八掛を仁平幸春さんにお願いしている。
-表地が、「水」と「光」をイメージしたものだから…-
-八掛は、例えば「風」をテーマにしたらいいのでは…-
そんなような会話を、仁平さんとしていた。
そのおよそ2週間後、染め見本ができましたと連絡が。
小さな、可憐なモチーフたちが、ふわっと舞いあがっては降り、
また浮かんでいく。
自分の意思があるのか、ないのか、
見る人の気を引くようなそぶりで、おのおの遊んでいるようだ。
-タイトルをつけるなら「花の風」といったところでしょうか。-
と、仁平さんからのメールは続く。
-花のような、風のような感じを出せたら…。表地には響かない程度に。-
表のたおやかな世界の陰で、クスクスクスと小さな生命体たちが
いたずらっぽく、彼らは彼らのひそやかな世界をつくっている。
あるいは春が過ぎ、生命をまっとうした花たちが、
妖精になってキラキラ舞いながら、天へとのぼっていく。
そんな光景が頭に浮かんだ。
地色は、本番ではもう少し薄く、もう少しグレーがかった感じに…ということで
より軽やかな印象になりそうだ。
心許せる、一緒にいて寛げる八掛がついて、
着物がより一層、穏やかに輝いて見えた。
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