米医療ベンチャー、セラノス(Theranos)の創業者エリザベス・ホームズの裁判が始まるという記事。
「現在37歳のホームズは、その当時恋愛関係にあったセラノスの元COOのラメシュ・バルワニとともに数百万ドル規模の不正行為を行ったとされ、合計12の罪に問われている。
ホームズとバルワニは、2010年から2016年にかけて投資家や医師、患者を欺いたとされ、最高20年の懲役と25万ドルの罰金を宣告されたが、ともに無罪を主張し、個別に裁判を受けようとしている(バルワニの裁判は2022年1月に開始予定)。
ホームズの裁判は、パンデミックや彼女の第一子の出産などの影響で数カ月延期されていたが、31日に陪審員の選定が開始され、合計で3~4カ月に及ぶ可能性があるとされる。」
弁護側は、セラノスの誇大宣伝が、スタートアップの一般的慣行だという主張もしそうだとのことです。
「弁護団はさらに、彼女がセラノスの技術を売り込む際に用いた不当なマーケティング手法が、投資を確保するために製品を誇張するスタートアップの一般的な慣行に沿ったものだったと主張する模様だ。」
日本も同じ?
さらに詳しい記事。
「全米を揺るがした超絶詐欺」始まった裁判の行方
セラノスを率いたホームズに実刑判決下るか(東洋経済)(The New York Times配信)
「事件の焦点は、セラノス製の血液検査機器の不具合をホームズが認識していたかどうか、だ。ホームズの弁護士は、ホームズは単なるスタートアップ企業の対外的な顔にすぎず、一方でバルワニをはじめとするそのほかの人々が技術面を担当していたと主張するかもしれないと、法律専門家は述べている。
弁護団は、ホームズに肩入れしていた機関投資家がセラノスに関してもっとよく調べるべきだったと主張する可能性もある。さらに、ホームズはただ単に野心的な使命を果たすために、シリコンバレーの誇張の常識に従っていただけであると主張しかねない。」
「ホームズが証言台に立つとなると、検察側は過去の供述を持ち出して同氏の発言の信憑性に傷をつける可能性がある。2017年の証券取引委員会(SEC)供述録取において、同氏は質問に対して600回以上「わかりません」と答えている。
「あれだけ多く『わかりません』と答えた後に、『私はこのように記憶しています』と答えるのは難しいだろう」と、事件には関わっていないコロンビア大ロースクール教授、ジョン・C・コーヒーJr.は話す。「それが彼女に対して最も不利な証拠だろう」。」
「同年(2018年)に発行された司法省の起訴状で、ホームズとバルワニはともに、検査に限界があり、検査結果は不確かなもので、スピードも遅いということを知りながらも、投資家に対してセラノスの血液検査機器が、1滴の血液であらゆる臨床検査をすばやく行うことができると述べたとして告発された。
また、ホームズとバルワニは、セラノスの商売上の取引を誇張し、同社が2015年に10億ドルの年商が見込めると投資家に伝えたのにもかかわらず、実際には数十万ドルしか年商がなかったとも書かれた。」
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