8月4日の日経に、1ページまるまる使った、ESG開示に関する特集記事が掲載されています。何かのキャンペーンなのでしょうか。
「日本を含め世界で企業に対するESG(環境・社会・企業統治)の情報開示規制の強化が進む。年々拡大するESGマネーをひき付けるには企業の「非財務情報」の拡充が欠かせないためだ。脱炭素という課題を成長に変える力が問われる中、日本企業にも迅速な対応が求められる。」
・ESG開示ではEUが先行している。タクソノミ-、企業向け規制、投資家向け規制の3つを活用している。
・他国でも、TCFD提言に沿った開示が動き出している(キリンホールディングスの例を挙げている)。
・英国はいち早く開示義務化に動いた。23年までに全上場企業に義務化など。香港やニュージーランドも義務化する方針。
・日本でもプライム市場の上場企業にTCFD提言に基づく開示を求める。全上場企業への義務化も検討。
・米国は独自基準策定。
・開示枠組みが乱立している。IFRS財団が共通枠組み作りに乗り出している。EUや米国は、IFRS財団基準への意見反映を狙う。
・世界の中央銀行も、社債の買い入れや融資の条件として、脱炭素などの情報開示を求める動きが出ている。(欧州中央銀行、英イングランド銀行、日銀などの動向を紹介)
・気候変動対応、人権、多様性といった非財務情報を積極的に開示する企業の市場価値が高まりやすくなっている。(アシックスの例を紹介)
・統合報告書の発行企業数も579社と、5年で3培近くに増えた。積極的に取り組んでいるリコーや三井化学は株価が大きく上がった。いちよし経済研究所の「開示スコア」によると、中小上場企業も、大企業以上に対応を進めている。
・しかし、日本製鉄は温暖化ガス排出ゼロ目標を打ち出したのに、株価は反応せず。
・ESGを定量化する工夫もなされている(KDDI、エーザイ、明治ホールディングスの例を紹介している)。PwCも、温暖化ガス排出量や女性役員比率などの財務への影響を試算するサービスを開始。
・ESG情報開示研究会の参加企業も急増している。
といった内容です。
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