会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

パシフィックHD:不動産投資ファンド運営大手が破綻

パシフィックHD:不動産投資ファンド運営大手が破綻 〓 毎日jp(毎日新聞)

東証1部上場の不動産投資ファンド運営大手パシフィックホールディングスが、会社更生法の適用を申請し保全命令を受けたという記事。子会社を含む負債合計は重複を除くと約1940億円。

「米国のサブプライムローン問題後、保有不動産の売却が進まなくなる一方で金融機関の融資姿勢が厳しくなり、業績が悪化。昨年11月以降、中国系の会社が出資する方向で協議していたが、08年11月期連結決算で730億円の最終損失を計上し債務超過に陥ったことなどから出資を受けられなくなり、資金繰りに行き詰まった。」

会社更生手続開始の申立てに関するお知らせ(PDFファイル)

プレスリリースには会計監査との関係で以下のような記述があります。

「平成20 年11 月期の決算におきましては、経営環境の急激な悪化のために、営業損益の段階で損失を計上することとなったことに加え、監査法人との協議の結果、販売用不動産及び仕掛不動産の評価損など多額の特別損失を計上せざるを得ない結果となり、連結財務諸表及び個別財務諸表ともに債務超過となりました。」

破綻の直接的な原因は、毎日の記事のとおり、中国系の投資家(その受け皿となるはずの中柏ジャパンという会社)への増資がうまくいかなかったことやその他の資金調達も困難になったことが挙げられています。

ちなみに、2月27日には、2008年11月期の監査報告書が意見不表明になったというプレスリリースが公表されています。

有価証券報告書に関する監査意見不表明のお知らせ(PDFファイル)
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事