日産・ルノー連合に「ほころび」 多くの相互不信感=ゴーン元会長
7月18日に開催された日産ゴーン事件のゴーン氏の記者会見の模様を伝える記事。
ゴーン氏がレバノンで起こした訴訟以外のトピックにもふれたようです。
「日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告は18日、日産と仏自動車大手ルノーの連合(アライアンス)について、「ミニ・アライアンス」をやろうとしているだけで、両社間には多くの不信感があると語った。今後も「小さな限られた範囲」での協力しかできず、これまでの関係は「少しずつほころんでいくのではないか」との見方を示した。」
「日産のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)が6月に突然退任したことについては「ソープ・オペラ(テレビドラマ)」のような追放劇だった、と表現。透明性を備えたコーポレート・ガバナンス(企業統治)改革がなされたと会社はいいつつ、まったく不透明で明確な理由のない追放であり「率直に言って笑い話だ」とした。自分のように「彼が刑務所行きにならなかったことは幸運だった」とも述べた。」
ゴーン被告、10億ドルの日産訴訟は復讐でない-都内でオンライン会見(ブルームバーグ)
「ゴーン被告は東京都内の日本外国特派員協会で開いたオンライン会見で、「私が求めているのは復讐ではない」とし、「ただ、犯罪者や陰謀を企てた者たちが、あのようなことをしておきながら安心して眠ることができないようにしたいだけだ」と語った。」
「ゴーン被告は、日産とその関係者が自身の資産と評判に「深い損害」を与えたとして訴訟に踏み切った。18日の会見では、この取り組みが自身の権利の一部を回復する助けになることを望んでいると述べた。
「日産は私に多くの損害を与えた。それは修復不可能な損害だ。私が手に入れられるのは、わずかな賠償金だけだ」と語った。」
記者会見の動画。
カルロス・ゴーン氏が10億ドル訴訟を受けて会見(VIDEO NEWS)
おなじみの郷原弁護士が前座として登場しています。日産ゴーン事件の概略や、日産側がゴーン氏を訴えている民事訴訟(郷原氏がゴーン氏の代理人)の状況を説明しています。郷原氏によれば、民事訴訟における日産の主張は全くでたらめのようです。
また、ゴーン氏が、レバノンで起こした訴訟は、刑事訴訟だそうです。
「ゴーン氏は5月18日に日産や日産の旧幹部を相手取り、総額で10億ドル(約1,400億円)あまりの損害賠償を求める訴訟を提起したことが報じられていた。この日ゴーン氏自らが提訴の事実を確認したことに加え、それがレバノンの国内法に基づく刑事罰を求めたものであったことが初めて明らかになった。」
「郷原氏は2020年2月に日産がゴーン氏に対して約155億円の損害賠償を求めて起こした民事訴訟について、訴訟自体が極めて不当なものであるとして、仮にゴーン氏の繰り延べ報酬が検察の主張するように確定事実なのであれば、ゴーン氏には当然それを受け取る権利があると述べた。日産側はこれに対して、ゴーン氏に報酬請求権があるとしても同額の損害賠償請求権が発生するので相殺されると主張している。」