新日本はIRIに対し解決金として、 1 億 5000 万円を支払う
インターネット総合研究所(IRI)が提訴していたIXI事件に関わる損害賠償請求につき、新日本有限責任監査法人との間で、和解が成立したという記事。
「IXIの有価証券報告書の虚偽記載の存在及び本件監査における新日本の過失を主張してきたが、さる6月20日に、IRIとシーエーシー(以下「CAC」)との間で和解が成立したことを機に、新日本が早期解決のため解決金を支払うことにより、本件訴訟を終結させることとし、和解に至った。新日本はIRIに対し解決金として、 1 億 5000 万円を支払う。」
IXI事件はIT企業の架空循環取引による不正として有名な事件ですが、和解とはいえ、裁判所も監査人の責任を認めたということになるのでしょう。
IXI事件に関わる新日本有限責任監査法人との和解成立の件(インターネット総研)(PDFファイル)
「当社は、同事件に関する、前回のCACとの和解に続く今回の新日本監査法人との和解で、被
害総額の一部ではありますが回復することができ、これにより、当社には一切の不正や落ち度がなかったことが明らかになりました。
当社は、長年にわたって不正を繰り返していたIXIが、東証二部上場企業として資本市場に上場することに関与してきた関係者から、解決金の支払を受けることができたことを今後の企業活動再生に向けてのステップにしていきたいと考えております。」
インターネット総研は粉飾決算をしていたIXIを買収してしまい、投資額を失っただけでなく、連結決算にIXIの粉飾決算数値が含まれていたということで、上場廃止になってしまいました。厳しいコメントになっているのも理解できます。
訴訟の終了について(新日本監査法人)
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(補足)
IXIのもともとの親会社だったシーエーシーとの間では、すでに和解が成立し、インターネット総研は30 億円の和解金を受け取ることになったそうです。
IXI事件に関わる株式会社シーエーシーとの和解成立の件(PDFファイル)
和解による訴訟の解決に関するお知らせ(シーエーシー)(PDFファイル)
「東京地方裁判所から本件を収束するべく、強い和解勧告が行われました。」
「本件訴訟への今後の対応方針を検討したところ、 訴訟を継続した場合に売買契約の錯誤無効が認められる可能性が高く見込まれるとの意見を訴訟代理人から受領いたしました。」
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