会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

10年に及ぶ不正会計で5人を解任 ダイキン、当時の本部長ら

10年に及ぶ不正会計で5人を解任 ダイキン、当時の本部長ら - MSN産経ニュース

ダイキン工業の「サービス本部」で過去10年間にわたり不正な会計処理が行われていた問題で、当時のサービス本部長らが、現在の役職から解任されたという記事。

「・・・サービス本部長が売り上げ目標の達成のため、関連部署や子会社に激しいプレッシャーをかけた結果、本来は次年度に計上する未完成工事の売上高の前倒し計上などが常態化。平成20年度までに水増しされた利益は約36億円に上ることが分かった。」

過年度決算の修正を行うそうです。売上の先行計上だけだとしたら、循環取引と違って、相手があるわけではないので、資料さえそろえば、修正は可能なのでしょう。

不適切な会計処理に関する調査結果について(PDFファイル)

不正の背景として、問題の本部長からのプレッシャーを強調しています。

「平成10 年6 月に新たにサービス本部の本部長(平成16 年7 月にサービス本部を担当するサービス担当役員に就任。以下「本担当者A」といいます。)が任命されましたが、本担当者A は、サービス営業の経験が長く、売上及び利益予算に対する執着が非常に強かったため、予算が達成できなければ会議の席上又はプライベートにおいて、責任者を厳しく叱責するなどの行為が繰り返されておりました。このように、サービス本部においては、予算必達という方針が最優先されるとともに、本担当者A による熾烈なプレッシャーに対して、異論をはさめる者がおりませんでした。」

絵に描いたような情景で、本当なのかなという気もしますが・・・。

不正の手口としては、単純な売上の先行計上だけでなく、仕掛品の過大計上もあったようです。プレスリリースの説明はよくわからない点もあるのですが、おそらく未成工事の進捗率を実際より進捗しているように見せかけて、それに対応する原価を完成工事の原価からすくいあげて、仕掛品を水増ししたといったことだと思います(ただし正確な理解ではないかもしれません)。

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