産業機械メーカーの(株)トガシ技研[山形]が民事再生法を申請 負債56億円(東京商工リサーチ配信)
トガシ技研という山形の会社の倒産記事。民事再生法の適用を申請し、保全処分および監督命令を受けたとのことです。
「負債総額は債権者数21名に対して約56億円。」
リーマンショック後に債務超過に陥ったものの、その後、増収基調だったそうです。
しかし、主力取引先の倒産による焦げ付き発生や、融通手形取引・架空売上発覚で、立ちゆかなくなったようです。
「2020年7月期は下半期以降「新型コロナウイルス」感染拡大の影響を受けて受注が失速。これを受けてクリームルームを活用した不織布マスクの生産にも着手していた。
2021年7月期は世界的な半導体不足を追い風に産業用ロボット関連が増産となったほか、マスクや足踏み式消毒液スタンドの受注も堅調に推移し、売上高は過去最高となる50億円を突破した。
しかし、主力取引先だった(株)オフィスエフエイ・コム(TSR企業コード:262040085、法人番号:4060001014881、栃木県小山市)が2022年7月29日、東京地裁に民事再生法の適用を申請したことで、同社に対する多額の焦付が発生。その後、融通手形取引や架空売上の計上が明らかとなり、対外的な信用が失墜した。
2022年7月期の決算では架空売上を除く実態を伴った取引のみを計上した結果、売上高は約7億6800万円まで急減し、約3億2900万円の赤字を余儀なくされ、再び債務超過に転落。金融機関から約31億8000万円の手形買戻請求を受けるなかで対応策を模索してきたが、自力での経営再建を断念し、今回の措置となった。」
融通手形までやっていたのでは、立ち直るのは難しかったのでしょう。(架空売上も融通手形がらみ?)
【山形県内で今年最大の倒産】トガシ技研(山形)が民事再生法を申請 負債額は約56億円、粉飾決算が明るみに(Yahoo)(帝国データバンク配信)
「オートメーション需要に対応するための設備投資が相次いだことで過剰債務を抱え、また近時は半導体をはじめとする部品調達が滞る事態となって思うような納品ができず、資金繰りが悪化していた。さらに、主要得意先であった(株)オフィスエフエイ・コム(TDB企業コード:240435142、栃木県小山市)が、2022年(令和4年)7月29日に民事再生法の適用を申請したことを受け、多額の不良債権が発生するとともに、同社との取引を利用した架空売り上げの計上による粉飾決算が明るみとなった。」
得意先と一緒になって、融通手形で資金繰りをつけていたということでしょうか。なんだか、昭和時代みたいな倒産事例です。