新日本監査法人から上場監査クライアントが流出しているという記事。
「上場企業の間で会計監査の担当を新日本監査法人から別の監査法人に切り替える動きが相次いでいる。17日には中堅情報システムのハイマックスなど2社が変更を発表した。東芝の会計不祥事で新日本が金融庁の行政処分を受けた昨年12月以降、監査契約の打ち切りを決めた企業は30社を超えた。
新日本は今年3月末時点で、965社の上場企業の監査を担当している。...」
「背景には株主への説明責任があり、ある企業の幹部は「新日本の業務に問題はなかったが、今後も新日本に依頼するのはリスクがあると監査役会が判断した」と話す。」
記事本文で名前が挙がっているのは、東芝(グループ会社含む)、カルビー、王子ホールディングス、ジェイエイシーリクルートメント、富士フイルムホールディングスです。
想定されていた東芝やそのグループ会社を除くと、20社代であり、965社に対する交代率は3%未満です。大きな比率ではないともいえますが、有名会社も含まれており、新規獲得も難しいとすれば、それなりの影響はあるのでしょう。
流出先は、あらた、あずさ、トーマツなどにばらけているようです。
(新日本からすると、東芝に監査人対策を指南していたといわれるトーマツにも流れているというのは納得できないのでは。)
当サイトの関連記事(2015年の監査人異動について)
2015年はトーマツの退任が21社あったそうです。
カルビーの開示
公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
「監査役会が有限責任あずさ監査法人を公認会計士等の候補者とした理由は、同監査法人が当社の会計監査人に求められる独立性及び品質管理体制、 並びに監査チームとしての専門性及び監査手続の適切性を具備し、当社グループが海外事業を含む「成長戦略」を遂行するにあたり、より専門的かつ適切な監査が可能であるものと判断したためであります。」
新日本の再任も含めて検討したといっています。
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