会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

日経が撤退しても、『四季報』が存続しているワケ (ITmediaより)

日経が撤退しても、『四季報』が存続しているワケ

『会社四季報』編集長へのインタビュー記事。

『四季報』が生き残った理由について。

「石川: 記事を増やしたり、株価チャートを掲載したり、連結予想欄を追加したり。さまざまな手を打ってきたのですが、最終的には「業績予想」を掲載してきたからではないでしょうか。企業の会見や説明会のほかに、取材をしたり、業界他社からの情報を得たり、会社の個性を勘案したりして、記者は業績を予想しているんですよね。

 約3500社が業績見通しを発表しているのですが、『四季報』はその半分くらいを予想しています。このように言うと、強引に業績予想を書いていると思われるかもしれませんが、そんなことはしていません。より正確な数字でなければ意味がありませんので、会社の見通しと記者の考えが合致していれば、無理に独自予想は立てません。」

決算短信簡素化関連のやりとり。

「土肥: 最後の質問です。東証が上場企業に対して、2017年3月期末から決算短信の簡素化を認めましたよね。企業の負担を減らすために短信の簡素化を認めたわけですが、これは編集部にとって大ニュースではないでしょうか。これまで入手できていた情報が入らなくなるかもしれませんので。

石川: 財務諸表や損益決算書などが、どこまで簡素化されるのか。それに対してどう対応していけばいいのか。編集部にとって大きな課題になります。

土肥: 証券アナリストは原則的に企業の業績を事前に調査できなくなりました。こうした動きも、編集部にとっては逆風が吹いているのではないでしょうか。『四季報』最大のウリである独自の業績予想が書きにくくなるのでは?

石川: 会社が業績見通しを出しても出さなくても、『四季報』は予想を出しますよ。」
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