歌うKANOKO

クリスタルボイス
Singer 野村佳乃子のひとりごと

Ogisu

2008-08-12 | Weblog
別の用事があったのです

今日の夕刻私は
新宿にいました

百貨店のエスカレーターに乗っていると
ふとポスターが目に入り、
荻須高徳展を店内の画廊で開催中なことがわかりました。

時間があまり無かったのですが
荻須の絵を見ない手はないと思い
画廊へ行きました。

音楽でも絵でもそうですが
生でみるのと印刷物やCDなどでは
まるで情報量が違います

荻須氏の筆跡、ナイフで塗りつけられた油絵の具の盛り上がりを
見入ってしまいました

荻須氏の絵というと
パリの街角を大胆な構図と力強い豪快なタッチ…というイメージが強かったのですが
実際の作品を見ると
繊細で微妙な加減を感じる…というか
人間もやさしい人だったのではないか... という気がしてなりませんでした

色遣いなど決して「きれいな」と言える色ではないし、
単に「きれいな絵」ということではなく
「美しい」という表現はあてはまりづらいような気がするのですが
形骸化した美ではなく、
彼の「常に直球勝負」になんともいえない好感をもってしまうのです

彼の使用したパレットや絵筆なども展示されていました

油絵の具で汚れている・・というか当然使用感があるのですが、
とことん使い込まれている様子に感心しました。
出来上がった作品と色のトーンが同じで
実直で本質的なものを求めようとしている人物像を感じるような気がしました
荻須氏の作品を見ると
見た感じたままを表現したい人だったのではないか・・と思います
客観的であるということが最も強い主観の表現になるのではないかと思いました。
その率直さこそが彼の作品の力強さの源なのかもしれない…

ユトリロや荻須氏のように
パリの街並みを描く画家の作品にはとてもひきつけられます

まだ
パリへ行ったことのない時分から
まるでそこにいるかのような不思議な錯覚を与えてもらっています

彼らがパリそのものなのか
パリが彼らをそうさせるのか…

パリという街へ行くと
多くの芸術家たちが世界中から集まったわけが分かるような気がします

何気ない街角の風景が芸術家に霊感を与え続けている街なのでしょう…

荻須氏の絵を見ていたら無性にクロワッサンが食べたくなってしまいました
(‥ってやっぱり食べ物かい)

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