日野自動車の2024年4〜9月期の連結決算は最終損益が大赤字になったという記事。
「日野自は22年にエンジンの認証不正が発覚した。型式認証を取得する際に実施する排出ガスや燃費のデータを改ざんしていたため、不正のあったエンジンを搭載した車両の出荷を停止する事態に発展した。
米国やカナダなどで顧客の物流会社などから集団訴訟を受け、当局による調査も続いている。そのうち米国当局との和解交渉に関して、2300億円を特別損失として計上した。「現時点で合理的に見積もり可能とした範囲」(同社)という。
米国当局との交渉次第で損失が膨らむ可能性があるとしている。米国以外にオーストラリアなどでも訴訟が起きており、損失リスクがある。
オンラインで記者会見した中野靖・最高財務責任者(CFO)は、追加の損失リスクは「大きな峠は越え、ここまでの規模になることはない」と語った。」
会計基準(日野自動車は日本基準)上は、合理的に見積もりできる金額だけ計上すればよいのでしょうが、実は、見積もりできない部分がこわいかも(見積りできるだけのデータがないということだから)。
特別損失の計上、業績予想の修正並びに剰余金の配当(中間配当無配)及び期末配当予想の修正に関するお知らせ(2024年10月29日)(PDFファイル)(「決算情報」のより)
「当社は、北米向けエンジンの認証問題にかかる損失として、米国当局との認証問題に関する和解に伴う費用及びカナダ訴訟の和解金について、現時点で当社として合理的に見積もり可能と判断した範囲において、北米認証関連損失として特別損失に 2,300 億円計上いたしました。
なお、今後の米国当局との交渉等の結果、追加の損失を計上する必要が生じる可能性があります。また、米国以外の国における認証問題に関連して負担する可能性のある費用や、カナダ以外の訴訟に関する和解金等は今回計上する損失には含まれておりません。追加の損失計上の必要が生じた場合には、速やかに開示いたします。」