名証セントレックスへの上場をねらっていた会社が、増資を偽装していた疑いがあるという記事。
「ABC社の資本金は、塩田元社長が社長に就任した00年当時は3千万円。05年にかけて数回の増資が実施され、同年3月時点の資本金は5億4335万円に達した。」
「関係者によると、塩田元社長はこれらの増資の際、借金返済のためと偽って同社から引き出した資金を使い、新しい株主や従来の株主から増資資金の払い込みがあったように装っていたという。筆頭株主だった自分や他の株主からの増資と見せかけたのは、少なくとも1億円以上に上るとみられている。」
「塩田元社長は、増資に流用した会社資金を穴埋めする必要に迫られ、脱税工作で裏金をつくっていたという。この工作では、ABC社が直接購入した不動産取引に仲介業者がいたように仮装し、ダミー会社への仲介手数料名目の架空経費を計上するなどして、04年6月期までの2年間に約5億1800万円の所得を隠し、法人税約1億5500万円を脱税したとされる。」
増資で得た資金が、社長への貸付金や仮払金として流出したままだと、誰が見てもおかしいということになる(当然上場できない)ので、架空の経費を計上することにより還流させたのでしょう。しかし、結局、監査人よりはるかに手強い税務署に見つかってしまったということになります。
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