会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

FRC urges caution on KPMG audit mix

FRC urges caution on KPMG audit mix

世界的な会計事務所KPMGが売り出している、外部監査と内部監査をブレンドした監査パッケージ商品について、英国の監督当局Financial Reporting Councilが注意を呼び掛けているという記事。

議論が始まったのは、Rentokil社の監査人が、PwCからKPMGに交代したときです。KPMGは、外部監査の作業を、通常は内部監査人によって行われる領域にまで広げることによって、監査コストを著しく低減することを約束しました。大手会計事務所の間では、職業倫理上の指針に違反するのではないかと、眉をひそめる向きもありました。

Debate began on the issue in July when Rentokil, announced a switch from long-term auditor PricewaterhouseCoopers to KPMG, which promised to significantly reduce audit costs by extending the external audit work to areas commonly performed by internal auditors. The arrangement raised eyebrows among the Big Four, with some concerned it could be skirting ethical guidelines.

監査基準は、外部監査人が内部監査を行う場合の2つの脅威について、警告しています。ひとつは、自己レビューの脅威として知られているものであり、監査人が自らの作業をレビューする脅威です。もうひとつは、マネジメント(の役割)の脅威として知られているものであり、監査人がマネジメントの役割を行うことの脅威です。

Audit standards warn against two threats when an external auditor undertakes internal audit work. The first, known as the self-review threat, warns against an auditor reviewing its own work. The second, known as the management threat, warns against internal auditors, performing a management role.

日本の公認会計士法でも、(公認会計士法上の大会社等の規制ですが)内部監査業務は、監査との同時提供禁止業務になっていたと思います。ただし、財務諸表監査の一環として、会計処理や内部統制について、助言をし改善を促すことは当然認められます。会社の組織の中に入って、あるいは会社から請け負って、内部監査業務を行うことはできませんが、グレーゾーンはありそうです。
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