会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

稲畑産が決算発表を延期 4~6月、海外子会社で在庫に差異(日経より)

稲畑産が決算発表を延期 4~6月、海外子会社で在庫に差異

東証1部上場の稲畑産業が第1四半期(2017年4~6月期)決算の発表を延期するという記事。

ドイツ子会社の在庫に帳簿と約10億円の差異があると判明したため。現時点で正確な影響額は算定できず、弁護士や公認会計士ら外部の専門家を交えて調査を進めている。」

平成 30 年 3 月期第 1 四半期決算発表の延期に関するお知らせ(稲垣産業)(PDFファイル)

「当社のドイツに所在する連結子会社 INABATA EUROPE GmbH が保有している在庫のうち、平成 29 年 3 月から 4 月頃に仕入れた約 14 億円分の太陽電池モジュールについて、7 月上旬に保管先のひとつであるポーランド倉庫の実地棚卸を実施したところ、帳簿在庫数量と現物数量との間で約10 億円の差異があることが判明しました。差異の一部は既に販売済みであるにもかかわらず、帳簿上、出荷処理されていなかったことが主な原因と考えられます。」

メーカーから販売先への直送取引のみ行っていたのが、在庫取引も行うようになったことが背景にあるようです。「在庫の出荷管理を販売先に委託していた」とのことで、相手からすれば消化仕入ということになるのでしょう。相手は出荷の報告を遅らせば遅らすほど有利なわけですから、このドイツ子会社がもっと頻繁に在庫をチェックした方がよかったのかもしれません。あるいは、不正が絡んだような、もっと深い事情があるのかもしれません(代金回収が遅れているのを隠すためなど)。
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