昨晩、念願だった牛すじの煮込みをつくりました!
牛すじは茹でて水洗いを2回繰り返すなど、下処理が必要ですが
切った野菜と調味液とともに、圧力鍋に入れてしまえば
20分加圧(=放置)でとろとろに。
普通のお鍋では時間もかかるし、失敗リスクも高いので
圧力鍋、本当に優れもの!感激です。
煮汁は冷めるとゼリーになり、ぷるぷる。
チビワンにも少しだけ肉をあげて、足腰ますます丈夫になりそう
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降り積もる雪にはあらで恋といふ、
その愛しさの心こそ、いつかは身をば崩れさし
(伊達娘恋緋鹿子「火の見櫓の段」)
グランドアーク半蔵門でお友達とランチしてから
一人、国立劇場へ。
12月はお教室の方がキャストが良いから……
と楽しみにしていたのですが、
私の好きな豊竹呂勢太夫さんが長期療養とわかり、
心配で、心配で……。
代役の千歳太夫さんも好きな一人ですし、
千鳥(平家女護島)の悲哀、泣き崩れるさまは白熱の語りでしたが、
やはりこの演目、男5人の語り分けを呂勢さんで聴きたかった……。
千歳さんの見台、私には波の中央に杖をついた人、のように見えて
俊寛の演目にぴったり。
少し前、織太夫さんが呂勢さんの代役を務めたとき、
呂勢さんの見台を使ったと聞きましたし、今回もそうなのかな。
一日も早いご快癒をお祈りします。
今回のお教室は
・伊達娘恋緋鹿子より、大詰め「火の見櫓の段」、
・その後、希太夫さんと寛太郎さんから床の説明、
吉田玉誉さんから人形の説明があり、
・平家女護島の「鬼界が島の段」、約2時間の公演でした。
豊竹希太夫さんは昨年あたりから、私にとっては存在感を増していて
とてもお上手になったなあ、成長株だなあと楽しみにしている一人。
本公演ではまず見られない「舞台に立っての説明」で
歌舞伎の女形のようなすらっとしたお姿、さっぱりしたお顔だちに、
ますます好感を持ちました。
この日も、男女の語り分けが見事で、
客席前半分を埋めていた中学生の団体も拍手喝采。
若い男女のかけあい部分を、特別に老いた男女バージョンでも披露して
微妙な声の高さや震わせ方、言い回しの違いが面白かったです。
(お教室では解説書が無料で配布されます)
玉誉さんも、お教室では敢えて「悪い例」も見せてくれたりして
「ほら、左手遣いと息が合わないと、両手を合わせることも
できないし、
(人形が)走るとき、足遣いがうまくないと裾がはだけちゃうでしょ」とか、
女性の首(かしら)には口元にピンが打ってあり、
悔し泣きをするときに、着物の袖をそこに引っ掛け、
あたかも噛んでいるように見せる、とか、
それが客席にわからないように、外す流れで目にあて、
涙をふく仕草を必ず入れる、とか、
新たな発見があったとともに、
なるほど足遣いで10年かかる理由も改めて、よくわかりました。
演目の方は
最初の「伊達娘恋緋鹿子」は賑やかさとインパクトあってこそで
桐竹紋臣さん遣うお七さんの“櫓パフォーマンス”、見応えありました。
ただ若干、感情表現は控えめだったかな(すみません)。
どうしても、(もし、勘十郎さんだったら……)なんて見方をしてしまいます。
後の「平家女護島」は富助さんの凛とした音色と
解説にもあった「嘆きの節」に聴き入りながら
(瀬尾は憎らしい役だけれど、彼は彼なりに、都の使いという職務を
生真面目にまっとうしようとしているだけだったのかも)などと、
何故か悪役に肩入れしてしまいました。
俊寛は、理不尽だし華はないしで私、どうも苦手で、
今回も呂勢さんなら、と行く気になった次第ですが、
文楽を見初めて7年ほど経ち、気づけば
もっと理不尽な身代わりものや心中ものも多い中
意外と安定(?)した演目なのかも、などと思ったり。
(まあ、台詞の中で俊寛の伴侶が殺された、というくだりは出てきますが)
あまり先入観で決めつけず、
お能や歌舞伎でも、観てみようかな、と気持ちが変わってきた、
それも今回の収穫でした。
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