新日本監査法人が、将来の不正会計を予測する仕組みを導入して、監査品質管理を強化するというプレスリリース。
「EYのメンバーファームである新日本有限責任監査法人は、2016年7月より、将来の不正会計を予測する仕組みを導入し、会計監査の品質管理の高度化に取り組みます。また、東京大学大学院経済学研究科の首藤昭信准教授と協働し、不正会計予測モデルの精度の向上を図っていきます。
不正会計予測モデルとは、過去に重要な虚偽表示のあった財務諸表の特徴に照らして、将来の重要な虚偽表示や有価証券報告書の訂正が生じる可能性を予測するものです。過去5年分の金融関連各社を除く上場企業の財務諸表を中心とする企業情報に基づき、機械学習の技術を用いてモデルを構築しています。今後は、不正会計予測に関する研究の第一人者である首藤准教授の協力のもと、会計監査人の経験則などと組み合わせ、モデルの精度の向上に取り組みます。」
![]() | 日本企業の利益調整―理論と実証 首藤 昭信 中央経済社 2010-03 by G-Tools |
不正会計見抜く分析モデル開発 新日本監査、確率を計算(日経)(記事冒頭のみ)
「全上場企業の過去5年の有価証券報告書のデータを基に分析モデルを作った。経常利益に比べて現金収支が悪化していないか、現金収入を伴った売上高が減っていないかなど、約40のチェック項目を設定。過去の不正会計の実例と比較して、当該企業が不正を犯している確率を計算する。」