米証券取引委員会(SEC)が米石油メジャー、エクソンモービルの調査に入ったという記事。
シェール資産の評価を水増ししていた疑惑があるようです。
「告発内容は、エクソンが米南部パーミアンに保有するシェール鉱区の評価に関するもの。エクソンは不可能と思える開発ペースを前提に評価額を約600億ドル(約6兆2000億円)と算定したが、2019年の一部の従業員の見積もりでは400億ドル程度だったという。評価方法に異議を唱えた従業員のうち少なくとも1人が解雇されたという。」
内部告発がきっかけで調査するようです。
エクソン株下落、パーミアン盆地の資産価値巡りSECが調査との報道(ブルームバーグ)
「今回の調査は内部告発に端を発していると、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が事情に詳しい複数の関係者の話を基に報じた。2019年のエクソン社内査定において、資産価値を押し上げるために油田をどの程度速く掘削できるのかに関して、従業員は非現実的な想定を用いるよう強いられたという。WSJによれば、告発した従業員の少なくとも1人は昨年に解雇された。」
たぶん、減損処理に使われるのでなければ、この水増しだとされる評価額の金額自体が会計処理に適用されることはないと思われますが、開示される数字ではあるのでしょう。
いずれにしても、見積り数値を算出する際の仮定の設定の話のようです。
ブルームバーグ記事原文。
↓
Exxon Falls After Report of SEC Probe into Permian Valuation(ブルームバーグ)
Exxon reportedly investigated by the SEC over valuation of key asset(CNBC)
The whistleblower complaint, filed by an employee, alleged that Exxon pushed staff toward inaccurate forecasts including the rate at which wells could come online, according to the Journal, which reviewed a copy of the complaint.
In a statement, Exxon called the allegations “demonstrably false.”
「online」には、コンピュータ用語のオンライン以外にも、稼働中とか作業中という意味もあるようです。油田が稼働状態になるスピードをごまかしたのではないかということなのでしょう。
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