会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

宝飾会社ナガホリ「株価急騰の裏側」、不動産取引を巡り不可解な動きも(DOLより)

宝飾会社ナガホリ「株価急騰の裏側」、不動産取引を巡り不可解な動きも

「ナガホリ」(東証スタンダード)に複数の大株主が登場し、株価も急騰しているという記事。

「そのうち、布山高士氏(「NC MAX WORLD」という中央区銀座にある不動産会社の代表、4月提出の大量保有報告書で8.99%保有)は保有目的を「純投資」と開示している。

だが、「リ・ジェネレーション」という港区芝の「物品の販売」を行う会社(同月提出の大量保有報告書で9.96%保有)は保有目的を「重要提案行為等を行うこと」と明示しており、ナガホリの経営陣は身構えざるを得ない。

また8月に入ると新たに「マイルストーンマネジメント」(板橋区)という5月に設立されたばかりの会社が「最大で25%の株式を取得する意向がある」と伝えてきた。」

この記事は、複数の投資家が一見バラバラに市場で株式を買い進め、その後足並みをそろえて、一気に会社の経営権を奪取する「ウルフパック(群狼)戦術」ではないかと見ているようです。

ナガホリの本社(東京メトロ千代田線の湯島駅からすぐ)の裏手の土地で進められている再開発プロジェクトとの関連も推測しています。この再開発にかかわっているとして、メトロス開発(伊藤忠都市開発や東京建物と業務提携関係)、東京建物といった会社の名前を挙げています。

メトロス開発と新しい大株主との関係は...

「今回ナガホリ株を買い進めた布山氏はそのメトロス開発の元取締役である。2016年10月に取締役に就任し、翌年2月に辞任した。就任のタイミングは現社長の小柴義弘氏と同じである。しかも布山氏が代表を務めるNC MAX WORLD社の本社はメトロスと同じビルの同じフロアにある。」

「布山氏にはカネがある。昨年9月にNC社の株式の49%を「アジアゲートホールディングス(HD)」という東証スタンダード上場企業に30億円で売却し、残りの51%も今年2月に31億円で同社に売却している。」

「同じくナガホリ株の取得を進めてきたリ・ジェネレーションについて調べると、案の定こちらもメトロスとつながりがある。

燦キャピタルマネージメント」という赤字続きのハコ企業がある。メトロスが13年に設立された当時の代表取締役である齋藤顕次氏(15年辞任)は16年6月に燦キャピタルの取締役投資事業本部長に転じ、20年8月まで務めていた

この間、20年2月のリリース「特別損失計上に関するお知らせ」で、取引先の投資会社「イノプライズ」(千代田区)に事業資金として5000万円を貸し付け、19年12月の返済期日までに3000万円の返済を受けたものの、残額2000万円についてはいまだ回収できないため貸倒引当金を設定する旨を開示したが、このイノプライズがその後2度の本店移転を経て、今年3月に社名変更したのが「リ・ジェネレーション」である。ちなみに齋藤氏は現在アジアゲートHDのほうの取締役になっている。」

パックスインターナショナルというかつて詐欺事件を起こした会社の経営者なども登場して、人物相関図でも書かないと、全体像がつかめませんが、要するに、新たな大株主たちは、バラバラの存在ではなく、経歴面・取引面で接点があり、地上げという最終的な目的を共有するひとつのグループではないかということをいいたいようです。

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