ゆっくりとね

認知症歴12年。母(かめちゃん)の泣き笑い介護日記です。

2008年10月12日 | 涙です
まだ仕事をしていた時、宅老所に通って来るお父さんを通院で迎えに来た娘さん。

私たちと同じ介護職でした。

その彼女が、「父の病気の進行を悲しいと思う前に、これからああなって、こう進んで、最後は・・・・と冷静に判断している自分が悲しいんです。許せないんです」と仰っていた。

とってもいいヘルパーさんで、私も大好きな人です。

その時は「そんな事ないですよ」と慰めながら、

そんなものなのかなぁ~・・・・と思っていましたが、

この2,3日前から、かめちゃん、立てなくなって来ました。

足が浮腫んでいます。右の膝が痛くて力が入りません。

足の裏も床にぴったりつきません。

今日のお昼の、きのこうどんもほとんどこぼしてしまいます。

横から私が食べさせました。

お箸でやっとつまんでも、口に行く前に落ちてしまうか、行ってもお箸の先が口に入らずに横にずれています。

手や腕での微調整が出来なくなったのでしょう。

ここのところの急降下すごいスピードです。

もう自分では歩けなくなるかナァ、と言う父に慰める言葉もありません。

これから、こういう状態になって、だからこれとあれが必要で・・・・・と、

この先、このくらいだろう・・・・・と命の値踏みもしてしまいます。

大勢の認知症のお年寄りを見て来ましたから。

ガタンと落ちていく、身体と心の機能。

生きていく力がどんどん失われていきます。

これからのかめちゃんを考え、

身体障害者の友達に電話をし、お下がりの車椅子をもらう約束をし、

連休が明けたらデイの所長とケアマネに連絡しなくっちゃ・・・・と

あの時の彼女と同じ・・・・・

冷静で、悲しい、私がここに居ます。

現役

2008年10月07日 | 父のこと


先日、蕎麦を食べた帰りに、自宅に旦那と長男を下ろし、実家へ向う途中、

父が「ちょっとそこへ寄ってくれるか?」と。

昨年より、トラクターが壊れてしまい、近所の人に田んぼをおこしてもらったりで、不便をしていました。

中古の安いトラクターを探していたのですが、ナカナカ条件(金銭的)に合うものがなく・・・・・

で、ここに寄った。

合ったんですネェ。お目当てのものが、型は古いがまだまだ充分使えると。

「1,2年使えればいい」と父。

「いや~、5年6年は充分大丈夫」とお店の人。

「90過ぎまで使えるのかぁ~」と私。

お店の人の顔が、ビックリしたような困ったような(笑)

そんな高齢な人に売ってもいいのか、心配になったのかも。

家族も心配ではあるけれど、現役で農業をしている事が父の生きがいである以上、止めろとは言えないなぁ。

車も30代で運転しだしてから、ず~っと無事故見反だし、大きくぶつけたりすることもなかった。

一度だけ信号で停車中に後ろからぶつけられたことはあったけど。

本当に90まで運転するかも(笑)

そんな父が、



草だらけの庭を、スコップとつるはしを持って、

私の車の駐車スペースを空けてくれました。

大きな石をいくつかどけて、軽自動車1台分の巾を・・・・



う~~~ん。

せっかく空けてもらったから、

狭くて止めにくい~・・・・・なんて口が裂けても言えません(爆)

この力仕事が終わったときに、聞こえてきました。

ジジが姪に言っていた。

「☆ちゃん、なぁ。これ、おじいちゃんが一人で作ったんだ。まだまだおじいちゃんも大丈夫だナァ」と、

自分に言い聞かせている様にも、私には聞こえたのでした。