沖縄県宜野湾市の病院 かりゆしクリニック NEWS

医療法人うりずんの会 かりゆしクリニックの最新情報を掲載。内科・循環器科・小児科・皮膚科。沖縄県宜野湾市

ゆらぐ健康長寿おきなわ

2006年01月24日 | かりゆしニュース
今、長寿の島おきなわが大きくゆらいでいます。昨年12月、全国の男性・女性の平均寿命の順位が発表されました。沖縄県の女性の順位は全て1位でしたが、男性の方は前回(5年前)の5位から26位に急降下してしまいました。関係者の間では「26ショック」と命名して、その原因究明と対策に一生懸命です。「26ショック」について、沖縄国際大学の鈴木信教授は次の様に話しています。

※平成14年12月18日の沖縄タイムス朝刊より引用
もう少しゆっくり下がると思っていただけに、一気に下がってしまい残念だ。

男性の平均寿命が短くなったのは、五十五歳以下で短命になったことが原因だ。
同様なことが女性にもいえ、四十五歳以下では平均寿命が短くなっている傾向がある。もしかしたら、女性も予想以上に早く全国一の座を譲ることも考えられる。

若い人のライフスタイル、食生活の変化が寿命の短くなった原因だ。
野菜をふんだんに摂取していた沖縄の伝統食とは異なり、中年以下の世代は肉や脂肪分を多量に摂取している。

具体的にはファストフードをひんぱんに食べるようになったことも関係している。また"テーゲー主義"はストレスを回避して長命につながる半面、「たばこを吸っても、肥満でも、健康診断を受けなくてもナンクルナイサ」につながっている。沖縄の女性を中心に、長寿のライフスタイルは継承されている。

長寿を取り戻すためには、県民全体が物事の考え方や食事、運動、伝統文化も含めて昔流の生活様式を取り入れることが必要ではないか。
ファストフードなどで質の悪い油を体内に取り入れると、老化現象を招く活性酸素が発生する。また、ストレスがたまっても活性酸素は増えるので、食事だけでなく、常にリラックスしたような生活様式も長寿と密接に関係している。

長野県は、健康診断の受診率を高め、塩分を控える工夫を凝らして男性で全国一になった。
地味な活動が実を結んだわけだ。長野にできたのだから、沖縄だって不可能ではない。