不動産会社のオープンハウス(東証1部)がいろいろ話題になっているようです。
「業績絶好調のオープンハウスで、過重労働による重大事案が続出していることがわかった。社内からの各種告発によると、直近の数年で、少なくとも13件以上発生しており、うち数件は、関係者から事実確認がとれた。なかでも2017年新卒入社の男性(享年24歳)は入社3年目の夏に自殺、2020年新卒入社の女性(享年23歳)は入社1年目の秋に死亡するなど、若手社員の命を使い捨てるブラック企業ぶりが目立つ。」
13件の事案の簡単な表が掲載されています。
「ローンを組まされ自社物件を買わされる自爆営業の実態や、実労働時間の改ざん、入社2年目から管理監督者(副主任マネージャー)にして残業代支給対象から外す手口、いきなりOHD(オープンハウスデベロップメント)に出向させて36協定の限度時間を免れる手口、そして洗脳的な新人研修やパワハラセクハラの実態など、「死ぬまで働かされる」過重労働の構造的な背景について、実情を忖度なく話してくれるかたは、以下までご連絡下さい。取材源秘匿します。」
ということで、このメディアでは取材協力者を募っています。
同じメディアの過去の記事。
中身入りペットボトルで頭を殴打、「死ね」「殺すぞ」「なんでできねえんだ」と恫喝指導――元社員が告発するオープンハウスの“オープンにできない”パワハラ職場環境(2019年)(My News Japan)
ちなみに、最近発表された第3四半期の決算は、絶好調だったようです。
オープンハウスの純利益22%増 10~6月、戸建て好調(日経)
「売上高は52%増の5837億円。戸建て関連事業の売上高は28%増の3505億円だった。戸建ての需要が増して値引きせずに売りやすくなり、同事業の売上高総利益率は19.5%と前年同期より3.4ポイント上昇した。1月に連結子会社化した投資用マンションのプレサンスコーポレーションも寄与した。営業利益は89%増の728億円だった。」
四半期報告書を見ると、会計監査人は大手監査法人です。
有報で役員を見ると、女性が3人もいます(ひとりは有名なニュース・キャスター)。監査役もひとりは女性です。
金融にも進出するそうです。
子会社化したプレサイスといえば、当サイトでも何回か取り上げた「明浄学院」の事件に関係する会社です。
プレサンス前社長が無罪主張、21億円横領罪 大阪地裁(2021年5月)(日経)
「起訴状によると、××被告は法人の元理事長、×××××被告(63)=一審で実刑判決、控訴中=らと共謀し、2017年7月ごろ、法人が運営する明浄学院高(大阪市阿倍野区)の土地の一部を不動産会社に約31億円で売却する際、手付金として振り込まれた21億円を複数の別法人の口座に移すなどして着服したとされる。
検察側は冒頭陳述で、プレ社創業者の××被告は、立地に恵まれた明浄学院高の土地を取得し、大型マンションの開発に強い意欲を持っていたと主張。共謀者らから「経営権取得の資金を貸し付ければ土地を取得できる」と説明され、被告個人の資産から××被告側に約18億円を貸し付けることを承諾したと述べた。」
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