【エッセイとイラスト集】おかわりもらった

 

「おかわりもらった」という本を作りました。そして、マルシェルさんにて通販します。

この本は今まで描いたイラストと、その解説を載せたものです。なので私としては「解説付きのイラスト集」なのですが、周囲から「文章が多すぎる。これはイラスト集というよりもエッセイ集だ！」とやんややんやと言われて折衷案として「エッセイラスト集」と名付ける事にしました。

しかしこれはこれで口に出すの恥ずかしいです。エッセイラスト集て。

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私は普段「日常が少し膨らむようなものが作れたらいいな」と思いながらイラストや文章を作っています。日常でも満たした心を、妄想で盛る。そんなものにこの本がなれたらいいなと思います。

この本を読んで、何となくこなして来たものを少し立ち止まって、にやけたり同情してみたりして貰えたら幸いです。

内容の一例として、本には収録していない話を一つ載せます。お気に召したら是非どうぞ。

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【流し肉まん】

寒いな。人肌恋しいな。と思う時に肉まんが流れて来たらどんなに嬉しいか。と思い描きました。

このくらいゆるいテンションで来てくれると日常で受け入れられるから良い。

ほんわかするイラストが描けて良かった。と大好きなイラストです。

 

しかし、これで満足で良いのにしばらく見惚れていたらこの続きを考え出してしまいました。

 

正直、流れてくる肉まんは1個で良いのと、何より自分のペースで食べたい。

上の肉まんの人が2個目を用意しているけど、2個目が流れた瞬間にこのほんわか顔のうさぎはいきなり狂気の顔で食い散らかしそう。

怖い。このほんわかイラストの5秒後は狂乱。食べずに流したら今度は肉まんの人が狂気の顔になりそう。

 

肉まんは冬を一緒に超えてくれる妖精みたいな存在。春になれば夢の思い出。

しかし、肉まんが積み重なって圧をかけて来たり、囲まれたりしたらトラウマになる。

普段優しい人を怒らせたらそのギャップで何倍も怖いような。優しい人は人の事をよく考えているから逆に怖がらせる事も容易なのだ。

肉まん、確かに外見のふっくらボディと頭のゆる角と、ドラゴンクエストの雑魚キャラに似ていて甘く見られがちですが中身は結構イカつい。

半分に割った時や、ひと口食べた時に出てくる肉の塊が「オラオラ！文句あんのか？見てんじゃねーよ！」と主張してくる。
「逆にお前も食べたろうか？」と肉汁を垂らしながら言われているようにも感じる。そうか肉まんは肉食動物なのか。

 

肉まんを手にした時の「寂しく無い」以上に感じる心強さや逞しさは何となくではなく、肉食動物ならではなのワイルドさから来るものなのか。警察官が警察犬を連れているような、頼れる相棒と呼んでも良いかも知れない。

 

肉まんってかっこいいですね。肉まんを手に持つと冬を容易に越えられそうな気がします。

コンビニのショーケースで出番を待つ肉まん達。良い顔してやがるぜ。