
番外編で名前を出さなかったのも、苗字がトシさんと同じ「熊倉」だからとか?
>阿知賀女子は県予選で負けてない
あれ、そんな説明がありましたか。
見落としていたので、ちょっと確認してみます。
>まだ1シャンテン
失礼、間違えました。
ご指摘ありがとうございます。訂正しておきます。
そもそも、すこやんは全国大会会場から車で一時間半の所に住んでますので、奈良出身ではないでしょう。
第76局ですこやんが「赤土さんとインターハイで対戦した」と言ってますし。
SOAは何?
一応立っちゃん先生の絵を意識しているのでしょうか。
かわいいし面白いしわくわくしますね。
それともこれから増えていくのか?それも立先生らしといえばらしいか・・・
穏乃が隠乃になってるよw
ふくよかすこやかの番外編の背景が石岡のあたりなんだそうな。
「2~3年で転属」
という謎の台詞が気になります。まさか、1年春休みに和が転校?でも、優希宅or咲宅で下宿というわけにも・・・・・・・・。