火曜のバスケの最中にクボチンから電話が鳴った。
「テレビ見てる!?ねもじぃ出てる!」
「は??」
「ねもじぃが紳助の番組出てる!」
「まじ!?」
クボチンとは中学時代からの地元の仲間で、いわゆるマブダチの一人だ。
現在某ラベル印刷会社でオペレータをしていて、仕事での繋がりもある。
どうやら俺らの中学時代の担任、ねもじぃ(根元昌明氏)が『紳助社長のプロデュース大作戦!』に出演していたらしい。
番組を見ていないから詳しい事はよく分からないけど、ねもじぃが東京オペラシティコンサートホールを貸し切り、東京フィルハーモニー交響楽団の前で指揮棒を振る。
その為に1000万円の借金までした。
このコンサートが成功を収められるよう、ねもじぃの奥さんが紳助さん宛てに応援を求めた、というのが大まかな内容らしい。(間違ってたらごめんなさい)
ねもじぃは音楽を心の底から愛していて、中学の教員だった頃からレーベンバッハというブラスバンドを従えて熱心に活動していた。
学校では常にリコーダーを持ち歩き、よく廊下に寝っ転んで仰向けでリコーダーを吹いていた。
俺が中学を卒業してしばらく経ち20歳位の頃に、ねもじぃがうつ病に侵されていて教員を辞めたらしいとの話も地元の噂で聞いたことがあったが、これも事実だった事が番組内で明かされていたらしい。
音楽と教育の両立の難しさが原因だったとか。
卒業してから今日までのねもじぃの事は全然知らないけど、とにかく色々と波乱万丈だったみたいで。
色々と。色々と。
中学の教員として教団に立たれていた頃は英語の先生だったが、英語の教師としては結構テキトーだったような記憶がある。(怒られるかも)
なんだか自信なさげに妙な発音をしていた事もあったような気が..。
授業が始まると必ず1曲洋楽を聴かせてくれて、歌詞カードのコピーもくれて、みんなで歌おう、みたいなノリだった。
ビートルズ、ホイットニーヒューストン、サイモン&ガーファンクル...
中でもベッドミドラーの『ザ・ローズ』は当時から俺の心の支え的な、大事な1曲となった。
担任としては、勉強が全然できなかった俺に進路面談で「もうちょっと頑張れ!行ける高校ないぞ!」などとは決して言わず「いいじゃないか、道なんていくらでもある。お前はお前だ」的なアドバイスをおちゃらけた笑顔でしてくれるような、今の時代では保護者から集中砲火を浴びせられそうな担任だった。
そんなねもじぃが俺は大好きだった。
今回のこのコンサートの会場となる東京オペラシティコンサートホールはかなりデカイらしいが仮にチケットが完売、満員御礼となっても結構な赤字が残るらしい。
紳助さんも「根本さんのこんな生き方に少しでも共感された方はチケット買って見に行ってやって下さい」的な呼びかけを投げかけてくれたとか。
コンサートは7月25日。当日カメラが入り、8月24日には再度ドキュメンタリーとして放送されるらしい。
吹奏楽が好きな方、もし良かったら行ってみて下さいね。
根本昌明・指揮
~ ベートーヴェンへの感謝の夕べ II ~
第九&皇帝
俺ら、行けるかなぁ....。
ねぇクボチン。