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神奈川絵美の「えみごのみ」

カツジノミライ

「…というわけで、正式に契約したら4~5月が仕事のピークに
なると思うんです」

  「そのくらいなら、だいじょぶですよ。
     私、2月まではいっぱいいっぱいで、3月はお誕生月だから
      ちょっと休みたいし、来年は少しゆるゆるしたいと」

「またまた~ そんなこと言ってて、またすぐ仕事で埋まりますよ💛」

某出版社の編集さんとの、オンライン取材終了後の画面越しの会話。

コロナ禍で、一時期(紙の)書籍は売り上げを回復したとも
伝えられたけれど
私がフリーで仕事を始めた20余年前から見れば
ゆっくりとゆっくりと、衰退していて
それでも、士業、師業はいまだに「名刺代わり」として本を
つくりたいと要望する方が多いので、何とかやってこられているけど。

でもやっぱり、活字に求めるもの、というか、
何をもって読みやすいとするか、の基準が変わってきているような
気がします。

そんな中



少し前に、子育て関連の書籍の制作に
関わることになったと書きましたが
それで知り合った医師からの推薦で
読んだ本。
とても久しぶりの、昔の文学作品です。

多少、女性が下に見られている表現はあるけれど
時代が違うのでそれはよしとして、
文章の流れや言葉遣い、場面展開の“たおやかさ”に
改めて、ひき込まれた次第。
行間にふくらみがあるというか、登場人物の情感を
あれこれ、想像する余地があるのです。
生まれたばかりの子が亡くなったり、父子でとげとげしい応酬が
あったりなど、つらい展開の方が長いのですが
(最後は題名通り和解して、すがすがしく終わりますが)
それでもそんなに私小説に寄らない、作家の感情がむきだしにならない
読む側に「それぞれで感じてください」とゆだねるような
文章で
ああそういえば中学生のころ読んだ井上靖や夏目漱石も
そうだったなあ、と昔を思い出しました。

仕事柄、実用書ばかり読んでいたけれど
改めて、今や古典に分類されるかも知れない文学作品を
読み返してみよう、と思っています。
ある意味、不安定だったりせかされたりする現代社会からの
逃避なのかも知れません。

コメント一覧

kanagawa_emi
朋百香さん、こんにちは!
ああ、時代物あまり読んでいないなあ…今とはまったく
風習や価値観が違うと、想像力がさらにふくらみますよね
(想像できるだけの知識も必要ですよね)。
昔の方がいい、といいたいのではないのですが、読む側に
考えたり感じたりさせる余地、余白が大きいような
気がして(自由度が高いというのか)、改めて魅力を
感じた次第です。
朋百香
絵美さま
昔の文章ってなんかやっぱり違うんですよね。
「行間にふくらみがある」とても、良い表現だわ〜。
若い頃は、山本周五郎をよく読んでいました。
時代物ってさらに独特の空気感があるんですよね。
私も昔の文学作品、また読んでみたくなりました。
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