「ニイウスコー」の巨額粉飾決算疑惑で、違法配当を行ったとして、同社が元会長ら旧経営陣8人を相手取り、総額約25億6000万円の損害賠償を求める訴訟を起こしたという記事。
「訴状によると、元会長らは2005年6月期と06年6月期について、実際は債務超過に陥っていたにもかかわらず、株主配当を行う議案を株主総会に提出する取締役会決議に賛成したという。
(中略)
元会長について、同社側は「捻出(ねんしゅつ)すべき利益金額を指示し、一部の循環取引を行わせた」と指摘。「元役員も元会長の指示を受け、不適正取引に協力した」としている。」
証券取引等監視委員会が、調査しているそうですから、近い将来全貌が明らかになるかもしれません。
調査委員会の調査結果概要と当社としての再発防止策について(4月30日付)(PDFファイル)
4月時点で「元会長兼社長ほか元取締役複数名に対し、在任中の違法行為を原因とする責任追及訴訟を提起いたします」と述べています。
この4月のプレスリリースによれば、粉飾は以下のような手口で行われたようです。(ただし、詳しい影響額等の記載はない。)
・実体の無いとみられるスルー取引
・粗利益5%以上を計上したセール&リースバック取引
・リース契約(会社)を利用した不適切な循環取引
・売上の先行計上とその後の失注処理、買戻しによる循環取引
・不適切なバーター取引による売上
どれがいちばん影響の大きなものだったのかはわかりませんが、3番目の「リース契約(会社)を利用した不適切な循環取引」は特に、あまり例がなく、かつ悪質なものだと思います。要するに費用や損失とすべきものをリース取引として「飛ばし」ていたというものです。
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