日本公認会計士協会は、「EDINETへのXBRL導入に伴う財務諸表作成プロセスの変更及び監査人の留意点について」というIT(情報技術)担当常務理事名の文書を2008年5月20日付で公表しました。
2008年4月1日以降開始する事業年度からの「EDINETへのXBRL導入に伴い、提出会社側の財務諸表作成プロセスの変更点及び変更に伴い監査人が留意すべき点について、取りまとめたもの」であり、以下のような構成となっています。
1.はじめに
2.財務諸表作成プロセスの変更
3.監査対象となる財務諸表について
4.監査人の留意点について
5.監査報告書の取扱い
6.監査人の実務上の考え方や留意点に関するQ&A
7.XBRLへの今後の対応について
このうち、4では、XBRL化により有価証券報告書などの提出までに新たなプロセスが加わることから「どの時点の財務諸表が監査人に提供され、監査対象となったのかを特定することがより重要」とされています。また、「監査作業終了日において監査の対象となる財務諸表のみ提出を受けた場合には、この紙媒体に署名・捺印後の監査報告書を綴り込み、会社及び監査人双方が保管するなどして、監査人が監査の対象とした財務諸表及び提出した監査報告書を確定する手続を行うことが必要」としています。
5では、監査対象である財務諸表にはXBRLのデータそのものは含まれていないので、会社から有報に添付して提出する監査報告書写しには「財務諸表の範囲にはXBRLデータ自体は含まれない旨」の記載をしてもらうことを推奨しています。
6では6つのQ&Aが示されています。勘定科目の扱いに関するQAが重要かもしれません。
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