【IFAC】「汚職と経済犯罪に立ち向かうためのIFACの行動計画」の翻訳の公表について
国際会計士連盟(IFAC)は、IFAC's Action Plan for Fighting Corruption and Economic Crime(「汚職と経済犯罪に立ち向かうためのIFACの行動計画」)を、2022年9月に公表しましたが、その日本語訳が日本公認会計士協会ウェブサイトで公開されました。
IFACのCEOによる「はじめに」より。会計士は、汚職や経済犯罪と戦うことを通じて、SDGsの達成に貢献できるのだそうです。
「マネー・ローンダリング、贈収賄、脱税、詐欺等の汚職や関連する経済犯罪は、経済成長や人材開発、ひいては国連のSDGs17項目全ての達成にとって大きな障害となります。経済協力開発機構(OECD)の言葉を借りれば、「汚職は、あらゆる開発段階にある国々にとって、持続可能な経済、政治、社会の進歩に対する深刻な障害である。」のです。IFACは、世界の会計専門職の声として、これに同意しています。実際、国連は、国連のSGDsを達成するためには年間5兆〜7兆米ドル相当の投資が必要であると推定しています。同時に、毎年3.6兆米ドルが汚職によって失われています。この数値では、帳尻の合わない話です。
世界の会計専門職は、企業、公的部門及び社会の中で、またそのアドバイザーとして、こうした犯罪と闘うために重要な役割を担っています。同様に重要なこととして、会計専門職は、世界及び国内レベルで汚職や経済犯罪に対抗するために努力する主要な関係者や政策立案者のエコシステムを支援するためにも適した立場にあるのです。この二つの役割をリードすることで、世界の会計専門職は、全ての国において、国連のSDGsの実現者として公共の利益に貢献します。」
「なぜ会計専門職なのか?」というコラムが掲載されています。
「会計専門職は、強固で持続可能な政府機関、金融市場、経済、そして社会にとって不可欠な推進力となることができます。強固な会計専門職は、高度な訓練を受けた倫理観を持つ会計の専門家から成り立っており、公的・民間部門の透明性と説明責任を高め、金融部門と経済の発展を支え、貧困削減と共栄に貢献します。会計専門職は、汚職や関連する経済犯罪だけでなく、公的部門のガバナンスや財務管理の貧弱さ等、持続可能な成長に対する制約に対処する能力があり、持続可能な発展の中心的な原動力となる準備ができています。」
5つの柱というのがあり、それぞれに「アクション」が定められています。(「ソート・リーダーシップ」というのがよくわかりませんが)
アクションのうちの10の優先アクション。