会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

ジャスダックのテラ 1年間の開示の4割が事実と異なるおそれ(東京商工リサーチより)

ジャスダックのテラ 1年間の開示の4割が事実と異なるおそれ

テラ(ジャスダック上場)が、2020年4月から1年間の適時開示のうち、4割が事実と異なっている、またはそのおそれがあると発表したという記事。

これまでの経緯は...

「新型コロナ感染拡大でワクチンや治療薬が注目されていた2020年4月27日、テラはCENEGENICS JAPAN(株)(TSR企業コード:134023846、千代田区、以下セネ社)と新型コロナ治療法の開発に関する提携を発表した。」

「テラは2020年5月、メキシコで新型コロナに対する臨床研究が開始されたと発表した。だが、同年6月に一部週刊誌などで治療薬開発は行われていないと報じられると、テラはセネ社から治療新薬の臨床試験は承認されているとすぐに反論した。

その後、セネ社の当時の社長がメキシコ・イダルゴ州知事と共同会見を行ない、同知事によるメキシコ政府への薬事申請、セネ社の子会社プロメテウス・バイオテック(以下プロ社)の薬事申請はイダルゴ州保健局に行われていた、などの情報を相次いで開示した。

そして、8月にはプロ社の発行済株式の51%をセネ社から取得し、子会社化するための株式譲渡契約書の締結を開示した。

こうした一連の動きについて、薬事承認は虚偽と指摘するネット上の投稿もあったが、テラは虚偽でないと否定。10月にはセネ社を割当予定先とする約36億円の第三者割当増資を開示した。

だが、第三者割当増資は12月に一部払込みがあったものの、大半は失権した。さらに同月、株式を取得したプロ社がイダルゴ州以外での薬事承認が得られる見込みがなく、セネ社に買い戻しや譲渡代金の支払いと増資にかかる10億円の違約金支払いを求めたが、セネ社からは応答がなかったという。」

こういう開示のかなりの部分は、うそだったということのようです。

過年度の適時開示の訂正等に関するお知らせ(テラ)(PDFファイル)

「...当社において本報告書に基づいて 2020年4月から2021年3月までの1年間の期間において当社が行った適時開示60件を確認した結果、合計24件の適時開示資料においてその一部またはその全部に事実と異なる内容またはそのおそれがある内容が記載されていたことが判明いたしました...」

過年度の有報などの訂正も発表しています。ただし、損失が減る方への訂正のようです。

過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度の決算短信等の訂正に関するお知らせ(テラ)(PDFファイル)



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