真っ向からぶつかるソフトバンクと楽天の主張
ソフトバンク・楽天産業スパイ事件の解説記事。
悪いのは、逮捕されたエンジニアですが、両方の会社にも問題があるようです。
ソフトバンクは...
「××容疑者はソフトバンクに在籍する最終日に社内サーバーに接続し、メールの添付ファイルとして自分自身が設定していたメールアドレスに送信していた。
あくまでも一般論だが、企業で使われているメールサーバーは情報流出や不正使用を防止するため、何らかの監視機能が設定されていることが多い。携帯電話事業者など情報機密が多い企業ならばなおさらのことだ。
機密情報へのアクセス記録やファイルを添付しての社外への送信などが行われれば、それらを察知することは可能であり、たとえすぐさま察知できなかったとしても、後日、記録を検証することで不正持ち出しがどのように行われたのか、簡単に把握できてしまう。
エンジニアである××容疑者が、これほど安易で発覚しやすい手法で情報を盗み出したことは驚きだが、一方でこれほど安易な方法で情報を流出させたソフトバンクの情報システムにも驚かされる。」
楽天は...
「楽天モバイルはモバイル通信インフラ整備を急いでいる時期であり、合場容疑者が持っていただろうネットワーク構築ノウハウの詰まった情報を欲していた可能性があり、翌日から在籍していることからも、何らかの形でソフトバンクの情報が使われた可能性はある。
そうした疑いを受けないためにも、雇用する側(つまり楽天モバイル側)が自社の評判を傷つけないためにも、競合で働いていたエンジニアを雇用する際には、一定の冷却期間を置いたり情報管理の面でクリーンであるための対策を行うべきだが、楽天モバイルにはそのような節度が欠けていた。
明らかになっている事実関係だけをみれば、自社のインフラ整備を加速させるためにライバル社からエンジニアを情報とともに引き抜いたと思われても仕方がない。」
楽天モバイルへ転職した元社員の逮捕について(ソフトバンク)
「当社は、当該元社員が利用する楽天モバイルの業務用PC内に当社営業秘密が保管されており、楽天モバイルが当社営業秘密を既に何らかの形で利用している可能性が高いと認識しています。今後、楽天モバイルにおいて当社営業秘密が楽天モバイルの事業に利用されることがないよう、当社営業秘密の利用停止と廃棄等を目的とした民事訴訟を提起する予定です。」
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