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インタビュー:オリンパス立件は容易でない=元東京地検特捜部検事(ロイターより)

インタビュー:オリンパス立件は容易でない=元東京地検特捜部検事

元東京地検特捜部検事の高井康行弁護士へのインタビュー記事。オリンパス事件について聞いています。

「――東京地検特捜部や証券取引等監視員会、警視庁もオリンパスの捜査に入っている。今後の展開をどう読むか

「現在、検察は広くくくれる法律構成を考えているだろう。報道ベースで考えると、金融商品取引法の有価証券報告書虚偽記載や偽計に問われる可能性がある。刑法的には、背任だ。主な罪名はこの三つだろう。対象となるのは、会社の中で損失飛ばしを主導した人たちに加え、外部でそれを助け、スキーム作りを教えたり、その行為に加わった人だ。監査法人も、こうした事実を知りながら見逃した可能性もあり、捜査対象の視野には入っていると思う」

――すぐに立件できる内容とみているか

「簡単な事件ではない。金商法違反に問うたとしても、主導した人たちに故意があったかどうかを立証しなければならない。本来だったら開示すべき損失だったという認識があり、あえて裏側に隠す意思があったのかどうか。オリンパスが、損失の出た有価証券をファンドに飛ばしていたとしても、実際に簿価で売却していれば、なぜ損失計上しなければいけないのか、という論点も予想される。また、その後の穴埋めのためのM&Aの取引も金商法違反に問えるのかどうか、という問題もある」」

「――監査法人はどうか

監査法人が『私たちも騙されていました』となれば、刑法的にはセーフだろう。行政罰はあるかもしれないし、監査法人として役割を果たしていたのかどうかという問題は残るだろう」」

オリンパス第三者委:調査結果、週内に公表も-損失隠し問題で関係者(ブルームバーグ)
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