会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

仲介大手のM&A総研、「悪質な買い手」対策 社長「徹底的に排除」(Yahooより)

仲介大手のM&A総研、「悪質な買い手」対策 社長「徹底的に排除」(朝日配信)

M&A仲介大手のM&A総合研究所が「悪質な買い手」対策を9月に導入したという記事。

「同社では9月以降、仲介契約を結ぶ買い手を対象に、信用調査会社の情報などで財務状況やコンプライアンスを評価し、基準に満たなければ取引しないことにした。基準を満たしても評価が低い場合は、財務資料などを取り寄せて審査を重ねる。対象となる買い手は月に100~200社程度だという。

佐上社長によると、新たな仕組みは3月ごろから考え始め、8月には調査や審査を担うコンプライアンス部も新設した。」

これのどこが新しいのでしょう。信用調査などは当然やっているはずなのでは。

朝日は、2月に倒産したANEW Holdingsという会社(→当サイトの関連記事)による詐欺的事例を連載で取り上げていますが、M&A総合研究所は、そのうちの何件かに関わっていたようです。

預金14万円の買い手仲介、M&A総研社長「二度と起こしたくない」(朝日)(記事の一部のみ)

「債権者集会が開かれた2日後の7月4日、なんとか生き延びた二つの買収先を、M&A総合研究所の幹部2人が訪ねた。東証プライムに上場し、トップが業界団体の理事も務める仲介大手の一角だ。

二つの訪問先は、2023年3月と8月にANEWHDが買収した福岡と熊本の会社。ともにM&A総研が株式譲渡契約の仲介を担い、1千数百万円の報酬を受け取っていた。

だが、業績が堅調な福岡の会社はANEWHD側に支出した1500万円が戻らず、売却時より高い価格で株式を買い戻させられた。熊本の会社は4千万円超をANEWHD側に融通したが、その一部は取引銀行から借りた資金をすぐに送金させられていた。

2社は今年5月、M&A総研の社長に抗議文を送った。その返事が7月4日の訪問だった。」

M&A仲介で事業承継、老舗の映像制作会社が8カ月で迎えた倒産危機(朝日)(記事の一部のみ)

「M&Aの「買い手」として親会社となったANEW Holdings(ANEWHD)の社長が、こう告げてきた。

「親会社も子会社も破産する。会社の口座に残る資金は、すべて指定口座へ振り込んで」

経理担当者が対応を迷っていると、翌14日も「早くお金を振り込んで」と促す電話やメッセージが相次いだ。振込先は「弁護士の口座」だと言われたが、なぜ送金する必要があるかは理解できず、社長の言葉を信じることもできなくなっていた。

2月15日夕のオンライン会議には、パラダイス・カフェ前社長が加わり、株式を取り戻して経営を続けたいと訴えた。そこで破産の申し立てはいったん先送りされた。

ただ、パラダイス・カフェはこの時点で、4億円超をさまざまな名目でANEWHDに送金させられていた。」

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