ジュエリー加工職人のひと言

ジュエリーリフォーム・加工・修理の他に日常に於いても良いと思ったことなども書かせて頂いております♪

昔ながらのダイヤの立て爪リングをペンダントにリフォームです♪

2010-07-18 | アート・文化

まずは完成したペンダントですどうぞ♪元は昔ながらのダイヤの立爪リングでした!

ダイヤモンドも材料のプラチナも元の枠を溶かして使いましたので端のメレーダイヤ代+加工賃だけで出来ました!とってもリーズナブルな価格でご提供することができました♪http://www.jewelrysuzuki.com

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少し途中からですが二本の平角棒を十字に貼り合わせて1500~1600℃くらいで溶接しクロスの原型を作ります。まずは中心のダイヤをセッティングしていきます。なにをするにもまずは中心を決めなくては前に進みません!

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センターの石の位置が決まったら次は端のメレーダイヤの位置に取り掛かります!

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穴をあけて位置が決まったところで全体の形を糸ノコとヤスリですり出していきます♪

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全体の形が整ったらダイヤモンドを留めるための爪を一本一本立てていきます!

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12本の爪がつきました!今回の仕事で一番時間と神経を使うところです!(きちんとした位置に爪を立てないと石留めが大変になってしまうのと、何より出来上がった時の見栄えが汚らしくなってしまいます)

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あともう少しで出来上がりです。バチカン(チェーンを通す部分)をつけます!

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バチカンまで出来上がったらいよいよ石留めです!ヤットコ(宝飾用のペンチです)の先端で爪を倒して慎重かつ丁寧にダイヤモンドを留めていきます!

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石留めが終わったら最終仕上げをしていきます♪ジュエリーを作る上でもっとも大切な作業です!どんなに良いものを作っても仕上げが雑だったり下手だとすべて台無しになってしまいます・・・・・ジュエリーを輝かせるのも駄目にしてしまうのも仕上げが命です!(もちろん他の作業工程もおろそかにしてはいけません!)

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完成です!簡単そうな感じに見えてしまっているかもしれませんが結構時間と手間がかかります!手間がかかった分、お客さまに喜んで頂くと本当に「よかったなぁ~」と思い次への活力になります♪

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片方だけになってしまったピアスやイヤリングを再びセットに♪

2010-07-14 | アート・文化

Pa0_0128_2片方だけになってしまったピアスです。これをサンプルとしてもう片方を作ります。左右対称に作らなくてはならないデザインなので少し手間がかかります。

Pa0_0127_2同じ長さ同じ厚みのパーツを地金を伸ばしてとっていきます。

Pa0_0126_2サンプルと同じようにダイヤモンドの入る穴を正確に開けていきます。この仕事の一番の要といえる作業です。

Pa0_0124_2 右がサンプル・左がようやく形のみができあがったものです。まだピカピカに仕上げもしていませんしダイヤモンドも留めていない段階です。

Pa0_0123_2これがダイヤモンドを留める前の空枠になります!これを仕上げてダイヤモンドを石留めすると・・・・・・・

100614_141203_2 カチッと決まりました♪とてもきれいですね♪

100614_141202_2 サンプルと並べて比べてみてもまったく遜色ありません(セットになるように作っているので当然ですが)このように片方なくしてしまったピアスやイヤリングなんかもあきらめないでご相談いただければほとんどの品物はセットとして蘇りますよhttp://www.jewelrysuzuki.com/


ダイヤモンドリング加工その①

2010-07-08 | アート・文化

久々の更新です。ダイヤモンドリングの加工工程です・・・それではどうぞ!

Pa0_0114 まずはハンマーでプラチナの塊を叩いて粒子を細かくしていきます(粒子を細かくすることで地金に粘りがでて割れにくくなります)

Pa0_0113 1000℃以上の高温に加熱しながら叩いていきます(まめに加熱しないと地金が割れてしまいます・この加熱する工程を‘なます‘と言います)

Pa0_0112 なましながらしばらく叩いていったものがこちらの角棒です。

Pa0_0111指輪のサイズに合わせた長さまで伸ばしていきます。

Pa0_0110なぜ真ん中が厚みがあるのかというと・・・・

Pa0_0109_3 鋼鉄の棒にあてがってリングになるようにハンマーで叩いていきます。

Pa0_0108_2ある程度丸くなりましたがまだリング下部のほうが溶接されていません。

Pa0_0107_2溶接です(だいたい1500℃以上で溶接します)

Pa0_0105_2 溶接後、鋼鉄の棒に入れて今度は完全な真円にします。さきほど真ん中の厚みがあったのはリング上部のダイヤモンドがセットされる部分の厚さを確保するためのものでした♪

Pa0_0104_2 リングの中央を削ったり穴をあけたりしてダイヤモンドをセットしていきます。

Pa0_0103_2ぴったり合うように慎重に合わせていきます。

Pa0_0096 リングの枠ができたら仕上げをして石留めをして完成です♪かなり説明が簡単になってしまいましたが実際はものすごく気を使って制作しておりますほんとにとくに最後の石留めは大げさではなく全身全霊でとりかかります・・・シンプルなものだからといって決して簡単ではないですよ♪