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ROCK & CINEMA DAYS

映画とROCKと猫が大好きです

20年間ありがとう、ですって。

2010-01-09 20:41:00 | 家族
きょうは長男の20歳の誕生日です。
偶然にもきょうは高校の同窓会でもあるということで
ゆうべ遅くに帰省してきました。

あさって11日は成人式。
式のあと、続けて中学校の同窓会があります。
大学の入学式で着たスーツと革靴を詰め込んだ荷物を持ち
重いとブツブツ言いながら帰って参りました。

帰って数分後には1月9日午前0時となり
「やった~、20歳やし~。なんか違うなあ。うんうん」
と、ひとりで感慨にふけってご満悦の様子。

「20年前の今頃は、ちょうど病院に入院した時間やわぁ。痛くて痛くてたまらんのに、あんたは全然出てきてくれんかったしね」
私がいやみったらしく言っても、長男は
「うーそつけー。全然痛くもなかったくせに」
と憎まれ口を叩いておりました。

きょうのお昼に焼肉屋さんで高校の同窓会(60人ぐらい出席してたそうです)をやってたので
夕食はいらないかもしれないと思いましたが
一応バースデーケーキとピザとお寿司を用意しておりました。

夕方に帰宅した長男は
両手に花束を抱えていました。
「誕生日だから誰かに花束をもらったのかな?」と思っていたら
片方の花束を突き出して

「20年間、育ててくれてありがとう!」

え?
一瞬、何のことかわかんなかったんですが
え~、マジかよ~
と感激でした。



同窓会のあと、わざわざ花屋さんに行って作ってもらったそうです。
もうひとつの花束は、夫の両親(つまり長男の祖父母)に渡しておりました。
夫の両親もかなり感激してた様子です。

普段は「ありがとう」なんて全然言わなくて
にくったらしいことばかり言ってる長男ですが
20歳になると言うことが
かなり本人にとって転機になってるんだなあと
しみじみ思いました。



さっそく花を店に飾らせていただきました。
さて、あさっては成人式。
またまた偶然にも、私が成人式の受付担当をやらせていただくことになっています。
大人になった子供たち、再会が楽しみです。

大学生にもなって…

2008-08-01 15:42:18 | 家族
高校生の時、ジャン・コクトー原作の映画「恐るべき子供たち」を観ました。
その中で「こんなことぜーったいありえんわ!」とバカにしまくったシーンがあったのです。
何のシーンだったかは、後で書くとして。

先日、ある書類を提出しなければならない用事がありました。
しかしその書類は、京都で下宿生活をしている長男のところにあるのです。
さっそく長男に連絡し、書類をこちらに送るよう指示しました。
それが月曜日。

火曜、水曜となりましたが、いっこうに書類が届きません。
電話して聞くと、月曜の夜に郵送したとのこと。
じゃあ遅くても木曜には着くだろうとイライラしながら待ちました。

木曜。
来ない。
どーなっとんの!
提出先からは「まだですか~?」と催促され
「すいません、息子は送ったんですけどまだ着かないんですよ~」
とペコペコ頭下げたのに。

金曜。
来ない。
ありえんっ!
ほんとに出したのか!

また長男のやつは
電話になかなか出ないという手間のかかるやつで
(本人曰く、テスト中で図書館に籠もりきりだから、ずっとマナーモードにしてるんだと)
何度電話しても出ない!
メールしても返信しない!
頭に来たから30連続くらい電話してやった。
やつの着信履歴は私の名前で埋まっているはずだ。

こうなったら郵便局に問い合わせだ。
今は普通郵便でも追跡調査してくれるんですね。
ネットでことこまかくフォームに記入して送信すればOK。
送信したところでやっと長男から電話。

「あんたほんとに出した?着かないんだけど」
「だから月曜に出したって」
「手紙が着かないから、郵便局に調査依頼出しといたよ」
「あ、ひょっとしたら…」

ひょっとしたら…って。

「ひょっとしたら、宛先を自分の住所にしたかも」




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あほかーーーーーーーっ!



「それやったら、自分とこの郵便受けに入ってるはずやろ!」
「郵便受けなんかDMばっかりやから見ないもん」
「DMなんか捨てればいいだけやろぉ!大事な手紙とか来てたらどーすんや!
 だいたい郵便受けを全然見ないってありえんやろーが!
 今すぐ下宿へ行って見てこいっ!」

しばらくしてから電話があり
「やっぱ入ってた」hekomihekomihekomihekomihekomi
ありえん…はぁぁぁぁぁぁ…。

ここで最初に書いた「恐るべき子供たち」の話に戻ります。
私が「こんなことぜーったいありえんわ!」とバカにしまくったのは
主人公が、同じ家に住む少女に、想いを綴った手紙を書いてポストに投函するのですが
誤って宛名を自分の名前にしてしまったのです。
そのせいで姉に開封されて手紙を読まれてしまい…というシーン。
「いくらなんでも、宛名に自分の名前書くなんてありえんやろーが」
と言いまくってたのですが。

宛名どころか宛先も自分とこって…。
そんなやつはおらんと思ってたのに。

「しかも将来自分の子供がそれをやるようになるとはね」

と次男が言いました。
人間って、いつ自分の言ったことや、やったことが戻ってくるか
わかんないですね。
人生は深イイ。







父と最後のおしゃべり

2008-05-12 16:02:33 | 家族
元旦に、大阪の病院に入院している父親を見舞いに行きました。
痛みどめのモルヒネの量が増えたせいで
父は始終夢の中にいます。
ある時は永年働いていた職場         
またある時は生まれ故郷の川べりと
自分のいる場所がころころ変わります。
胸ポケットには運転免許証。
「これがないと仕事ができん」と宝物のようにしています。
昨年末で期限がきれているのに。

父「みやげに海苔巻を買って行ったらどうや」
私「どこに売ってるの」
父「4号館の地下や」…約40年勤めた職場のビル街のことです。

私は苦笑しながら「ここは8号館やから、ちょっと遠いねえ」
と答え、そして思い出しました。
息子たちが幼かった頃
覚えたての言葉で空想と現実をごちゃ混ぜにした話を
一所懸命しゃべっていたことを。
その時と同じく、今の私は父の話に相槌をうちます。
大きな大きな子供です。

帰る頃になると、父はガランとした病室の中を見渡して言いました。
「誰か新大阪の方へ行く奴おらんか。娘が岐阜へ帰るんや」。

いいよ、みんな仕事中やから、と言うと父は
「そうか。気ィつけてな」
と顔を崩して笑いました。本当に赤ちゃんのような笑顔でした。

来月また行くからね。それまで目を開けといてや、おとうちゃん。

      ×  ×  ×  ×  ×  ×


30日後、父は永遠の眠りにつきました。
最期の瞬間には間に合いませんでした。
あれからもう5年の月日が流れましたが
父の日が近づくと思い出す情景です。

子供の頃に戻って、ふるさとの川であそんでるのかな?
昔の職場を見て、変わったなあって驚いてるかな?

お父様がご健在の方は
どうぞ優しい言葉をかけてあげてください。
私はもう憎まれ口を叩くことさえ
できません。