昨日の男子に続いて、女子バドミントンのインターハイ予選です。昨日と同じく臨場感あふれる内容で、とくに３位入賞を果たした決定戦の様子は、実に感動的でした。顧問の小林先生に聞くと、３－１１からの大逆転というのは、きわめてレアなことであるというのは想像がつきます。後輩にシード権のバトンを渡した感動の勝利を、ぜひお読みください。
●女子インターハイ予選～３位決定戦
女子は予選から勝ち上がって、決勝トーナメント進出を果たしていますが、ライバル校の駒沢大学高校と初戦で当たり、緊張の勝負となります。相手がオーダーをひっくり返したことから、第１ダブルス３年岩本と１年生神原は相手の２番手ダブルスを引き受けて圧倒、余裕の勝利を収めます。第２ダブルス３年生赤尾髙橋は、相手の１番手を引き受けたことから激戦となり、1セット目はうまく左右に散らして相手のミスを誘い連続得点するものの、ファイナルにもつれ込んでしまい、力みからか３セット目にアウトが増えて逃してしまいました。第１シングルスは１年生髙山が相手校に進学した江口の妹と対戦して、こちらも一進一退の勝負となります。しかし、緊張からかサーブミスが増えた相手に、果敢に鋭いスマッシュを打ち込んで気迫の勝利を収め、第２シングルスと第３シングルスに回ります。第２シングルス江口は必死にシャトルを追いますが、粘る相手にじりじりと離されて敗退、第３シングルス岩本が相手エースと対戦します。新人戦以来シングルスであと一息勝ちきれなかった岩本は、ずっと努力を続けてきました。明星ベンチは岩本への火の出るような応援で盛り上がり、元気をもらった岩本は苦しい姿勢からも正確に相手の奥を狙うクリアで相手を追い込むラリーを続け、相手選手の正確なドロップショットにも、前に飛び込んで返球する素晴らしいプレイを連発したことから相手の集中力が切れ始め、勝つことができました。ウィニングショットを打ち込んだ岩本にチーム全員が歓声を上げて駆け寄って、小林監督も含めて明星のチーム全員で嬉し泣きにむせんでしまいました。続く対戦は東京都1位で関東ベスト８の淑徳巣鴨高校でこちらは各試合で明星は頑張ったものの届かず、３位決定戦で新人戦以来の国士舘高校に当たります。
国士舘高校は東京都でも有数の強豪で明星高校は新人戦で敗れています。今回、インハイ予選団体戦で３位決定戦の再戦となりました。第１ダブルス岩本・髙山は、相手のフォアサイドに鋭いスマッシュを集めて相手の返球を制限しながら、試合を進めファイナルまでもつれ込んだものの長いラリーを押さえて勝ちを収めます。第２ダブルスでは執拗にバックサイドにシャトルを集める相手の戦法に苦戦しますが、３年生赤尾が冷静にシャトルを散らし、積極的に前に入ることで主導権を取り戻し、神原百々香が強烈なスマッシュを叩き込んで勝ちました。第１シングルス３年生江口が入ります。暑さでシャトルが飛びすぎてしまうため、エンドオーバーに苦戦しますがドロップに切り替えて、２セット目を取り返しファイナルにもつれこみます。しかし奥に送られたクリアを返すシャトルが不安定になり、江口はあと一息及ばず、第2第3シングルスに回ります。第2シングルスは１年生高山が相手エースを引き受け、長いラリーで粘りますが接戦を落としてしまい、敗退。第３シングルスに高校生最後の試合を迎えたエース岩本が入ります。このタイミングで男子の試合が終わって、男子部員が応援に合流、明星は一丸となって応援を始めます。大人が打つようなショットを打つ技術を持つ相手選手のドロップショットと暑さのあまり飛びすぎるシャトルのコントロールに苦戦する岩本ですが、応援に力を得て周りから感嘆の声があがる、素晴らしいラリーを連発してファイナルにもちこみます。しかしファイナルセット前半でコントロールが乱れて、３－１１でコートチェンジを迎えますが、小林監督が思い切って相手選手が得意な前に精度良くシャトルを落とそうと伝えると、岩本は覚悟を決めてきわどいドロップショットを打っていきます。意表を突かれた相手は連続失点を繰り返し、岩本は１８点でついに追いついて逆転勝利、明星の生徒達は大歓声をあげて、嬉し泣きと笑顔で岩本の勝利を祝いました。３年生は目標としていた３位入賞を果たし、後輩にシード権を受け継ぐことができました。「ずっと努力をしても報われてこなかったけれど、努力は裏切らないと知りました（岩本）」ここからの後輩達の努力を期待しています。
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