大手監査法人がAI(人工知能)の活用研究に乗り出しているという記事。
各法人の取り組みを紹介しています。
・新日本
東京大学の先生との共同で行っている将来の不正会計を予測する仕組み導入と、EYが開発した、クライアントの仕訳データや元帳・補助元帳のデータを分析するシステム
・あずさ
ビッグデータ分析により監査作業を高精度化・効率化と、企業が記録・管理する財務および非財務データを入手し、対象となるすべての取引について各データ間の関係性を分析し、異常がないか検証
米国KPMGではIBMの人工知能「ワトソン」の監査業務への導入を検討
・あらた
「AI監査研究所」を設立
(トーマツについてはふれていません。)
しかし、実用化はまだ先とのことです。
「各法人ともAI研究に着手しているが、現在のAIレベルはまだ低く「実際に監査業務に使えるのは5―10年かかる」(大手監査法人)との意見が多い。またAI監査が実現しても、最終的なチェックは人間の会計士が行わねばならず、業務の効率化がどこまで進むかも疑問だ。」
いわゆる仕訳テストにおけるデータ分析などでは、提携している国際ネットワークのツールを使って実用に近いことをやっていると思いますが、それは、AIというレベルではないでしょう。
AIについて今にも監査に使えるようなバラ色の宣伝をする監査法人があれば、相当あやしい(あるいはトップが全然分かっていない)といえそうです。
もちろん、記事でいっているように、将来的にはどうなるかわかりません。
記事の見出しになっている「AIは東芝の不正会計を見破れるか」という点については、東芝クラスの会社であれば、自社のAIを使って監査法人の裏をかく方法を考えさせるでしょうから、期待できないかもしれません。
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