「クローバック条項」を導入する日本企業が増えているという記事。
欧米では...
「クローバック条項は、投資に伴う巨額損失や大幅な業績下方修正、不祥事などが発生した際、業績連動報酬などすでに支給済みの報酬を会社に強制返還させる仕組みだ。欧米では2008年のリーマン・ショック以降、金融会社を中心に広がり米アップルやコカ・コーラも導入する。
報酬コンサルタントのペイ・ガバナンスによると、米国では17年時点で製造業の91%が導入するなど、ここ5年間で約20ポイント増えた。」
日本では...
「野村ホールディングスや三井住友フィナンシャルグループがすでに導入したほか、IHIやコニカミノルタは2017年度、アサヒグループホールディングスは19年3月から取り入れている。
今年6月末の武田薬品工業の定時株主総会でもクローバック条項を求める株主提案があり、過半数の賛成票を集めた。投資家からは経営の健全性が保たれると導入に前向きな声が多い。
社長100人アンケートでは145社のうち21社(14.5%)が導入済みと回答。検討中5社(3.4%)や今後検討する予定18社(12.4%)もあった。」
記事の末尾でいっているように、日本でも業績連動型報酬により役員報酬が高額化しているのですから、大きな経営の失敗や不正があった場合には、過去の業績連動の修正として報酬を取り戻すというのは当然だと思われます。
財務諸表の過年度訂正への経営陣の抵抗が強まる可能性はありそうですが...。
英国では、監査事務所のパートナーの報酬に「クローバック」条項を取り入れるという話もあります。
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