会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

資生堂、655億円の特別損失 米国子会社の販売不振で(朝日より)

資生堂、655億円の特別損失 米国子会社の販売不振で

資生堂が米国の化粧品子会社ののれんなどの減損処理を実施し、2017年7~9月期に655億円の特別損失を計上するという記事。

「資生堂は1日、米国の化粧品子会社「ベアエッセンシャル」の販売不振で「のれん代」などの減損処理を実施し、2017年7~9月期に655億円の特別損失を計上すると発表した。」

「資生堂は北米での事業を強化するため、10年にベア社を約1700億円で買収した。しかし、期待通りに売り上げが伸びず、13年3月期にも286億円の特別損失を計上し、8年ぶりの純損益の赤字を招く引き金となっていた。」

直近の有報(2016年12月期)を見ると、のれんは600億円弱です。そのほか、無形固定資産では商標権が1460億円計上されています。

通期連結業績予想の修正、特別利益および特別損失の計上に関するお知らせ(資生堂)(PDFファイル)

この損失の穴埋めなのかもしれませんが、子会社株式と関連資産を売却して360 億円の特別利益を計上するそうです。

ゾートスインターナショナル Inc.の譲渡に関するお知らせ(資生堂)(PDFファイル)

「1988年に資生堂グループに加わったゾートス社は、サロン向けのヘアケア製品を、米国を中心に世界70 カ国で展開しており、今なお成長を続けています。」

資生堂が当てはまるのかどうかはわかりませんが...

走り出すと誰も止められない? 大企業の海外M&A、半数が損失計上するワケ(Yahoo)

「専門家の多くは海外案件で苦戦する原因として、競争入札による高値づかみ、買収後の経営管理の難しさを挙げます。早稲田大学の宮島英昭教授は「経営トップが買収を決断すると担当者は採算に合わない案件でも途中でストップをかけられなくなり、結果として失敗する事例が多い」と分析します。一方、政投銀でM&Aの仲介に携わる飯野登志樹課長は長年の経験から、「もともとよく知っている相手を買収すると成功する傾向がある」と主張しています。」

「三菱東京UFJ銀行の試算によると、法人企業統計の中で国内外のM&Aを含む「投資その他資産」が今年3月末までの1年間で33兆円増えました。「好調な業績を背景に今年もM&Aは高水準が続く」(経済調査室の横田裕輔氏)と予測します。政投銀の調査では、過去に海外M&Aで損失を計上した経験がある企業の6割以上が引き続きM&Aに積極的だと回答しています。」
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事