オリンパス粉飾事件に関連して会社と株主が旧経営陣らに損害賠償を求めた訴訟で、最高裁が上告棄却の決定を行い、二審・東京高裁判決が確定したという記事。
「オリンパスの粉飾決算事件に絡み、同社と個人株主が旧経営陣らに損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(池上政幸裁判長)は26日までに旧経営陣側の上告を退ける決定をした。同社などの上告は受理しない決定をし、菊川剛元社長ら3人に総額約594億円の支払いを命じた二審・東京高裁判決が確定した。」
刑事事件の方は、2013年に旧経営陣3人の有罪が確定しているそうです。
「オリンパス」旧経営陣3人に594億円賠償命令判決確定 最高裁(NHK)
当社旧取締役に対する損害賠償請求訴訟の最高裁決定に関するお知らせ(オリンパス)(PDFファイル)
「当社の過去の損失計上先送り問題に関する当社旧取締役5名に対する損害賠償請求訴訟について、東京高等裁判所は、菊川剛、山田秀雄、森久志の3名については、当社の請求を認容する判決を下し、下山敏郎および岸本正壽については、当社の請求を棄却する判決を下しました。当社は、下山敏郎および岸本正壽の2名に対する請求を棄却した部分を不服として、最高裁判所に上告および上告受理申立てを行い(但し、前述のとおり、上告は取下げ済み。)、山田秀雄および森久志は、当社の請求を認容した部分を不服として、上告及び上告受理申立てを行いました(菊川剛については、上告せず控訴審判決が確定しました。)ところ、2020 年 10 月 22 日付で、最高裁判所より、当社の上告受理申立てについて、上告不受理の決定がなされ、旧取締役2名の上告および上告受理申立てについて、上告棄却および上告不受理の決定がなされました。以上により、旧取締役に対する損害賠償請求訴訟は全て終結いたしました。」
オリンパス粉飾事件の裁判は、経営陣に関するものは、刑事・民事とも終結したことになるのでしょう。
しかし、粉飾の指南役とされたこの人たちはどうなってるのでしょう。刑事裁判は有罪で確定しているようですが...。
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「腐ったガキども」東京地検特捜部の捜査手口を暴露…オリンパス事件指南役が無罪主張(2017年)(Business Journal )
「人質司法」訴える父が交わした祖母との書簡 長女が出版 オリンパス事件「指南役」(2020年7月)(毎日)(記事冒頭のみ)
「2011年に発覚したオリンパスの巨額損失隠し事件で、金融商品取引法違反ほう助などの罪で懲役4年の実刑判決が19年に確定した元野村証券社員、横尾宣政氏(66)が、2年半以上にわたる勾留中に母鈴子さん(98)と交わした手紙をまとめ、長女友佳さん(36)が本にまとめた。横尾氏は逮捕時から一貫して無罪を訴え、今も再審請求中。」