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「開発費・のれん」は現状維持、ASBJがIFRSコンバージェンス方針を議論(ITproより)

「開発費・のれん」は現状維持、ASBJがIFRSコンバージェンス方針を議論

1月10日に開催された企業会計基準委員会での議論を取り上げた記事。「単体検討会議に関連するテーマの今後の進め方について」事務局から方針案が出されたそうです。

「ASBJが出した方針は、(1)無形資産、(2)企業結合(ステップ2)、(3)退職給付(ステップ1)、(4)包括利益の四つに関するもの。・・・」

「(1)の「開発費の資産計上」について、検討会議は2011年6月時点で(a)連結は資産計上、単体は費用処理(連結先行)、(b)連結は資産計上を容認、単体は費用処理、(c)結論を現時点で出さず、連結・単体とも費用処理、という三つの案を出していた。今回の委員会では、(c)の現状維持を提案した。・・・

 (2)の「のれんの非償却」について、検討会議は2011年6月時点で(a)連結は非償却、単体は償却(連結先行)、(b)結論を現時点で出さず、連結・単体ともに償却、の2案を示していた。今回の委員会では、(1)と同じく「定額償却+減損を支持する意見が多く、コンセンサスが得られていない」(ASBJ)として、(b)の現状維持を提案した。

 (3)の「退職給付会計における未認識項目の負債計上」に関しては、連結については「コメントでも異論が少なかった」(ASBJ)として基準の改正を検討。単体については現状維持として、「任意適用を可能にするかを別途検討する」という案を示した。

 (4)の「単体での包括利益の表示の取り扱い」については、同じくコンセンサスが得られていないことを理由に現状維持、すなわち単体では包括利益を表示しないという案を提示した。」

「現状維持」が多いようですが、「退職給付会計における未認識項目の負債計上」が、連結だけとはいえ、導入の方向であるのは前進といえそうです。

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