沖縄県宜野湾市の病院 かりゆしクリニック NEWS

医療法人うりずんの会 かりゆしクリニックの最新情報を掲載。内科・循環器科・小児科・皮膚科。沖縄県宜野湾市

治験参加者の募集について

2006年01月25日 | かりゆしニュース
◆現在、血糖値が高めの方を対象に、糖尿病の発症を予防する試験(治験)※1が全国規模で計画されており、参加いただける方を募集しています。
◆この治験では、長い方で約3~6年間くすりを飲んでいただいて、そのくすりが糖尿病を予防できるか、また、安全に使えるかどうかを調べます。
◆ヨーロッパ・カナダなどでも、すでに今回のくすりと同じ種類のくすりについて、同じような方法で試験がおこなわれ、糖尿病を予防できるという結果がでています。

※1お薬が人でどのような効果と安全性があるかについて調べることを「臨床試験」といい、その中でも厚生労働省に医薬品として認可してもらうために行う臨床試験を特に「治験」と呼びます。治験ではお薬を服用していただきます。

試験の方法について

◆半分の方に糖尿病の予防が期待されるくすり(錠剤)を飲んでいただき、残りの半分の方には、くすりの成分が入っていない錠剤を飲んでいただきます。
◆どちらの錠剤を飲んでいただくことになるかは、最後までわかりません。
◆くすりが入っていない錠剤を飲まれる方にも、この治験の期間を通して糖尿病を予防するために必要な治療(食事療法・運動療法)がおこなわれます。
◆この治験に参加いただきますと、くすりの効果や安全性を調べるために、4週間ごとに受診していただき、3ヶ月ごとに検査(血液・尿検査、体重、血圧など)をおこないます。また、6ヶ月ごとにブドウ糖負荷試験をおこなうことで、糖尿病になっていないかどうかを確認します。
◆参加していただける方(以下の1~3をすべて満たす方)
1.ブドウ糖負荷試験時※2の空腹時血糖が125mg/dL以下かつ血糖2時間値が140~199mg/dLで
 (1)高血圧症合併又は血圧が正常高値
 (2)高脂血症合併
 (3)肥満(BMI※325以上)
 (4)糖尿病家族歴
  のいずれかに該当する方
2.HbA1cが6.5%未満の方
3.年齢が30歳以上70歳未満の方

上記以外にも参加基準がありますので、お問い合せの際に確認いたします。

※2:75gの糖を水に溶かしたシロップをお飲み頂き、血糖や血中インスリン値を測定します。
※3:肥満度を表す指標で、BMI=体重(kg)÷身長(m)で表されます。

費用について

◆この治験に参加された場合、治験に必要な検査費用や、くすりを飲まれている間の全ての検査費用については、このくすりを作っているメーカーが負担します。
◆また、交通費などのあなたの負担を軽減する費用として、治験のための来院については、1回の来院につき7,000円が病院より支払われます。
参加者の募集について

◆日本全国で約1700名の方を募集しています。募集期間は2006年11月末までです。
◆長い治験ですので、約3~6年間の通院が可能な方に限らせていただきます。
◆募集の定員に達したり、あなたがこの治験に参加できる基準に合わなかった場合には残念ながらお断りする場合があります。あらかじめご了承ください。
◆参加は自由ですので、説明を聞かれてから断られても構いませんし、参加されてから途中でやめられても全く不利益はありません。

お申込み・お問い合せ

お申込み・お問い合せは・・・

担当医師

砂川隆二

問合せ担当

島袋千恵子(看護婦)

電話

098-898-0555
受付時間 9:00~12:30
14:30~17:00
(日曜祝日、木曜日午後を除く)
Eメール

info@kariyushi.cc


ゆらぐ健康長寿おきなわ

2006年01月24日 | かりゆしニュース
今、長寿の島おきなわが大きくゆらいでいます。昨年12月、全国の男性・女性の平均寿命の順位が発表されました。沖縄県の女性の順位は全て1位でしたが、男性の方は前回(5年前)の5位から26位に急降下してしまいました。関係者の間では「26ショック」と命名して、その原因究明と対策に一生懸命です。「26ショック」について、沖縄国際大学の鈴木信教授は次の様に話しています。

※平成14年12月18日の沖縄タイムス朝刊より引用
もう少しゆっくり下がると思っていただけに、一気に下がってしまい残念だ。

男性の平均寿命が短くなったのは、五十五歳以下で短命になったことが原因だ。
同様なことが女性にもいえ、四十五歳以下では平均寿命が短くなっている傾向がある。もしかしたら、女性も予想以上に早く全国一の座を譲ることも考えられる。

若い人のライフスタイル、食生活の変化が寿命の短くなった原因だ。
野菜をふんだんに摂取していた沖縄の伝統食とは異なり、中年以下の世代は肉や脂肪分を多量に摂取している。

具体的にはファストフードをひんぱんに食べるようになったことも関係している。また"テーゲー主義"はストレスを回避して長命につながる半面、「たばこを吸っても、肥満でも、健康診断を受けなくてもナンクルナイサ」につながっている。沖縄の女性を中心に、長寿のライフスタイルは継承されている。

長寿を取り戻すためには、県民全体が物事の考え方や食事、運動、伝統文化も含めて昔流の生活様式を取り入れることが必要ではないか。
ファストフードなどで質の悪い油を体内に取り入れると、老化現象を招く活性酸素が発生する。また、ストレスがたまっても活性酸素は増えるので、食事だけでなく、常にリラックスしたような生活様式も長寿と密接に関係している。

長野県は、健康診断の受診率を高め、塩分を控える工夫を凝らして男性で全国一になった。
地味な活動が実を結んだわけだ。長野にできたのだから、沖縄だって不可能ではない。